研修に「のめりこむ」ことを大切にしてもらいたい

研修を通じて気づいたこと・今後に役立てられること

メカニズムを用いることの重要性

 コミュニケーションやコーチングにはメカニズムがある、ということが分かりました。またそれを知ったことで、メカニズムを知らないまま今までコミュニケーションをしていたことや、今後コーチングをしようとしていたことへの怖さを感じました。

 研修で学んだメカニズムの中でも特に印象に残ったのは、共通点を見つけるということ、そして相手の存在を信じるということです。相手の存在を信じるとは、その人が言いたいことをまずは(肯定や否定をするのはなく)受け入れるということです。私はこの考えを今回初めて知り、大きなインパクトを受けました。
 例えば自分と対立的な立場にある人と会話をするとき、はじめに相手の存在を信じること、次にお互いの共通点を強調することで、相手を安心させられることを知りました。

心境の変化

 前回参加した1day就業体験のときに「3daysで学ぶコミュニケーション、コーチングは、他で教えているものとは違う」という話を伺っており、何が違うのだろうと、とても楽しみにしていました。実際研修を受けてみてまさにその通り、他のどこでも聞いたことのない話を聞くことができました。
 また、ミーティングに参加させてもらったときには、メンバーのみなさんがよく具体例を用いながら話をしていて、とてもわかりやすく感じました。
 非常にたくさんのことを学ばせていただきました。

3日間の実践記録

研修で学んだこと

  • 共通点を見つける
  • PREP法
  • コミュニケーションマップ
  • 相手の存在を信じる
  • 責任・権限・義務
  • スキル・スタンス・マインド(動機)
  • 相手は成長したいと思っている
  • 相手が決断する
  • 答えを出すサポートをする
  • 目的・目標とモチベーションを結びつける
  • 目標に向かって主体的に取り組むよう導く
  • メカニズム
  • 概念化、構成要素、基準化、数値化
  • ホスピタリティ
  • インサイドアウト、アウトサイドイン

Gmap-c(目標設定・成果と課題の把握)

1日目:ヘウレーカの講師として必要な要素が何かを知る

  1. 目標 Goal (本日の目標と計画の宣言)
     他の人が伝えたいことを、後から自分が説明できるくらいに聞いて理解する。
  2. 実施内容 Measure (現状・成果の把握)
    目標達成度:70%
    ・他の人が話したすぐ後にその人が伝えたいことを説明することはできる。
    ・しかし、それを自分の行動に活かせない。
    理解が十分とは言えない
  3. 考察 Analyze (ギャップの分析・課題の抽出)
    ・話の要点はつかめる
    ・自分の言葉になおせる
    ・自分の捉え方が正しいか確認できる
    ・間違った捉え方は直せる
    ・次の行動にどう活かすか具体的に考えていない
    ・自分の行動の目的が何だったかを見失う
    ・目先の細かいことが気になってしまい本質を見失う
  4. 対策 Plan (今後の対策・計画)
    行動を起こすときに、目的を考え、それに合う方法を自分が得たものから導き出す。細かいことより本質から。
    ・何かを学んだときに、どう活かすか具体的な方法までを自分の言葉に直す⇐明日の目標

2日目:ヘウレーカの講師に必要な素養を知ると同時に身につける

  1. 目標 Goal (本日の目標と計画の宣言)
     学んだことをすぐ次の行動に活かせるよう、具体的にどう行動に活かすかまで説明できるようにする。
     できる自信がつくまではメモに残すようにする。
  2. 実施内容 Measure (現状・成果の把握)
    目標達成度:90%
     メモを残すことがいくつかできていた。
     例としてこのような言葉のかけ方があるということを主に書いていた。
     自分の状況にあてはめていたメモもあった。
     →これを元に、説明も出来る。
    すぐ次の行動に活かせないこともあった。
  3. 考察 Analyze (ギャップの分析・課題の抽出)
     言葉のかけ方を考えてメモをとろうという方針があった。
     休み時間に見直して書き足すということができた。
     使い方を考えてはいたが、使う場面の想像までできていないものがあった。
  4. 対策 Plan (今後の対策・計画)
     すべてのことを意識するのはまだ難しいから、1つこれは今学びたい、実践したいというものを決めて、「ここで使えないか?」を考えて、今から行動する。まず、今からは「共通点」を使えるようにしたい。

3日目:身につけるべきメカニズムを理解し、使うセンスを磨く

  1. 目標 Goal (本日の目標と計画の宣言)
     メカニズムの理解、それを使いこなすセンスまでが必要であるから、実践の場を探し、積極的に使う。「存在」を信じるということをまず、使えるようにしたい。
  2. 実施内容 Measure (現状・成果の把握)
    目標達成度:70%
     ロールプレイを多く行い、実践の場に恵まれた。-積極的に使うことはできた。「存在」を信じるということの意味が再確認でき、それを使うことはできていた。今日新たに学んだ、共感(=ポジティブ)について、また共通点については、センスよく使いこなすのは難しかった。
  3. 考察 Analyze (ギャップの分析・課題の抽出)
     使いたいということを意識していた。
     実践の場があったとき、積極的に使ってみようと思えた。
     センスよく使いこなすには、まだまだ、知恵が足らない。処理速度を上げる必要もある。
  4. 対策 Plan (今後の対策・計画)
     ロールプレイをリアルな本番の状況で行う必要があること、使ってみて初めて、どう作用するのかがわかるということを理解したので、自分で、場面を設定して取り組みたい。
     例:「何のために勉強しているかわからなくなった」と相談される

これから研修を受ける方々へ

 これからワークショップ型研修を受ける人には、研修に「のめりこむ」ことを大切にしてもらいたいです。この研修では、多くのことを学べます。それを全力で身につけたいと思い、自分の持っているもの全てをフル動員して、頭をフル回転してぜひ参加してください。そうすれば、自分の持つ課題が見えてくると思います。大きく成長したい方にぜひ参加してもらいたいです。

A&PROより

 業務においてコミュニケーションを行う際には、そのメカニズム(:何故それを行うのか、どう行うべきか、そのために何を用いるか)を意識できるかどうかがその質を大きく変化させます。研修を通じてこのことを学び、それが如何に重要であるかに気づいていただけたことを嬉しく思いました。

 コミュニケーションの中でも特にコーチングは、そのメカニズムを意識せずに行うことに危険性を孕む、という側面があります。相手からの信頼関係を失ったり、心理的に傷つけたりしてしまう場合があるのです。逆に言えば、メカニズムを意識しながらコーチングに取り組むことではじめて、このような危険性に配慮することが出来るようになります。

 相手の存在を信じるということも、相手との信頼関係を築くために必要なことの一つです。まずは相手の言いたいことを受け入れることで、相談相手として自分が信頼できる存在であることを示すのです。
 例えば自分が生徒の立場で「時間がなくて勉強が出来ない」と先生に相談したとき、はじめに「そんなことはない。きっとどこか使える時間があるはずだ」と言われた場合、心のどこかに否定されたことによる不信感が残ると思います。逆に「勉強するための時間がないと君は伝えたいんだな」とはじめに言われた場合には、この先生は相談に親身になってくれるかも、という期待感を持てるかもしれません。
 このように相手が考えることにまずは理解を示すことで、相談することへの安心感、信頼を相手に持ってもらうのです。

 今後の場面設定のロールプレイやその後の実践を通じて、このようなメカニズムを活かした豊かなコミュニケーション、人の成長を促せるコーチングを自分の武器に出来ることを期待しています。

(リーダーズカレッジ:野澤)

この記事の著者/編集者

上野美叡   

歯科クリニック開業を目指す歯科大学生。
予防歯科の考え方を浸透させ、健康に長生きできる社会づくりをしたい。
学生のうちにできる準備はしたいと考えA&PROに参加。
歯科学生プロジェクトのリーダーを務める。

するとコメントすることができます。

新着コメント

最新記事・ニュース

more

「メラビアンの法則」や「真実の瞬間」と向合い、各メンバー自身がブランド形成の重要要素であることを自覚していきます。 「目配り」「気配り」「心配り」の各段階を理解し、「マナー」「サービス」「ホスピタリティ」「おもてなし」の違いについて研究。 「マニュアル」「サービス」を理解・実践するのは当然。 「ホスピタリティ」「おもてなし」を顧客・メンバーに提供したいリーダーのための研修です。

島元 和輝 荒 諒理 川瀬 響 3Picks

行き過ぎた完璧主義は仕事を停滞させるだけでなく、自分自身を苦しませてしまいます。本記事ではプロジェクトマネジメントを題材に、自分の良さをかき消さず、最大限発揮する仕事への取り組み方を考えます。完璧主義で悩んだことのある皆さんに是非ご覧になって欲しい記事です。

左貫菜々子 藤井裕己 谷 風花 大庭彩 4Picks

プロジェクトマネジメントを機能させる土台となるのが『理念のマネジメント』 プロのリーダーは、「権威のマネジメント」を避け、「理念のマネジメント」を構築し、維持し続ける。 「好き・嫌い」や「多数決」ではなく、説得力ある提案を互いに尊重する文化を構築したいリーダーのための研修です。

荒 諒理 木藤 大和 島元 和輝 川瀬 響 4Picks

復習回数を闇雲に増やしたり、ノートいっぱいに何度も書かせる記憶法は、社会に出てから通用しない。 多忙なリーダーは、重要事項を一発で覚える。 たとえそれができなくても、復習回数を最小限にし、効果的・効率的に記憶することが大切。

「やばい、キャパオーバーしていて仕事を回しきれていない・・・。」成果を生み出すためにリーダーを務め、多くの責任を引き受けたのはいいものの、こうした悩みを抱く方は少なくないと思います。本記事は、リーダーの方の中でも、「仕事を回しきれていない。」と実感している方、経験した方、キャパオーバー対策したい方に届けていくことを想定して進めていきます。キャパオーバーは解決できます!

そもそもプロジェクトとは何か。それを知ることによって、あなたが現在取り組んでいる活動をもっと豊かにすることができるはずです。プロジェクトの基本を学び、そのプロセスについて考えてみましょう。

大庭彩 上野美叡 2Picks

タスクには明確に優先順位が存在し、正しい優先順位でタスクに向き合うことが締め切りへの余裕につながります。緊急度と重要度のマトリックスを用いて改めてタスクへの優先順位をつけることを意識したいです。

大庭彩 1Picks

皆さんがリーダーを務める組織にはMVVやスローガンと言ったメンバー全員が認識している「共通目標」はありますか? そして、今その「共通目標」を何も見ずに口ずさむことができますか? もし、一度決めたことがある共通目標が形骸化してあまり浸透していない場合は私と同じ苦悩を経験するかもしれません。

大庭彩 1Picks