脅威こそ、サービス開発の鍵である

クレド10:顧客に感動を 高水準のサービスを追求し続ける

感謝だけではなく、感動を与えてこそ、顧客に真の満足が生まれます。顕在ニーズに迎合せず、常に潜在ニーズにアプローチし続けます。顧客にファンになってもらう為に、まずは自分たちが組織のファンになるよう責任ある行動をしていきます。

イノベーションの重要性

皆さんは革新的なサービスやプロダクトというと何が思いつくでしょうか?古いところから言えば、鉄道や車の発明、コンピューター、最近ではGAFAMと呼ばれるようにITを主体とした巨大企業が挙げられるでしょう。

サービス開発に終わりはありません。社会が進化していく中でサービス開発を止めることは停滞ではなく、衰退を招きます。(以前の記事停滞は衰退を生むに詳細は書いてあるので興味ある人はぜひ読んでください。)

今回は革新的なプロダクト開発を続けるアップルの事例をご紹介し、顧客に感動を与え続けられる会社の特徴をご紹介します。

アップルの起こした破壊的イノベーション

皆さんはiPodはご存知でしょうか?念のため簡単に説明すると、たくさんの曲を保存して聴ける電子端末です。iPodが作られる前の音楽の聴き方はCDやカセットテープで一枚一枚を再生しながら音楽を聴いていました。その時代で考えれば、CDを持ち歩かなくても音楽を聴けて、さらに一つの端末に1000曲以上の曲が入っているというのはとても画期的でした。

一方で、このiPodの競合となった製品をご存じでしょうか?それは皆さんが使っているスマートフォンです。スマートフォンがあればわざわざCDを購入しなくても曲を聴けますね。そしてスマートフォン市場で最もシェアを取っているのはiPhoneです。

皆さんお気づきでしょうか?アップルは自社が作った革新的なプロダクトの脅威となる次の革新的なプロダクトを自社で開発しているのです。まさにこれはイノベーションを『起こし続ける』会社の姿といえます。

イノベーションを起こし続ける会社の特徴

イノベーションを起こし続け、ユーザーに愛され続ける会社になるためにはどうすれば良いでしょうか?今回はSWOT分析というフレームワークにおける、S:Strength(強み)T:Threat(脅威)用いて説明していきます。

iPodを作った当時のアップルの状況を例に挙げると以下の通りです。

たくさんの曲を聴けるという優位性を覆す脅威はさらに多くの曲を聴ける、ではありません。音楽を聴く以外の優勢を備えたプロダクトが最大の脅威です。
図から分かるように、アップルのiPod⇒iPhoneは自らの脅威となるプロダクト開発です。

音楽も聴けて、携帯電話のように通話もできて、パソコンのように検索もできる革新的なiPhoneは次第にかつてのアップルの革新的な製品であるiPodを覆していきました。

脅威というのはつまり、自社サービス・プロダクトを脅かす競合の存在です。あえて自らこのポジションを狙っていくことで、結果的に常に市場の最前線に立ち続けることが可能になっているのでしょう。

自分たちの活動に置き換えて

エンカレッジの活動に置き換えてみます。

私たちのサービスはキャリア支援を行うことを目的に掲げていますが、その手段のほとんどは企業就職にフォーカスしています。しかし、働く場所や契約が多様になる事によってこのようなキャリアのスタンダードも変わっていくリスクがあります。

このような脅威に対応すると、フリーランスや起業のような多様なキャリアの在り方に対しての支援も視野に入ってきます。このように今の支援方法にこだわらず、この先起こりうる社会の変化を先取りし、自分たちのサービスを改善していくことが必要です。

最後に

良いサービス・プロダクトを作ってついそれにこだわってしまうケースは様々な会社の事例から珍しくないことだと分かります。

革新的な動きだからこそ周囲はそれに合わせて、いつかはスタンダードになります。

顧客に新しい感動を伝え続けるために、常に次の世代で求められる製品・サービス開発続けていきましょう。

この記事の著者/編集者

信宗碧 早稲田大学 文学部 美術史コース  リーダーズカレッジ リーダー 

就職活動を通して就職後のキャリアを楽しみにしている学生が少ないことに課題感を覚え、大学生に向けたキャリア支援を行うNPO法人『エンカレッジ』に加入。
納得したキャリア選択のためには視野を広げることや自分の中のバイアスに向き合うことが重要だと考え、学生に考えるきっかけを提供できる企業案件の担当するセクションのリーダーを務める。

現在10人規模のメンバーのマネジメントと支部のブランドイメージ構築に向け、活動しています。

するとコメントすることができます。

新着コメント

  • 藤原穫

    2021年11月06日

    自社の既存製品の脅威となる製品を開発することで最先端の存在であり続けられるということがよく理解できました。より良い物を目指して妥協しない姿勢が肝要のように思います。

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