第四領域の誘惑に負けないために。
2021.02.24
今月のテーマ:社会人が持つべき習慣(公的成功)
緊急ではないからこそ、スケジューリングできる
あらゆる活動は重要度と緊急度に応じて次の4つの領域に分類できます。
例えば、「終わらせなければチーム全体に迷惑をかけてしまう今週末が締め切りの仕事」は第一領域。「転職のために取得したい資格の勉強」は第二領域。
重要性の低い第三、第四領域には、それぞれ「メールでも済むような内容の電話」、「暇つぶし」などが例示されます。
重要性が高い第一、第二領域にフォーカスし、緊急性とは異なる表現をするならば、第一領域は「やらなければならないこと」、第二領域は「やったほうがよいこと」と言えるでしょう。
今回の研修で私が学んだ中での一番の気付きは、第二領域の活動は緊急性がないからこそスケジューリング(または習慣化)できるということです。
突如として起こった問題や仕事は別ですが、予め締め切りや納期がわかっていることをスケジューリングするのは当然でしょう。しかしそのようにスケジューリングされた計画の合間もしくは終了後、多くの人はふと第四領域に誘惑されてしまうのです……。気付けばSNSと動画サイトを往復していたり、大して興味のないテレビ番組を見続けてしまったりといったことはありませんか?
それらが悪いというわけではありません。いけないのは本来行おうと考えていた第二領域のための時間が第四領域の活動に奪われてしまうことなのです。これは「やらなければいけないこと」と「やらなくてもよいこと」ができているのに、「やったほうがよいこと」ができていない状態と言えます。
自分にとって重要と思うことを実行するためには予定が分かっている第一領域だけでなく、第二領域の活動も予めスケジューリング(または習慣化)しておくことが大切です。
- 毎週火曜と土曜の夕食後2時間は資格の勉強に充てよう。
- 最近晴れない気分を変えるために来週末は掃除と模様替えをしよう。
- 健康と外見維持のために毎晩15分は運動しよう。
「やらなくてもよいこと」はこうした「やったほうがよいこと」の後でもできますね。
「やったほうがよいこと」自体はあまりに多すぎます。それらを現状や目的と照らし合わせ、第二領域の活動として選択する必要があります。
例えば、私は
- 現在薬学部4年生で、将来は薬学的知識・考え・スキルを武器に働きたい
- 1日の大半が研究に費やされる
という前提にあり、
- 生物学的、薬学的な知識や考え方をつけるために、論文紹介サイトを毎朝チェックする
- 運動不足解消のために、毎晩フィットネスをする
ことを生活に組み込もうと考えています。他にもやったほうがよいことはありますが、その全てをやろうとすると、燃え尽きてしまって結局何もやらないという事態になりかねないので、取捨選択するのが現実的でしょう。
これから研修を受ける方々へ
本研修は名著『7つの習慣』(スティーヴン・R・コヴィー著)を題材に、それぞれの習慣を実生活に落とし込む形で進められます。いずれも高尚なものではなく、社会人として必須の習慣ばかりです。もし興味を持たれたなら、ぜひ社会人の持つべき習慣から他の参加者の研修体験記にも目を通し、さらにはA&PROにお越しください!志高いメンバーたちがあなたを待っています。
研修で学んだこと
- 活動に優先順位をつけ、スケジューリングする。
- 誠実な対応はwin-win、no-deal。時間的なwin⇄loseの関係は事前準備で解決可能。
- 共感による傾聴とは、相手の言葉を置き換え、気持ちを代弁すること。
- 共通点だけでなく相違点を尊重することで、相乗効果のある案が生まれる。
- 自己の能力の維持向上のためには、肉体、知性、社会/情緒、精神の4つを絶えず改善する必要がある。
谷 風花