なぜ医学部入試に小論文・面接の試験が必要なのか?【小論面接】

学習塾ヘウレーカ・小論文面接講座担当の遠藤です。

医学部を受験する生徒向けに、小論文と面接についての記事を毎月連載していきます。ご参考いただけると嬉しいです。

※掲載している内容は小論文・面接の基礎知識です。これをもとに自身でアウトプットし、添削を受けて修正することで、スキルを向上させましょう。

小論文・面接が課される理由

そもそも大学は、なぜ小論文や面接を入学試験として課すのでしょうか。

それは、選択式の学科試験では測れない、以下の3つのようなスキルを評価するためです。

(1)対人力

ここでは、他者と適切な関係を築ける力を指しています。他者を思いやる気持ち、対人印象の良さなども含みます。

面接ならイメージしやすいですが、小論文でも他人が読む前提で書けているか、倫理観があるかといった形で評価されます。

医師は患者や他の医療従事者と信頼関係を築くことが重要なので、この力がないと医師としての仕事はできません。

(2)論理的思考力

論理的思考力とは、物事の因果関係を理解する力であると言えます。これはもちろん他の学科試験でも求められますが、小論文や面接では、より実生活に根ざしたテーマで試されます。

例えば、医師になりたい理由を「父が医師だからです」ではなく「父が医師で、患者さんから慕われる姿を見て憧れたためです」と言えるかどうか、ということです。医師の父を持つ人がみんな医師を目指すとは限らないので、前者では因果関係が成り立ちませんよね。

(3)コミュニケーション力

適切な言葉や表現を選ぶ力とも言えます。いくら他者を思う気持ちがあって、自分の頭の中では論理的思考ができていても、人に言葉で伝えられなければコミュニケーションは成立しません。

また、設問や質問を言葉から正しく理解する力、小論文では正しく日本語を書く力も含まれます。

小論文・面接を通して学力を底上げしよう

上記に挙げた3つのスキルは、医学部入試を突破するには必須です。主要科目の学習だけでは十分に鍛えることが難しいスキルではありますが、小論文や面接の対策を効果的に実施することで重点的に向上させることができます。

またこれらのスキルは、他の科目も含めて「学力を伸ばす」という活動そのものにも必ず活かせます。論理的思考力があると、目標と現状から課題を正しく特定して、対策を立てられますよね(これがまさにGmap-cです)。対人力やコミュニケーション力は、周囲の人にうまく頼りながら成長するのに役立ちます。

小論文・面接の対策を通して、志望校合格に向けた自己成長の促進に取り組んでいきましょう!

この記事の著者/編集者

遠藤 七海 東京外国語大学(国際社会学部)卒  

大学・学部:東京外国語大学 国際社会学部 スペイン語専攻 
部活:男女バスケットボール部 マネージャー(高校) 
趣味:海外旅行(観光よりもサバイバル)、ミュージカル鑑賞 
アルバイト:浦安の某有名テーマパーク、大学進学塾での講師 
その他の活動:メキシコに短期語学留学(衝撃のサボテン料理を体験) 
現在お住いの地域:千葉県(総武線沿線) 
研究:教育社会学 「将来の夢」についての研究 
家族構成:父、母、犬のももさん、私 
その他:好きな食べ物は麺類(こだわりはラーメンの海苔を食べるタイミング)苦手な食べ物はパクチーとレーズンです

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新着コメント

  • 森口敦

    2021年09月15日

    小論文・面接のトレーニングは、自身の行動を振り返り、人間力を磨く機会でもあります。

    リーダーズカレッジのセルフブランディング研修とも本質がつながってきますね。

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