緊急度が低いタスクへの向き合い方

今月の研修:社会人の持つべき習慣(基礎1)

突然ですが、私が子供の頃のお話をします。

私は小学生の間、毎年夏休みの宿題をギリギリに終わらせる人でした。

作業としてこなせる漢字練習や算数ドリルは早めに終わらせる一方、時間がかかる上、重要度が高い読書感想文やポスターなどは後回しにしがちでした。

その結果、最終日に慌てることとなり、小学生ながら徹夜してなんとか宿題を終わらせていました。

大学生となった今でも締め切りのあるタスクは山ほどあります。大人になってからもこのようにタスクの締め切り前で慌てることがないよう、この記事で紹介する緊急度と重要度のマトリックスを意識的に使いこなしていきたいです。

緊急度と重要度のマトリックス

タスクは緊急度重要度の軸で4つの領域に大別することができます。

4つの領域に分けることで、どの仕事を優先的に行うべきか整理しやすくなります。

第一領域

緊急度高×重要度高

締切が迫っていて、遅れることのできない仕事を指します。

明日までの商品の納品や、明日に行われる社運をかけたコンペのプレゼン資料作成は第一領域に含まれます。

第二領域

緊急度低×重要度高

締切が迫っているわけではないが、重要な仕事を指します。

所属する組織の長期戦略の策定や、1ヶ月後に行われる資格の勉強は第二領域に含まれます。

第三領域

緊急度高×重要度低

重要ではないが時間が迫っているものを指します。

業務連絡などの小さなタスクや、営業電話への対応は第三領域に含まれます。

第四領域

緊急度低×重要度低

重要でも緊急でもない、やる必要のない無駄な仕事を指します。

無意味な電話や立ち話や、必要以上にスライドのレイアウトにこだわることは第四領域に含まれます。

(趣味などの息抜きは必要な時間であり、第四領域には含まれません。)

締め切りに余裕がある人とない人の違い

締め切りに余裕がある人とない人の差は大抵は”計画性があるかどうか”という一言で片付けられてしまいます。

ところが、計画を立てることで余裕がある人になれるかというと私はそれだけではないと考えます。

計画を立てるかどうか以外の両者の違いとして、私は領域単位でタスクを行う順番が異なっていると考えます。

締め切りに余裕がある人

締め切りに余裕がある人は、

第一領域第二領域第三領域第四領域

という順番でタスクを行います。

つまり、締め切りに余裕がある人は緊急度よりも重要度に重きを置き、その中で締め切りが近いタスクから優先的に取り組みます。

明日のコンペの資料を急いで作らないと。あ、知らない会社からの営業電話がかかってきた。もしもし、興味がないのでお断りさせていただきます。…ふぅ、資料作成終わったし、長期戦略について計画的に考えるか!とりあえず今日はターゲットとアプローチ法を考えて、終わったら読書でもしよう。」

長期戦略の策定を計画的に行うことで、後に来る締め切りに余裕が生まれます。

締め切りに余裕がない人

逆に締め切りに余裕がない人は、

第一領域第三領域第二領域第四領域

という順番でタスクを行います。

つまり、締め切りに余裕がない人は緊急度の高いものに対しては優先順位をつけられても、緊急度の低いものは優先順位を考えずにタスクを行います。

明日のコンペの資料を急いで作らないと。あ、知らない会社からの営業電話がかかってきた。もしもし。…ふぅ、とりあえず終わったし、今日は頑張ったから動画観て夜更かししよう。時間あったらやろうと思ってた長期戦略について考えるのは明日にすればいいかな〜。」

この例の場合、確かにその日は締め切りのタスクが終わり、その日の自分としてはいいかもしれません。しかし、今でこそ緊急度が低いタスクも時間が経てば緊急度は上がります。

結果的に第二領域の期日が迫り、第一領域に変容した際に、締め切りに余裕が持てないのです。

締め切りに余裕がある人になるには

締め切りにいつも余裕がなく、これからは余裕を持ちたいという方は、第二領域を後回しにしがちであるという自身の個性を把握することから始めましょう。

個性を把握した上で私が実践していることは、第二領域をスケジューリングし、それを誠実に守っています。

スケジューリングする段階ではタスクを俯瞰して見れるため、締め切りに迫られているときに比べ、正しい判断ができます。そして、それを守ることで正しい優先順位でタスクを行うことができます。

今行っている第二領域として、大学の卒業研究があります。卒業研究の提出はまだ先で、卒業がかかっているにも関わらず、どうしても後回しにしてしまいます。

しかし、このまま後回しにしてしまえば第一領域に変容し、最悪の場合締め切りに間に合わない場合があります。

これまでの経験だとギリギリまで力を発揮しないという自身の個性を理解しているため、空いている時間にスケジューリングし、「今日は一章分進める」と自分に約束して取り組んでいます。

(そして決めた分の進捗が終わってからはご褒美として自分の時間として息抜きを楽しんでいます。)

まとめ

私は緊急度と重要度のマトリックスはタスクマネジメントにおいて一番初歩的で汎用性が高いものであると考えます。

だからこそ、今のうちから自分の個性と向き合い、マトリックスを上手に使いこなして余裕のある社会人になりたいです。

これから研修を受ける人へ

社会人として意識するべき7つの習慣のうち3つを学びました。A&PROの研修では世の中の例や、自身のチームでの実例を考えることで、実践で生かせるレベルで学ぶことを目指しています。これから社会人になる学生も、これからより活躍したい社会人の方にもおすすめの研修です。

研修で学んだこと

  • がむしゃらに動くだけではなく、パラダイムを探る
    うまくいかないことがあると、がむしゃらに動き出しがちだが、そもそものモノの見方を変えることで解決することがある。意識的にパラダイムを探ることが大切。
  • インサイド・アウトで人を巻き込んでいく
    組織の課題があった際に、視座感や規模感の違いで個人単位まで課題意識が伝わらないことがある。なのでまずは個人から動き、周りを巻き込んでシナジーを働かせつつ規模を広げながら解決することが大切である。
  • 主体的とは
    ①反応に個人の選択を入れられること。②周りにポジティブな影響を与えられること。
    →①+②反応に個人の選択を入れ、周りにいい影響を与えること。
  • 緊急度と重要度のマトリックス
    緊急度が低いが重要度が高いことを計画的に行うことが大切。緊急度も重要度も高いものを短期間でこなすことはかなりエナジーを使い、質の低下や自分が潰れてしまいかねない。ここを科学的に理解した上でタスクマネジメントを行う。

この記事の著者/編集者

中都智仁 早稲田大学 教育学部数学科 

早稲田大学在籍。サークルとバイトだけの大学生生活を送っていたが、コロナ禍になり自分のキャリアを見つめ直し、ビジネススクールに入校。
『もっと早くからキャリアを考えればよかった』という後悔からキャリア支援団体のen-courageで早稲田生のキャリア支援をしている。1、2年生向けのイベントを企画する部署のリーダーを務めたり、メンバー採用の最終フェーズの担当者を務めたりしていた。
メンバーの成長を促進する一流のリーダーになるべく、リーダーズカレッジに参画。

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