動かしやすい予定ほどスケジュールに落とし込む

今月の研修:社会人の持つべき習慣(基礎2)

締め切り間際の課題に追われては、反動で休みすぎてしまう。そんな過ごし方に心当たりはありませんか。
この状況から抜け出す方法として、日々のスケジュールを可視化して余裕を持った計画を立てる方法についてご紹介します。

第ニ領域に充てる時間の割合を増やす

今月は、先月に引き続き「7つの習慣」(スティーブン・R・コヴィー著)をアレンジした研修を行いました。研修中に登場した第三の習慣「重要事項を優先する」という項目について、中長期的に目標を達成するために重要な視点でありながら短期的にも改善していくことが可能だと考えたため、この記事では第三の習慣に焦点を当ててご紹介します。

予定やタスクの優先順位を付ける際、緊急度と重要度の2軸により4つの領域に分けて考えます。

  • 第一領域:緊急であり重要な予定。締め切り間近の仕事など。
  • 第ニ領域:緊急でないが重要な予定。中長期的な計画や仕組み作り、スキル向上のための時間など。
  • 第三領域:緊急であるが重要でない予定。時間が決まっているが重要な議題のない会議など。
  • 第四領域:緊急でも重要でもない予定。必要以上の娯楽といった無駄な時間。

普段の予定を振り返った際、どの領域の予定が多いでしょうか。

特に気をつけたいのは、緊急の仕事(第一領域)に時間を取られた反動で疲れのあまり娯楽(第四領域)に時間を使いすぎることです。その結果、いつの間にか仕事の締切が間近になり、再度第一領域の予定に戻ってしまいます。これでは余裕を持って仕事を処理できず、中長期的な視点は持てそうにありません。目の前のことに振り回されているいわば「緊急中毒」の状態だと言えます。

これに対し理想的なのは、余裕を持ち中長期的な目標に沿って行動できている状態です。

しかしながら、中長期的な目標を立てたり振り返ったりする時間を作る余裕がないというのが最初の問題です。そのためスケジュール管理の第一歩として、タスクの期限が迫らないようにしなければなりません。始めは第ニ領域にあったタスクも、やらずに放置すると第一領域に移動してしまうからです。こうしたタスクの領域移動を防ぐため、あらゆる予定や作業に充てる時間を予め可視化することをおすすめします。

人と過ごす時間だけでなく自分の時間も含めたスケジュール管理

私自身、実は大学2年の半ば頃まで手帳やカレンダーを使った予定管理を行っていませんでした。当時は勉強以外の時間は基本的にサークルの活動場所や自宅といった決まった場所で過ごすことが多く、特に支障がなかったためです。友人との予定が入った際も、スマホのメモ帳アプリに日時と要件をメモする程度でした。

その後アルバイトやサークル、他にもエンカレッジという大学生向け就活支援の学生団体などでの活動も増えたことで、ある時期からスマホのカレンダーアプリで予定を管理するようになりました。就職活動で面接の予定をいくつも調整するなどといった状況を考えると、カレンダーなどのツールを使わずに予定を管理するのは今では考えられないことです。

しかし、未だにスケジュール管理が不十分な部分があります。期限が決められている仕事や課題といった作業に割く時間の管理です。作業時間については自分一人で行うものであればいつ行っても良いという考えもあり、スケジュールとして入力しないことがほとんどでした。他の用事の間を縫って「この時間を充てれば良いだろう」と頭の中で予定を立てていたのですが、アプリに入力しないことで無意識に作業に充てる時間の優先度が低くなってしまい、周囲に迷惑をかけることもないのでまた後でやることにしてしまおうと考えることもありました。こうして予定を延期することでいつの間にか期限が迫ってしまうのです。

もう一つの問題として、作業に必要な時間の見積もりという点があります。会食など一度で完結する予定であれば開始と終了の時刻を約束すればカレンダーに一度予定を入力すれば管理できます。しかし、作業については進捗次第で複数回に分けて行う必要があるため、作業に必要な時間の見積もりが甘いとその後また作業のための時間を確保する頻度が高くなり、スケジュールが不確実になってしまいます。

最近では今回の研修をきっかけに、取り組む必要のある仕事が生じた際にはどの日に時間を使って取り組むかすぐに予定を確定することにしています。カレンダーに作業時間を入力することで必要な時間を意識的に把握するようになった上、作業時間も可視化することで予定を確定したものとして延期することが少なくなりました。この取り組みを始めた際は、一つひとつの作業にかかる時間を把握できていませんでした。しかし、今までどの程度時間がかかるか想定していないものをスケジュールとして可視化もせずに行っていたと考えると恐ろしいものです。

これを習慣化すれば作業の消化や予定を立てることが徐々に余裕を持ってできるようになると考えています。例えば課題がある中で友人が飲み会などに誘って来た際でも、課題はなんとかなるだろうと安易に誘いに乗って後で無駄に徹夜などをしまうことなく、誘いを断ったり別の日にしてもらったりするといったよりお互いを尊重した提案がしやすくなります。また、課題以外の自主的なタスクを予定に入れる際にも、必要な時間に対する効果を考慮して優先順位付けや、そもそも行うかどうかの判断をすることも可能でしょう。

今後は、個人作業が発生した段階でいつ処理するかスケジュール化することで余裕を持ち、更には運動や読書といった、長期的に生活を豊かにする活動を習慣化したいと考えています。

これから研修を受ける方々へ

この記事は、「7つの習慣」 (スティーブン・R・コヴィー著) に基づくA&PROの研修の中でも第三の習慣について話し合ったことを中心にお伝えしました。実際の研修では下の「研修で学んだこと」にある他の習慣についても、どのような実例があるか、どのように実現できるかについてグループワークを行いました。

例えば実際に相乗効果を発揮しているサービスを複数挙げ、それらに共通する要素は何か、そこから活かせることはないかといったことを議論することで普段の活動にまで応用することができます。周囲のメンバーとそのような議論を深めたい方は是非研修にご参加ください。

研修で学んだこと

  • 第一の習慣:主体性を発揮する
  • 第二の習慣:目的を持って始める
  • 第三の習慣:重要事項を優先する(第ニ領域の活動割合を増やす)
  • 第四の習慣:Win-winを考える
  • 第五の習慣:理解してから理解される
  • 第六の習慣:相乗効果を発揮する
  • 第七の習慣:刃を研ぐ

この記事の著者/編集者

田村稔行 早稲田大学 基幹理工学部 情報通信学科  

高校時代から英語の部活、サークルでの活動を続けており、大学では理工学部生向け英語サークルの代表を務めました。
更に、大学1、2年生がキャリアついて考える機会を提供すべく、大学生向け就活支援の学生団体「エンカレッジ」で活動。記事執筆やSNSの運用を行っています。

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