「自分はダメな人間だ」自責思考の落とし穴とその対処法

クレド8.人のせいにせず、常に自分ができること・できたことを考え、最善を尽くす

組織はフラットであり、常に全メンバーが危機意識を持ち、自分にできること・できたことを考え、改善。自分に都合の悪いことが起きても、人のせいにせず、自分にも原因を求め、サービスの質を高めます。※顧客のせいにするなどもってのほか。

はじめに

「成長するためには自責思考になろう」

部活動や就職活動など、成長が求められる場面でこう言われたことがある人は多いのではないのでしょうか?

確かに、何かにつまづいた時他人ではなく自分に原因を求める自責思考は成長につながります。一方で、「自分の悪いところばかりが目について嫌になってしまう」という人をよく目にします。

このような自責思考の落とし穴に陥らないためにはどうすれば良いのでしょうか?この記事では、落とし穴にはまりそうになった私の実体験をもとに、落とし穴にはまってしまう原因と対処法について考えます。

つい自分を追い詰めてしまう、真面目な方にこそ読んで欲しい内容です。

周囲との比較から抱いた劣等感と後悔

私はこれまで、優秀な人の多い環境に身を置いてきました。キャリア支援NPOエンカレッジやリーダーズカレッジ、就職活動などにおいて、常に自分よりも優れた能力・広い見識を持つ人に囲まれ、日々刺激を受けています。周囲から常に学びを得ることのできる環境は、自分にとって大きな財産です。

一方で、周囲の優秀な人に劣等感を感じることもありました。例えば、エンカレッジやリーダーズカレッジでは先輩方と関わることが多いのですが、「積み上げてきたものが違うにしろ、差がありすぎないだろうか」と思うことがありました。また、就職活動でさまざまな人と接する中で、「同期でも人間的にここまで成熟した人がいるのに、自分は今まで何をしてきたのだろう」と思うこともありました。

少しでも自分を磨くために周囲の優れた部分を取り入れようとする中で、逆に自分の至らなさにばかり目が向いてしまっていたのです。

過去・他人は変えられない

以上の経験で、私は以下2点の行動をとっていました。

  • 自分と他者を比較する
  • 自身の過去の行動を後悔する

上記2点に共通するのは、変えられないものばかりに着目していたことです。

過去の行動も、他者の方が優れているという現状も、どちらも変えることはできません。動かしようのない事実を悔いるばかりになり、自責思考の落とし穴にはまりかけていたのです。

一方で、これらは自身の行動を客観的に振り返るために重要なものでもあります。成長する上で、これまでの行動から課題を抽出し、改善することは欠かせません。成長のために自身を省みながらも、落とし穴を回避するにはどうしたら良いのでしょうか?

変えられるものに着目せよ

当時の私には、ある重要な要素が欠けていたと考えています。それは、今変えられるものに集中する意識です。

「自分よりも優れているあの人に追いつくためには、今後どうすれば良いか」さらに言えば、「いつまでに何をすれば良いか」と自問する。この点に関して徹底できていれば、優秀な周囲との差を埋めるプランが明確になり、自己嫌悪に陥ることはなかったでしょう。

実際に、エンカレッジとリーダーズカレッジでお世話になった小川さん(プロフィール自己紹介記事)に追いつこうとした際には、以下のような流れになりました。

Q. 小川さんは論理的思考力が非常に優れているが、追いつくためにはどうしたら良いだろうか?

A. 今までも論理的思考力を磨こうとはしてきたが、明確な方法が分からない。論理的思考力と指導力に優れた森口さん(A&PROの代表取締役社長であり、リーダーズカレッジの講師も務められています。)に、どのようにして論理的思考力を磨いたのか質問しよう。

Q. 回答を踏まえて、いつまでに何をすればいいだろうか?

A. 森口さんは日頃から物事の意図・目的・理由・メカニズム・ポイントを考えるように意識されていることが分かった。習慣化するために、まずは1ヶ月、身の回りの物事をこれらの観点から考えるよう意識してみよう。

このように、自分と他人を比較し、過去の行動を振り返る。そして、今後の行動を期限も含めて具体的に設定することで、自分を追い詰めることなく成長するための行動に移ることができるのです。

過去や現状は変えられませんが、今後の行動は変えられます。そして、行動を変えることで未来の自分を変えることにもつながるのです。

おわりに

誰しも成長の過程で心が折れそうになる瞬間があると思います。また、真面目な人ほど、挫折した際に深く思い悩んでしまうのではないでしょうか?

しかし、そのような苦しい瞬間は、乗り越えた際に大きな成長へとつながります。

読者の皆さんには、今回の記事でお伝えした以下の内容を意識し、建設的な自責思考をしてもらえれば幸いです。

  • 変えようのないものに執着しすぎると、自らを追い詰めてしまう可能性がある
    ex 過去の行動、現状
  • 変えられるものに着目すると、今後の指針を得ることにつながる
    ex 未来の行動

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