避難訓練から学ぶリスクマネジメントのあり方

今月の研修:災害時・緊急時の対応

今月の研修では災害時・緊急時の対応について実践的な訓練を踏まえた研修を受講しました。今回は「リスクマネジメント」の観点で、日頃の行動に落とし込める学びを得たので、記事を通して共有したいと思います。

実践的な避難訓練研修を受けて

「支持される側→指示を出す側へ」

ただ指示を待ち・指示に従う→指示を出し、緊急時にリーダーシップを発揮する。

今回の研修では塾の講師役で生徒に避難指示を出すという想定で行いました。この避難訓練では、今まで、中学・高校で受けてきた避難訓練とは大きく違うポイントがあります。それは指示を出す側に立つことです。

今まではほとんど準備をしていなくても、先生の指示を聞いていれば困ることはありませんでしたが、今回は違います。指示を出す側=すなわち災害時にリーダーシップを取る存在になるということは、準備・想定していなければいけません

例えば、いざ地震が起こった時、マニュアルを読みながら対応をしていては間に合いません。

まとめると、今回の研修ではリーダーとして訓練に臨むため、事前準備が必要であったという点で、今までとは一味違う訓練でした。

闇雲なトレーニングではなく、状況・リスク確率から優先順位をつける対処

リスク管理において準備が必要になると前述しましたが、全てのマニュアルを暗記し、考えられうる全ての緊急事態に対処することは不可能です。

そこで、①リスクの分類と②発生確率から優先順位づけすることが必要になります

①避難訓練でいう分類とは、すなわち「マニュアルを読む時間があるかないか」です。

地震や火事など、すぐに対処が必要な場合はマニュアルを事前に暗記しておく必要があります。一方で、台風などマニュアルを読む時間があり、緊急性が低いものは、暗記する必要はありません。マニュアルがあることを理解したう上で、その時が来たらマニュアル通り対処すれば良いのです。

理想は全てにまんべんムラなく対処することですが、訓練ができる時間も限られています。発生リスクが高いものから順に準備することで効果的にリスクマネジメントが取れます。

訓練を通しての気づき

1.リスクマネジメントにおいてリーダーには準備が必要である。
2.リスクマネジメントは分類と優先順位づけを行うことで準備が効率的・効果的になる。

プロジェクトに落とし込むと...?

現在私が行っている、1・2年生向けの就活講座のイベント企画に落とし込んでみます。

起こりうるリスク

・参加者人数が集まらない
・イベントコンテンツが間に合わない
・イベント運営のメンバーが病気で当日欠席する。
・当日参加者が会場までの道で迷子になる。
(以下「参加者が迷子」と表記)
・参加者が遅刻してくる
(以下、「参加者が遅刻」と表記)

まだまだ挙げればきりがないですが、まずはこの5つとします。

発生確率順(推測ベースで)に並び替える

研修では実際のデータを元にして行いましたが、今回は私自身の体験ベースで推測して考えたいと思います。

1.参加者人数が集まらない
2.参加者の遅刻
3.運営側の病欠
4.参加者が迷子
5.コンテンツが間に合わない

参加者人数が当初の予定より集まらなくなってしまうことを今回一番起こりうるリスクとしました。今回は複数人向けのイベント企画をしています。そのため、参加者各々で予定調整が必要になります。また、無料のイベントなので、いわゆる「ドタキャン」のリスクも有料のコンテンツよりも高いでしょう。

2−4は当日起こりうるアクシデントを入れました。

最後には「コンテンツが間に合わない」リスクを入れました。これは運営側である私たち自身が計画的に行動するだけで解決するほか、間に合う見通しが立っているため最下位にしました。

リスクの大きさで並び替える

こちらも今回は私の体験ベースで推測します。

1.コンテンツが間に合わない
2.運営メンバーの病欠
3.参加人数が集まらない
4参加者の遅刻
5参加者が迷子

イベントの運営自体に影響が出やすいものを上の順位にしました。その意味で1番リスクが大きいものはコンテンツが間に合わなくなることです。次に運営メンバーの病欠、3位にはグループワークに影響が出かねない参加者人数が集まらないことをあげました。4位、5位には直接影響が出ずらい、遅刻・迷子を入れました。

まとめ

各項目1位→5点 2位→4点 というように点数化して以下のグラフにまとめてみました。

リスクの確率リスクの大きさ合計点
参加者人数が集まらない538
イベントコンテンツが間に合わない156
運営のメンバーが病欠347
参加者が迷子213
参加者が遅刻426

合計点が高いほど、リスクが起こる確率・大きさが高いため、優先順位を上げて対処することが必要になります。全て対処することが理想ですが、優先順位をつけて効率的に対処することはリスクマネジメントにおいて重要です。今回の場合では参加者の確保が優先度が高いことがわかりました。

これから研修を受ける方へ

今回の研修は災害時・緊急時の対応を、リーダーの目線から実際に訓練を通して学びました。今までの学校で受けていた訓練とは違い非常に大きな責任が伴う経験をさせて頂きました。また、この研修を通して普遍的なリスクマネジメントの考え方が身につきます。学生の方だけでなく社会人の方にも是非ともオススメしたい研修です。

研修で学んだこと

・想定外のことに対してリーダーは常に準備しなければならない。(メンバーの安全を守ることはリーダーの責任である。)
・リスクは分類してそれぞれ対処する必要がある。(避難訓練では「マニュアルを読む時間があるか」)
・リスクは確率を考え、優先的に高いものから対処する必要がある。

この記事の著者/編集者

小川勇 早稲田大学 政治経済学部  

サークルの後輩や同期のキャリアの関心度が低いことを課題に感じ、それを変えるべくキャリア支援NPO法人『エンカレッジ』に加入。現在は1・2年生に向けてオンラインイベントを通してキャリア支援を行なっている。加えて、長期インターンの分野で学生と企業のマッチング事業の立ち上げのリーダーとしても活動している。

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早稲田大学の星野歩華と申します。大学生活ではダンスサークルの活動に注力しており、広報部長を務めていました。最後の1年はコロナの影響で普段の活動ができませんでしたが、逆境を成長のチャンスと捉え「今しかできないこと」に取り組み乗り越えました。