サービス理論から見えてくる、「自分に合う企業」とは。

■今月の研修■ サービス理論

無形サービスの特徴からわかる、「腕のある講師」とは?

私は今まで「無形サービス」について詳細に学習したことがなかったため、有形サービスと比較した時の特徴、課題、その対応方法を知ることができたのは、大きな財産となりました。

特に今後活かすことができると感じた知識は、無形サービスの特徴の1つである「非分離性」です。これは、サービスの生産と消費が同時に行われることをいいます。例えば食料品などの有形サービスは生産してから消費されるまでに時間がありますが、授業などの無形サービスは「講師が授業をする」という生産と「生徒が授業を受ける」という消費が同時に起こります。

この時無形サービスには、生産したものを確認・品質管理をしてから消費させることができない、という課題はあるものの、メリットとして「消費の状況を見て生産をその場で改善できる」ことが挙げられます。つまり、講師は生徒の様子や理解度を見ながら、指導内容や方法をその都度調整することができるということです。言い換えれば、生徒の状態を的確に把握し、常に調整しながら授業を行うことができる講師こそが、無形サービスの特徴を活かした「腕のある講師」ということができます。この気付きによって、講師として授業中に生徒を観察することや、生徒に質問したり説明させたりして理解度を確認することの必要性、またその理解度に応じて、どこまで教えるか、何に重点を置いて解説するかなどを修正できる技量を持つことの重要性を、改めて感じました。

これから研修を受ける方々へ

この研修で得られた学びは、就職活動で企業研究をする際に非常に役立つと感じました。というのは、有形・無形サービス、One To One マーケティング・マスマーケティングといった分類とその特徴は、それぞれの企業やその働き方の特徴を理解する上で有効であるため、就職活動において「自分に合う企業」を研究する一つの視点となるからです。

例えば、モノではなく自分を売ることで目の前の相手に影響を与えたいと考える私には、「無形サービス×One To One マーケティング」の形が最もやりがいを感じます。反対に、自分が良いと思う製品やツールを世界中に広めたい、できるだけ多くの人に影響を与えたい、と考える人なら「有形サービス×マスマーケティング」の仕事が向いているでしょう。業界が同じだったり理念が似通っている企業であっても、この特徴・働き方が全く異なっている例は多くあります。 日頃のA&PROでの仕事を見直すだけでなく、社会人になることを見据えた時に役立つ知識を学ぶことができるこの研修は、非常に価値のある機会であると痛感しました。

研修で学べた事(キーワード)

無形サービスの特徴

・無形性

・非分離性

・多様性

・消滅性

One To Oneマーケティングの5つの構成概念

①顧客内シェア

②顧客識別

③カスタマイゼーション

④学習関係

⑤生涯価値

サービス品質の決定要因

この記事の著者/編集者

遠藤 七海 東京外国語大学(国際社会学部)卒  

大学・学部:東京外国語大学 国際社会学部 スペイン語専攻 
部活:男女バスケットボール部 マネージャー(高校) 
趣味:海外旅行(観光よりもサバイバル)、ミュージカル鑑賞 
アルバイト:浦安の某有名テーマパーク、大学進学塾での講師 
その他の活動:メキシコに短期語学留学(衝撃のサボテン料理を体験) 
現在お住いの地域:千葉県(総武線沿線) 
研究:教育社会学 「将来の夢」についての研究 
家族構成:父、母、犬のももさん、私 
その他:好きな食べ物は麺類(こだわりはラーメンの海苔を食べるタイミング)苦手な食べ物はパクチーとレーズンです

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