人に本当の意味で寄り添うために、自分の弱みに向き合う

研修を通じて気付けたこと、今後に役立てられること

①挨拶の意義

研修の冒頭、「自分は挨拶を大切にできていない」と、人生で初めて自覚しました。森口さんと目が合わない位置で授業開始の挨拶をしようとしていたことに対して、ご指摘を受けたためです。
私は身長が人よりも低く、小学生から高校生まで、授業の開始の挨拶は殆どいつも前の人に隠れていました。そのことに罪悪感を抱いたことは一度もありませんでした。
今まで「挨拶を大切にしていますか?」と問われれば、自信を持って「はい」と答えてきました。今回の研修で、形だけの挨拶をしてきた自分に気づかせていただけたことに感謝しています。挨拶には「準備ができていることを相手に示す」「好印象を与える」「価値観を共有する」といった意義があると、改めて教えていただきました。人の影に身を隠さず、一歩ずれて、気持ちを込めて挨拶をし、一礼する。真の意味での挨拶ができるようになれたことが、2日間の研修の中での、大きな成長の一つです。

②相手の存在を肯定する

相談を受けると、ついその人の考えに理解を示そうとしてしまいます。しかし、そのことでますます相手の負の感情を増幅させてしまった経験が多々あります。とはいえ、困り事を抱えている人を見ると突き放したり説教したりすることもできず、何が正解なのかと悩んでいました。
この悩みの突破口として、「相手の存在を肯定する」という手段を知りました。この言葉を聞いた時、「あの子があの時必要としていたのは、存在の肯定だったのかもしれない」と、様々なシーンが浮かび上がりました。
自分の満足のために相手に共感して第三者を傷つけることが二度とないように、「相手の存在を肯定する」という手段を大切に生きていきます。

③リーダーこそ自分の弱みに向き合う必要がある

「組織の弱みを見つけるには、リーダーが弱みに向き合う必要がある」。弱みと向き合う必要性を、このような切り口で捉えたことがありませんでした。強みについては、言葉を変えたり原体験を深ぼったりと、頻繁に取り出しては磨き上げている感覚があります。一方、自分の弱みは、強みの対義語になりがちでした。
自己理解のためだけではなく、人に本当の意味で寄り添うためにも、もう一度弱みに向き合わなければと決心することができました。原体験に遡ることで、再確認することを避けていた自分の無力さに手が届いた感覚があります。

研修参加前後での心境の変化、研修講師やA&PROメンバーへのメッセージ

森口さんをはじめ、A&PROの皆様に、多くの気づきを提供していただけたことを感謝します。私にとって苦手な弱みの発表やロールプレイングに苦しみ、一方でグループワークには熱中し、感情が忙しい2日間でした。
挨拶をおざなりにしていたこと、悩んでいる相手の考えを無条件に肯定することが正解だと思っていたこと、弱みと向き合うことから逃げてきたこと、一人ではいくら考えても気づけなかったいくつもの不完全さに向き合えました。

これからリーダーシップゼミを受ける人へのメッセージ

向き不向きがある研修だと思います。ただ座ってメモを取っていれば終わっていくような研修ではないためです。自分の弱みとその原体験を引っ張り出す時間や、人の悩みに向き合うロールプレイングの時間があります。そして常に、「聞いている人の時間をいただいている」という緊張感があります。私は慣れていない側の人間でした。ただ、このような研修に慣れていない人ほど得られるものは大きいと感じます。人生で一番本質的な学びの多い2日間でした。これを読んで「慣れていないかも」と思った人にこそ、参加をお勧めしたいです。

推薦してくれた方へのメッセージ

須賀さん、推薦していただきありがとうございました。研修中の目標設定や、研修後の振り返りも親身になってくださり、とても嬉しかったです。今後は大好きなエンカレッジを舞台に、「組織・エンターに、どんな気づきが提供できるか?」を考えながら動き続けます。

研修を通じて学んだこと

  • 挨拶の意義
  • 相手の存在を肯定する
  • リーダーこそ自分の弱みに向き合う必要がある
  • 責任とは、対応できる状態のことである
  • あらゆる仕事は、コミュニケーションを結びつけることで豊かになる
  • PREP法を意識し、相手の理解度に応じて説明する
  • SMART+cで目標を立てる
  • 誠実さとは、あるべき状態にすること
  • 概念化、構成要素を意識した語りで、聞き手を参加させる
  • 相手との共通点を見つける
  • 義務を果たすことで、責任を全うするための権限がもらえる
  • 相手に気づきを提供する

この記事の著者/編集者

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新着コメント

  • 須賀渉大

    2023年02月16日

    研修お疲れ様でした。形だけでなんとなく行うのではなく、その意義や目的を大切にすることの重要性を学ばれたようですね。学生団体で組織を牽引する中で泥臭い経験もされてきた和田さんだからこそ、理論を学ぶことで再現性のある力にすることが出来ると思います。常に組織やエンターのために出来ることや成功・失敗要因を考え続け、成長することを心から応援しています!

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