いつから死に方を探すのか。20代から始める終活の基本
2022.02.07
今月の研修:社会人の持つべき習慣(基礎1)
あなたはどんな死に方を望みますか?
20代といえば、就職や結婚など新しいライフステージに進む大事なとき。人生これからという今こそ、より良く生きるためのライフプラン設計が欠かせません。終活は高齢になってから始めるものと思われがちですが、実は若いうちに始めることが大切です。
キャリア形成にも関わってくる「20代のための終活」について考えていきましょう。
20代の終活とは
終活とは、円満に人生の終わりを迎えるための活動のことです。言い方を変えれば、望んだ死に方に至るまでの道筋を描き、そのための準備をするということ。
ここで冒頭の質問に戻りましょう。
あなたはどんな死に方を望みますか?
どんな風に死にたいか、終わりを思い描いてみてください。
たとえば、家族や友人と幸せな生活を送りながら穏やかに死を迎えたい場合。
まず家庭を作る必要があります。友人との交流も欠かせません。また、穏やかな生活を送るためには時間やお金のゆとりが必要です。結婚時期や子どもの成長も考慮したうえで、キャリアプランと資産形成について考えることが重要になります。
さらに、穏やかに死を迎えるケースとしては、老衰を想定している方が大半でしょう。がんや認知症といった病気などにかかることなく健康に最期を迎えるには、普段からバランスの良い食生活や適度な運動習慣を心がける必要があります。定期的に人間ドックを受けたり、整体に通って身体のメンテナンスをしたりすることも検討した方が良いでしょう。
いかがでしょうか?
このように、死に方は生き方と深く結びついています。だからこそ、20代のうちから終活を始めることが大切なのです。
ライフプラン設計
ライフプランを形成する際は、まず自分の死を思い描くことから始めます。いつ、どんな風に息を引き取るのか。葬式はどのように行われるのかを具体的に想像してみましょう。最期の時をはっきり定めることによって、自分がどう在りたいのかが見えてくるはずです。
親として、子として、きょうだいとして、友人として、同僚として、上司として……さまざまな立場における理想の姿を明確にし、そのために必要なことを整理しましょう。
次に年表を作ります。理想の最期と必要なことから逆算し、自分(時には家族も含めた)の年表を作成してください。普通の年表は古い順に記載しますが、ライフプランニングにおいては未来から順に記載するのがおすすめです。年齢に応じたライフイベント、資産、能力などを細かく書き出していくことで、人生における道筋が見通しやすくなります。
この年表が、あなたの人生におけるマイルストーンです。いつまでにどうなっていたいのかが視覚化され、目標が定かになります。年表に記載する内容の具体性が増すほど目標達成までの道のりを描きやすく、達成確率も高まるでしょう。
20代における終活のメリット
ここまで述べてきた通り、死というゴールから逆算してライフプランを設計できるので、自己実現をしやすいというのが最大のメリットです。
また、自分自身をしっかり見つめ直すことで、未来の設計や現在の方針を定めるだけでなく、過去の振り返りもできます。
それだけではありません。死に対する恐怖や漠然とした焦燥感、虚無感の解消にも繋がります。理想の死に方という目的に対し、そこに至るまでの目標を自ら設定することは、命を尊び生死をフラットな視点で捉えることに他なりません。意識的にせよ無意識的にせよ、日々の選択は目的・目標に到達するための重要な役割を担っています。終活をすることで、充足感のある毎日を過ごせるでしょう。
もしもに備えるエンディングノート
終活において忘れてはいけないのがエンディングノート。死ぬまでにやるべきことを整理したり、自分の死後に遺された人たちのために情報をまとめたりするのに役立ちます。
いつから始めたらいいか迷っている方もぜひ手に取ってみてください。項目ごとに分かりやすく整理されているので、書けるところからエンディングノートを埋めていくことで、自然と終活に向き合えます。
なかには介護や医療、葬儀など、すぐには必要性を感じない項目もあるでしょう。ですが、怪我や病気、そして死のリスクは常に誰もが持っているもの。若いから考えなくて良い、まだ自分には不要だからと先延ばしにするのは早計です。今日と同じように明日を迎えられるかどうかは誰にも分かりません。もしかしたら事故に遭うかもしれないし、事件に巻き込まれるかもしれない。誰にでも起こり得る「もしも」の時のために、何事もよく準備しておくことが大切です。
エンディングノートは目的や使い方に合わせてさまざまなタイプのものがあります。自分に合った一冊を見つけられると良いですね。
これから研修を受ける方々へ
今回の研修は世界的なベストセラー本である『7つの習慣』をもとにした内容でした。私的成功を収めるために必要な前半3つの習慣を、実践レベルに落とし込むためのものです。この記事では、その中の「第2の習慣:終わりを思い描くことから始める」を軸に据えて書いてきました。少しでも興味を持ってくださった方は、ぜひ『7つの習慣』を読んでみてください。
ちなみに『7つの習慣』の概要と「第1の習慣:主体的である」については以下の記事で詳しく触れています。お時間のある方はこちらもお読みいただけると嬉しいです。あなたが豊かな生活を送る一助になれますように。
関連:『7つの習慣』に学ぶ正しい主体性 自己実現するためのマインド
研修で学んだこと
- パラダイムシフトをすると新たなニーズが見えてくる
- 自立/自律の先を目指す
- ゴールから逆算したマネジメントはリーダーシップにもなり得る
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新着コメント
2022年10月28日
先日誕生日を迎え、少し年齢を感じるようになったところで、このタイトルが目に飛び込んできました(笑)「死に方は生き方と深く結びついている」まさにその通りですね。この記事をきっかけにいただけたので、自分の死に方をスタートに、今後の生き方を考えてみたいと思います。