役立つ人材になるには何をすべき?「人の役に立ちたい」と思ったら

今月の研修:サービス理論(基礎2)

人の役に立ちたい、誰かのためになることをしたいと思ったことがある方は多いでしょう。ですが、具体的に何をしたら良いのか分からない方や、やりたいことが特にないという方も少なくありません。

この記事では、漠然と「役に立ちたい」と思っている方が行動を起こすためのヒントをご紹介します。そのヒントをもとに考え行動すれば、きっと誰かの助けになれるはずです。

今回の研修ではサービス理論として「One To Oneマーケティング」を学びました。One To Oneマーケティングとは、顧客内シェアを広げるためのマーケティング手法のことです。平たく言うと、お客様の役に立てる量を増やすことでサービスのファンになってもらうことを意味します。One To Oneマーケティングを始める第一歩として、人の役に立つことについて深く考えてみましょう。

人の役に立ちたいと思う理由

「何のために生きているのだろう」
「自分の人生に意味はあるのだろうか」

このような悩みを持つ人は少なくありません。「役に立ちたい」という思いは、こうした悩みをきっかけに生きる意味や存在理由を求めて生まれる場合が多いです。

そもそも人間は集団で暮らしてきた生き物です。自分のためだけではなく、他者のために生きることが普通でした。ですから、「役に立ちたい」という思いが生まれるのはごく自然なことと言えます。

ただ、こうした思いを抱える方は「承認欲求を満たすためなのでは」と悩むこともあるでしょう。他者のために何かしたいと思いながらも、実は自分自身のための考えや行動なのかもしれない……そんなジレンマに苦しみ身動きが取れなくなっている方がいます。

確かに自分のためという理由もあるかもしれません。ですが、だからといって他者のために何かしたいという思いが偽物かというとそうではないでしょう。そこに自分の欲求が含まれていようがいまいが、あなたの思いやりは本物です。ならば恥ずべきことなどありません。胸を張って迷うことなく行動に起こすべきだと思います。

どうやって役に立つか

さて、肝心なのは役に立つためにどうするかということです。ここで大事なことが3つあります。

  1. 誰の役に立ちたいか
  2. その人にとって役立つことは何か
  3. 自分ができることや持っている物で役立てられるものはあるか

これら3つをきちんと考えていくと、やるべきことがおのずと見えてきます。

ここで1つアドバイスを。

今すぐ人の役に立ちたいと思うのであれば、「世界の困っている人のために」、「貧困家庭の子ども達のために」といった大きな対象ではなく、今あなたの目の前にいる人のために行動を起こすことをおすすめします。

家族のために料理をしたり、友人のために話を聞いたり、部下のために資料をまとめたり……。小さなことでもできることはたくさんあるはずです。まずは目の前にいる人の役に立つことから始めて、徐々に範囲を広げていくのも一つの手だと思います。

また、役に立つというと無償の奉仕活動や自己犠牲を想起する方もいるかもしれませんが、必ずしもそうである必要はありません。好きなことが誰かの役に立つことも有り得ます。

たとえば、ゲームばかりしていると白い目で見られることもありますが、それを活かしてゲーム実況をしたり、ゲームの開発に携わったりすれば、人を楽しませることができるでしょう。まさしく役に立っていると言えます。

役に立てるかどうかは自分の工夫次第です。一般的にはゲームをするよりスポーツや音楽をする方が良いと思われていますが、役に立つという視点からすれば、決してゲームが悪いとは言えないでしょう。他者から認められるほどの価値を生み出せるかどうかが大事なのであって、物事自体に優劣はありません。

私の場合は、この記事を始めとした文章を書くことで誰かの役に立てたらと思っています。もともと書くことは得意だったのですが、以前別の媒体でブログを書いていた時に「毎回読むのが楽しみ」、「私もやってみます」などと多数の反応を頂いたことがありました。これをきっかけに自分の文章を世の中に発信することが誰かの役に立つのだと気づき、もっと役立つ文章を書きたいと思うようになったのです。

何かに困っている方や悩んでいる方の手助けとなるような文章を書くためには、自分自身の中に相応の知識や経験を蓄えておく必要があります。自分の引き出しを多く持ち、最適な形で文章化するのは簡単なことではありませんが、楽しくやりがいも感じられる素敵な仕事です。

あなたもこれまでに何かをして喜ばれたり、感謝されたりした経験はありませんか?
その「何か」を掘り下げ、追求していくことが、誰かの役に立つきっかけになるかもしれません。

これから研修を受ける方々へ

A&PROの研修では、世間一般での事例から自身の関わるプロジェクトでの事例まで、実用レベルでサービス理論を学ぶことができます。この経験もまた、役に立てることを見つける良い機会になるはずです。

また、上記で述べた通り、世間一般でいわれる社会貢献活動でなくても、自分の得意なことや好きなことを活かして誰かの役に立つことができます。今、漠然と「役に立ちたい」と思っている方は、どのような人たちに対して、何の役に立ちたいか、そのために活かせる長所はないかをぜひ考えてみてください。それはきっと、自分らしく生きながら人の役に立つ第一歩となるでしょう。

研修で学んだこと

  • One To Oneマーケティング
  • 顧客の差別化(識別)
  • 判断材料を提供してもらう
  • 顧客の満足度を最大化すること=役に立てる量を増やす

この記事の著者/編集者

久保井美愛   

上智大学外国語学部卒。社会人として仕事に必要なノウハウや心構えを学ぶためにA&PROの研修に参加。大の読書家で、のべ5,000冊以上の本を読んできた本の虫。かつて「図書室の門番」という異名を付けられたことも(笑) 本から得た知識や自身のスキル・経験を活かして、皆さんに価値あるものをお届けします。

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