『7つの習慣』に学ぶ正しい主体性 自己実現するためのマインド

今月の研修:社会人が持つべき習慣(私的成功)

世界的なベストセラーである『7つの習慣』という本をご存じでしょうか。

これは成功した人生を歩むため、豊かな生活を送るために身につけるべき習慣を紹介している自己啓発書兼ビジネス書です。今回の研修では『7つの習慣』の内容を噛み砕き、実践レベルで使えるようにマインドセットを変えました。今回はその中の1つ、第1の習慣についてご紹介します。

『7つの習慣』とは

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引用:キングベアー出版

アメリカの経営コンサルタント、スティーブン・R・コヴィー氏によって書かれた『7つの習慣』は、初版発行から30年以上経った今も全世界で読まれている大ベストセラーです。人生における不変の「原則」を見つけ、それを実行するための習慣が具体例と共にまとめられています。内容は大きく分けて以下の3つに分けられており、段階ごとに学べる構成が特徴です。

【私的成功】自立し、自ら効果を創り出す
第1の習慣:主体的である
第2の習慣:終わりを思い描くことから始める
第3の習慣:最優先事項を優先する

【公的成功】他者と協力し、相乗効果を生み出す
第4の習慣:Win-Winを考える
第5の習慣:まず理解に徹し、そして理解される
第6の習慣:シナジーを創り出す

【再新再生】改善を重ね、より高い効果を出す
第7の習慣:刃を砥ぐ

これらの習慣のうち、今回は私的成功の土台である「第1の習慣」について解説します。

第1の習慣:主体的である

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まず「主体的」であるとはどういうことか、意味をおさらいしておきましょう。

主体的とは自分の意思や判断に基づいて行動することです。これが一般的な定義ですが、この言葉だと「これくらい当たり前のことだ、とっくに習慣づいている」と思う方もいるかもしれません。しかし、もっと意味を深掘りしてみた時に同じ印象を抱く人は少ないでしょう。『7つの習慣』の中では、主体的であることをこう定義しています。

「人間として、自分の人生の責任を引き受けること」
「自分の行動に責任を持ち、状況や条件づけのせいにしない」

完訳 7つの習慣/スティーブン・R・コヴィー/キングベアー出版/2013.8

いついかなる時も周りのせいにせず、人生で起きるすべてのことに対して責任を持つことが第1の習慣なのです。主体的は「自主的」や「自発的」と混同されがちですが、責任を正しく捉えて果たすという意味で、明確に異なります。

困難な状況にある時、自分にとって不都合なことが起きた時、多くの人は他者や環境のせいにしてしまいがちです。しかし、これでは依存状態から抜け出せず、自分の心も行動も常に周りに左右されてしまいます。このような状態で、果たして本当に自分の人生を歩んでいると言えるでしょうか。

たとえ困難に直面したとしても「この道を選んだのは自分なのだ」と自覚を持って足を踏み出すことで、自分自身の人生を進むことができるのです。

主体性を身につけるには

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自分の人生を歩むため、自分自身や起きる事象にきちんと向き合うためには、主体的であることが必要です。では、どのようにすれば第1の習慣が身につくのでしょうか。

『7つの習慣』では第1の習慣を身につけるためのヒントを4つ紹介しています。主体性を持つということは、自分の影響が及ぶ範囲のことに注力するということ。そのため、主体的になるには物事の捉え方や考え方を変えることが一番の近道です。

たとえば、「~でさえあったらなあ」、「~できない」、「~しなければならない」などの反応的な言葉を使わないようにすること。このような言葉を日常的に使う人は、自分でコントロールできない部分に目を向け、問題は「外」にあると思い込んでしまうからです。「内」に目を向け、自分の人生に責任を持つ主体性とは正反対ですね。

この他にも30日間テストなど、主体性を高める方法がすぐに実践できる形で紹介されているので、興味のある方はぜひ『7つの習慣』を手に取ってみてください。

これから研修を受ける方々へ

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『7つの習慣』は多くの哲学書やビジネス書と比べて理解しやすい内容です。一方で原則が分かっても習慣にできない、実践しているはずなのに効果が上がらないという意見も多々あります。しかし、A&PROの研修を受ければ、正しく実践するために必要なことが分かるでしょう。あなたが人生を切り拓く、良き道しるべになるに違いありません。自ら責任を持ち、扉を叩く者をA&PROは歓迎します。

研修で学んだこと

  • パラダイムシフト
  • インサイドアウト
  • 主体性を持つ
  • 目的意識を明確にする
  • 知的創造と物的創造

この記事の著者/編集者

久保井美愛   

上智大学外国語学部卒。社会人として仕事に必要なノウハウや心構えを学ぶためにA&PROの研修に参加。大の読書家で、のべ5,000冊以上の本を読んできた本の虫。かつて「図書室の門番」という異名を付けられたことも(笑) 本から得た知識や自身のスキル・経験を活かして、皆さんに価値あるものをお届けします。

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