報連相で人材育成

今月の研修:報告・連絡・相談

「報連相がなくては人材育成はできない」という言葉が、研修で印象に残りました。というのも、私は未来の歯科界を変える人材を育成するプロジェクトのリーダーを務めているからです。

今回の記事では、研修をきっかけに考えた、報連相と人材育成の関係についてまとめました。

報連相はすべきものだと当たり前に考えて行っていた方も多いでしょう。この記事をきっかけに、報連相の意義を考えてもらえると嬉しいです。

4つの“じんざい”(人財・人材・人在・人罪)

4つの“じんざい”は判断力と決断力の軸で考えます。ここでは簡単にこれらを説明します。

判断力とは、何をするべきなのか、どのようにするべきなのか、行動の前にその行動の正しさを判断する力です。
決断力とは、行動に移すタイミングを見極め、行動すると決断する力です。行動力と言い換えることもできるでしょう。

人財とは、判断力決断力も備わっている人のことです。これが目指すべき姿です。リーダーはこうあるべきです。
人材とは、判断力はあるが、決断力はない人のことです。人財の助けができるでしょう。
人在とは、判断力決断力もない人のことです。害はないが、多くの働きはできません。
人罪とは、判断力はないが、決断力はある人のことです。正しい判断ができずに行動に移してしまう人は、まわりに害を及ぼします。

人財へと成長させる必要があることがわかりましたか?よってここからは、人材育成ではなく“人財育成”と表記したいと思います。

報告・連絡・相談

報告・連絡・相談、よく聞く言葉ですが、何気なく使っていませんか?それぞれの言葉の意味を区別するとなると難しく感じませんか?

ぜひ少し考えてみてください。

A&PROでは次のように考えています。

  • 報告決断が伴う、相手に判断を求める行為
  • 連絡決断判断も伴わない、ただの伝達行為
  • 相談判断が伴う、相手に判断を求める行為

決断判断という言葉、聞き覚えありますよね?4つの“じんざい”を考える軸でした。次は、この2つを組み合わせて人財育成について考えます。

人財育成のための報連相

人財育成とは、人罪人在人材 人財、というように人を成長させることです。

ここでは、人在人材 と、人材 人財 の成長について考えます。

人在人材 に成長させ判断力をつける必要があります。そのためには、判断を仰ぐ相談をさせ、その相談を通して、正しい判断ができる判断力を鍛えます。
人材 へと成長した人は、正しい判断を導く相談を受ける側となり、人財を助けさらにチームの力となるでしょう。

さらに 人材人財 に成長させるには、決断力をつける必要があります。そのためには、決断を仰ぐ報告をさせ、その報告を通して、タイミングを正しく見極め行動に移すという決断力を鍛えます。
人財 へと成長した人は、相談に加え、報告を受ける側、つまり最終的に決断を下すリーダーとなるでしょう。

「チームにリーダーはひとりだけ」という考え方ではなく、「メンバー全員がリーダー」を目指すべきです。全員がいつでも正しい判断、正しい決断ができるようなチームが理想です。

歯学部生プロジェクトでの人財育成

歯学部生プロジェクトのひとつとして、セルフブランディング研修という活動を行っています。今読んでいただいているような記事を、執筆し、メンバー同士でフィードバック、記事公開までが研修の一環です。

この研修では、どのような内容をどのように記事にすればよいのかと判断すること、記事を公開してもよいと決断することを通し、判断力決断力を鍛えています。

記事執筆に慣れていないメンバーは、記事の執筆にとりかかる前に、まずは入力フォームに記事に書きたい内容を記入します。そして、それを記事にしてよいか判断を求める相談をフィードバックの場で行います。このフィードバックにより、メンバーは価値のある記事を書くための判断力を身につけるのです。この判断力が身についたメンバーは入力フォームの手順は飛ばし、記事の執筆から取り掛かります。また、他のメンバーが入力フォームから記事執筆に移るまでの手助けもできるでしょう。人在人材への成長がこの過程だといえます。

記事の執筆後にもフィードバックを行います。記事を公開してよいかの決断を求める報告をする場となります。フィードバックにより、記事を公開すると決断するためには、何を見るべきか・考えるべきかという決断力を磨くことになるのです。この力が充分身についたメンバーは、記事執筆~公開までの時間が短く、多くの記事を作成できます。またフィードバックを通し、他のメンバーへも多くの価値を提供するでしょう。人材人財へと成長させるのがこの過程といえます。

dental-project

歯学部生プロジェクトに参加するメンバーは将来開業を目指す歯学部生です。この活動を通し、判断力・決断力を身につけ、多くの価値を与えてきたメンバーは、将来も、自分の歯科医院のスタッフ、患者さんに多くの価値を与えることはもちろん、未来の歯科界を変えるような人財リーダーとなるでしょう。

これから研修を受ける方々へ

研修で理屈を学ぶだけでは意味がありません。自分の活動にどのように活かせるか考え、実際に行動に移してください。

そうです、正しくどのように自分の活動に活かすか判断をし、実際にその行動に移すという決断をしてみましょう。

人財へと自分を成長させるために研修をぜひ活用してもらえたら嬉しいです。

研修で学んだこと

  • 報告・連絡・相談の違い→決断を求めるのが報告。判断を求めるのが相談。どちらも求めないのが連絡。
  • 責任・権限・義務→責任を全うするための武器が権限。権限と義務は対。武器である権限を持つには、研ぐ(磨く)、正しく使う義務が必要であり、その義務が果たせる人が武器を持てる。
  • 人財・人材・人在・人罪→判断力と決断力の2つの軸で区別
  • 報連相はできない人にはマネジメントできない
  • 責任=想定内を増やし対応できるようにする

この記事の著者/編集者

上野美叡   

歯科クリニック開業を目指す歯科大学生。
予防歯科の考え方を浸透させ、健康に長生きできる社会づくりをしたい。
学生のうちにできる準備はしたいと考えA&PROに参加。
歯科学生プロジェクトのリーダーを務める。

するとコメントすることができます。

新着コメント

最新記事・ニュース

more

皆さんがリーダーを務める組織にはMVVやスローガンと言ったメンバー全員が認識している「共通目標」はありますか? そして、今その「共通目標」を何も見ずに口ずさむことができますか? もし、一度決めたことがある共通目標が形骸化してあまり浸透していない場合は私と同じ苦悩を経験するかもしれません。

大庭彩 1Picks

たとえ意見が対立しても、プロのコンサルタントやコーチは相手を導くことができる。 基礎1~3を通じて、科学的なメカニズムから築き上げた実践型コーチングについて、ロールプレイを中心に活用方法をトレーニングしていきます。 現場の活動と有機的に結びつける知恵と、今後のプロジェクトに活かす行動力。 これらを大切にするリーダーのための研修です。

たとえ意見が対立しても、プロのコンサルタントやコーチは相手を導くことができる。 基礎1と基礎2を通じて、科学的なメカニズムから築き上げた実践型コーチングについて、ロールプレイを中心に活用方法をトレーニングしていきます。 現場の活動と有機的に結びつける知恵と、今後のプロジェクトに活かす行動力。 これらを大切にするリーダーのための研修です。

「自分と仕事をしたいか」と思われているかどうかは他者の言動を大きく変化させます。相手方の時間を頂いているという認識があなたの評価を変えるでしょう。適切な準備を行うことで周囲と豊かな関係性を築きたい方に必見の記事です。

大庭彩 香山 渉 谷口 宗郁 3Picks

たとえ意見が対立しても、プロのコンサルタントやコーチは相手を導くことができる。 基礎1と基礎2を通じて、科学的なメカニズムから築き上げた実践型コーチングについて、ロールプレイを中心に活用方法をトレーニングしていきます。 現場の活動と有機的に結びつける知恵と、今後のプロジェクトに活かす行動力。 これらを大切にするリーダーのための研修です。

「周りの声を意識して思っていることを伝えられず、自分だけが辛い思いをしている...。」「それもあって、周りに対して愚痴が溜まっている...。」この悪循環を引き起こすコミュニケーションを、A&PROではPassive(受身的)なコミュニケーションと捉えます。そして悪循環を解決させるには、「Passive(受身的)」を「Assertive(自己主張的)」へ変容させていくことが重要です。

矢後慶樹 前田佳祐 大庭彩 3Picks

「メラビアンの法則」や「真実の瞬間」と向合い、各メンバー自身がブランド形成の重要要素であることを自覚していきます。 「目配り」「気配り」「心配り」の各段階を理解し、「マナー」「サービス」「ホスピタリティ」「おもてなし」の違いについて研究。 「マニュアル」「サービス」を理解・実践するのは当然。 「ホスピタリティ」「おもてなし」を顧客・メンバーに提供したいリーダーのための研修です。

メンバーに尊敬されるリーダーは当たり前ですが、メンバーを尊敬できるリーダーは少ないのではないでしょうか? 今回の記事ではメンバーを尊敬することで得られるメリットについてご紹介していきます。

大庭彩 1Picks

知識として体系化されているプロジェクトマネジメント。 ただし、頭で理解していても習慣化できていないと、顧客やステークホルダーの期待値とは程遠い『自己満足なプロジェクト』となってしまう。 各種マネジメントツールにもてあそばれず、プロジェクトマネジメントの本質を理解し、やるべきことを実践し続ける。 そんな責任あるリーダーを対象とした研修です。