課題文型小論文の書き方とは?設問の種類ごとに使える技をご紹介!【小論面接】

学習塾ヘウレーカ・小論文面接講座担当の遠藤です。

医学部を受験する生徒向けに、小論文と面接についての記事を毎月連載しています。ご参考いただけると嬉しいです。

※掲載している内容は小論文・面接の基礎知識です。これをもとに自身でアウトプットし、添削を受けて修正することで、スキルを向上させましょう。

小論文の問題形式は大分すると「テーマ型」「課題文型」「資料型」の3種類あり、前回は「テーマ型」について解説しました。

今回は「課題文型」について、その特徴や解き方をご紹介します。

「課題文型」とは?

「課題文型」とは、課題文として与えられた文章を活用しながら書く小論文です。

設問のタイプとしては、大きく以下の2つに分けられます。

  1. 要約
  2. 意見論述

問われ方は多様ですが、ほとんどはこの2つのどちらか、もしくは両方の組み合わせでできていると言えます。

それぞれについて、特徴や書き方を見てみましょう。

1.要約

課題文の内容を要約・説明する問題です。

以下の順番でお伝えしていきます。

  1. 問われ方の種類と答え方
  2. 構成のしかた
  3. 引用か、言い換えか

1. 問われ方の種類と答え方

要約のみ

単に要約するだけの設問であれば、「筆者は〜と述べている」と書く必要はありません。筆者と同じ目線で要約を書きましょう。

要約+意見

「筆者の意見をまとめた上で、〜について記述しなさい」のように、別の内容も一緒に問われる場合には、どこからが要約でどこからが自身の意見なのかを明示する必要があります。

よって、要約部分では「筆者は〜と述べている」と書きましょう。

特定の内容についての要約

課題文中のある特定の部分について説明を求められることもあります。例えば「傍線部①『持続可能な社会』について〜」といった設問です。

この場合は、設問の表現に従って書き方を決めるのがよいでしょう。

つまり、「筆者はどのように述べているか」と問われれば「筆者は〜と述べている」と答え、「どのようなものか」と問われれば「〜である」とだけ答えます。

2. 構成のしかた

要約の構成において大事なことは、

  • 要点をつかむ
  • 過不足をなくす

の2つです。

まずはキーワードや重要なフレーズを選び取ります。課題文を読むときに印を付けるなどして、何度も読み返さなくても思い出せるように工夫しましょう。

そして、文章で述べられている重要点が過不足なく要約に含まれるようにします。課題文の中で、要約に全く反映されていない部分や、詳しく書きすぎている部分が無いようにしましょう。

3. 引用か、言い換えか

筆者の言葉をそのまま引用してよいのか、それとも自分の言葉で言い換えるべきなのかについては、迷う人が多いと思います。

しかしほとんどの場合は、キーワードはそのまま使い、もう少し長い表現や文は言い換えるのが良いでしょう。

【例】

《課題文(一部)》

アートは、人々の心を潤すだけのもので、具体的に何かに役立つわけではないと考える人もいる。しかし、例えば海辺の漂流ゴミで作られた魚の彫刻はどうだろう。こうしたアート作品を見ることで人々は環境問題について考えるようになり、それがまさに持続可能な社会のための動きにつながるのだ。

《要約(一部)》

アートは持続可能な社会を目指す取り組みとなり得る。

ここでは、「アート」「持続可能な社会」というキーワードはそのまま使いながら、課題文中の「〜のための動きにつながる」を「〜を目指す取り組みとなり得る」に言い換えています。

2.意見論述

課題文をもとに、自分の意見を記述する問題です。

意見を述べる部分はテーマ型小論文と同じ考え方・構成で書くことができます。

どのように課題文と関連させるのかについては、以下2つの場合に分けてご紹介します。

  1. 筆者の主張に対する自分の意見を述べる
  2. 課題文を参考にしながら自分の意見を述べる

1. 筆者の主張に対する自分の意見を述べる

「筆者の主張を踏まえた上であなたの意見を記述しなさい」と問われたら、まずは筆者の主張を要約してから「これに対して私は〜と考える」と意見を述べます。

なお、それより前の設問で既に要約を書いている場合は、要約は不要です。

この問われ方をしたときは、自分の意見が筆者の主張の内容から離れないように気をつけましょう。

【例】

《筆者の主張》

持続可能な社会は、市民一人ひとりの努力によって実現する。

《適切な意見》

私は、持続可能な社会はむしろ国際機関や政府による仕組みづくりによって実現すると考える。

《不適切な意見》

私は、持続可能な社会を目指すことは重要だと考える。

この例では、筆者は持続可能な社会を誰が(Who)どのように(How)実現するのかを主張しているので、それに合わせて意見を書くことが重要です。

2. 課題文を参考にしながら自分の意見を述べる

「〜について、課題文を参考にしながらあなたの意見を記述しなさい」と問われたら、基本的にはテーマ型小論文と同じように記述します。

ただし、課題文の内容をどこか一箇所でも組み込む必要があります。

自分の意見が課題文の主張と同じであれば、PREP法に基づいて以下のどこかに組み込むことができるでしょう。

P:私は◯◯と考える。つまり、課題文で述べられている〜という主張と同意見である

R:なぜなら、課題文でも〜と述べられているように、◯◯だからだ

E:例えば課題文では、〜という事例が示されている

また、自分の意見が課題文の主張と反対であれば、課題文の内容を書いたうえで切り返しをすることができます。

たしかに、課題文で示されているように〜という意見もあるだろう。しかし、…

最頻出の「課題文型」を味方につけよう

以上が、「課題文型」小論文の特徴と書き方についての解説でした。

課題文型の小論文を安定的に書けるようになると、受験において非常に有利になります。

なぜなら課題文型は、大学入試の小論文の中でも最も出題される頻度の高い形式と言われているからです。

また、課題文を読んで記述に活かすことで、情報をインプットする力・考えをアウトプットする力が鍛えられます。

すると、他の科目を学習するときにも理解がはやくなったり、わからない部分をうまく質問できるようになったりするのです。

ぜひ皆さんも、課題文型の小論文を味方につけられるよう練習してみてください。

この記事の著者/編集者

遠藤 七海 東京外国語大学(国際社会学部)卒  

大学・学部:東京外国語大学 国際社会学部 スペイン語専攻 
部活:男女バスケットボール部 マネージャー(高校) 
趣味:海外旅行(観光よりもサバイバル)、ミュージカル鑑賞 
アルバイト:浦安の某有名テーマパーク、大学進学塾での講師 
その他の活動:メキシコに短期語学留学(衝撃のサボテン料理を体験) 
現在お住いの地域:千葉県(総武線沿線) 
研究:教育社会学 「将来の夢」についての研究 
家族構成:父、母、犬のももさん、私 
その他:好きな食べ物は麺類(こだわりはラーメンの海苔を食べるタイミング)苦手な食べ物はパクチーとレーズンです

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