真のリーダーとは,「見えないところで準備ができている人」

研修を通じて気付けたこと

準備が一番できている人がリーダーになる

私は中高での部活動での部長経験、高校の文化祭の副団長、他にも色々な場面でリーダーになることが多かった。

これまでの自分は、リーダーとは、「コミュニケーションを円滑に取れ、前に立ってみんなを引っ張れる人である」と定義していた。しかし、この研修に参加する中で、真のリーダーとは、「誰よりもメンバーに誠実で、誰よりも約束や義務を果たし、誰よりも見えないところで準備ができている人である」と理解した。

これらの点は自分には全く持ち合わせていない面であることを気づき、今までの演じていたリーダーが偽りのものであることに気づいた。

今後、「誠実になる」という大目標をもとに生きていくことで、真のリーダーになりたいと思っている。

自分本位にならず、相手本位になる

この三日間を通して、「思考」とは、ただ論理的・メカニズムに沿って考えるだけでは全く足りないものであると実感をした。

ビジネスの世界において、相手、つまりは顧客が存在しないことはありえない。それなのに、ただ自分だけの視点で物事を考えるのは顧客に対して失礼な話である。

本ゼミの中でも、何度も自分視点のみで物事を考えることが多く、普段の生活の中でも、視野の狭い自分よがりな物事の考え方で行っていた経験があった。

普段から「相手本位で考えること」が重要であると理解しながらも、実行はできていなかったことが理解できた。

今後は社会の一員として、「顧客思考」をもっとも重要な指針として仕事に取り組んでいきたい。

説得力のある意見に従う

説得力とは、「合理的かつ目的・理念などに沿ったもの」である。どの組織に属していても、目的が存在しており、そのために活動はしている。

中高では「関東大会出場」を目的として取り組んでいた。しかし振り返ってみると、「今日は先生がいないから楽に練習をしようぜ」だったり、「昨日試合頑張ったし、今日は走り込みは少し減らそうぜ」のような意見に従ったことがあった。だがこれらは、合理的でもなければ、「関東大会出場」という目的に全く沿っていない意見である。

このような意見に従うことは、組織全体にとって全く利益をもたらさないものであった。好き嫌いや気分などそういった曖昧なものではなく、「説得力」ある意見に皆が従う組織が望ましいと気づいた。そして、私自身リーダーとして、「説得力ある意見に皆が従うような組織」を作りあげ、真に目的・目標へと向かっていけるチームを作りあげたいと思う。

研修参加前後での心境の変化

嘘偽りなく、この三日間を通して変わることができたと私は思う。

参加前、私は「研修感覚でこのプログラムを通じて、何かコミュニケーションやリーダーとしてのスキルを得たい」とだけ思っていた。しかし、初日参加しただけで私の意識は一変した。

一つ目に、「自分が弱みに全く向き合っていなかったこと」である。私は、就活を経て自己分析を1年間行っていた中で、自分の「軽率さ(適当)」、「その場限りの対応」、「論理力のなさ」などの弱みを自覚していた。しかし、これを自覚していながら何も変えていなかった自分がいた。だが、この研修に参加したことで、本当に自分を変えたいという気持ちが芽生え、そのために「明日からではなく、今から」行動を変えていくべきであると自覚して、行動に移し始めた。

もう一つ変化したものが、「リーダーとしての責任感」である。今までなんとなくリーダーとしてメンバーを率いていたが、自分がメンバー、延いては顧客の人生をも左右できる立場にいることを実感した。

リーダーシップとは言葉では簡単に言うことができるが、リーダーとは「準備が誰よりもでき、約束を誰よりも守り、責任を全うできる」、一握りの人間しかなることができないものであると理解した。故に、何倍も何十倍も努力をして、自分に向き合っていこうと心構えが変わりました。

このような、人生においても本当にかけがえのない三日間を提供してくださった森口さん、そして裏でこのプログラムを支えてくださったみなさま、誠にありがとうございました。今後、私自身価値を提供できる側にもなって活動をしていきたいと思います。

これからリーダーシップゼミを受ける人へのメッセージ

「自分は周りより全然能力が足りないし、リーダーに向いていない」、そんな風に思っている人こそ参加して欲しいプログラムです。

私自身、本当にこのゼミに参加できるレベルなのか、果たして周りについていけるのかと思っており、参加する前はとても不安でした。

しかし三日間を通じて、このゼミは「レベル感などそういった次元のものではない」と気づき、「成長したい」や「変わりたい」、そんな思いがある人ならば、必ず満足のいく三日間を過ごせると確信しています。ただ必要な能力は、「全力になる」、これだけです。

これから参加する皆さんは、是非この三日間を楽しみにワクワクして臨んでください。

研修を通じて学んだこと

  • 準備が一番できている人がリーダーになる
  • 約束を守ること(誠実)
  • 自分本位にならず、相手本位になる
  • メカニズムに沿って物事を考える
  • 説得力のある意見に従う
  • 責任には権限と義務が生じる。
  • コーチングとは目的と目標をモチベーションに結びつける。
  • 全ての仕事はコミュニケーションと結びつけると豊かになる。
  • 本当の意味で自分の弱さに向き合うこと
  • コミュニケーションの量と質を上げることで成果を上げられる
  • ノルマをコミットメントへとシフトさせる
  • 誠実≠正直

この記事の著者/編集者

齋藤祐太 早稲田大学  

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新着コメント

  • 信宗碧

    早稲田大学 文学部 美術史コース リーダーズカレッジ リーダー 2021年05月08日

    齋藤さんにとってこの3日間は最も自分の顕在化している弱みと潜在化している弱みの両方に向き合うことになった時間だったのではないでしょうか?
    自己分析を通して見えていながら目を背けてきた自分の弱さ、ワークを通して気づいた自分の甘さ、そういった自覚するのが辛い側面に正面から向き合えたことは齋藤さん自身にとって大きな成長の機会になったことでしょう。

    こちらの記事に書いてある通り、リーダーとはなりたい人がなる役職ではなく、最も準備ができている人がなる役職です。そのためにはメンバーの誰よりも努力し、自らが誠実で説得力のある人材になる必要があります。この研修を機に、ただ組織をうまく回せる人から組織の目標達成に向け推進していけるリーダーとしての素質を磨いていってくれることを期待しています。

  • 小川勇

    早稲田大学 政治経済学部 2021年07月16日

    「自分本位にならず相手本位になる」点の重要さ、これは私もリーダーシップゼミに参加して気づいたことの一つです。ここでいう「相手」とは、エンカレッジで言えば、エンターですね。また一緒に活動するメンバーでもあると思います。それぞれのニーズを深掘りし、目的意識を探り、それを満たせるようなサービス設計・チームづくりができると良いですね!

    この研修に参加して、斎藤さんは弱みと向き合うことと、リーダーとしての責任感について理解を深めたことと思います。どちらも重要な要素であると同時に、一朝一夕では身につかないものです。常に行動に落とし込み、活動に反映していくことの積み重ねが非常に大切かと思います。週1回のセクションのミーティングの時にしかお会いする機会はありませんが、ミーティングを率先して取り仕切ったり、VCの活動に誇りを持っていることが伺え、自分もそのようになりたいなと思いました!これからもお互い、真のリーダーになれるよう、一緒に活動していきましょう!

    小川勇

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