最後までやりきることと最後まで成し遂げることは大きく異なる。結果にこだわれ!

9.最後まで成し遂げる

中途半端な仕事を拒み、期待以上の成果を上げ、信頼を積み重ねます。自己流に固執せず、業務プロセス・報連相・守破離を積極的に取り入れ、堅実・大胆にプロジェクトを成し遂げます。

はじめに

「自分は最後までやりきった。この結果に満足している。」

本当は目標に届いていないのに、一定の結果を残せたからと無理やり自分を納得させたことはありませんか?そのような場合も「最後までやりきった」とは言えるでしょう。しかし「最後まで成し遂げた」と言えますか?

私はこの2つは大きく異なると考えています。結果にこだわり、最後まで成し遂げることが本来あるべき姿です。

最後までやりきると最後まで成し遂げるの違い

「最後までやりきる」とは、成果に関係なくその活動を最後まで実施し続けることを指します。例えば受験において、志望校合格に向け途中で諦めることなく受験日当日まで努力し続けることなどがあります。この例もそうですが、最後までやりきることは決して楽なことではありません。

「最後まで成し遂げる」とは、その活動を最後まで実施し続け、目的・目標を達成することを指します。この二つの差は成果の有無にあると思います。受験の例であれば、志望校に合格できたのであれば、成し遂げたと言えるでしょう。

「最後までやりきる」のもう一段階上に「最後まで成し遂げる」があるのです。私達の取り組む活動は、どれも「最後までやりきる」ためではなく、「最後まで成し遂げる」ために行います。

最後まで成し遂げられなかった経験

私も過去に、最後までやりきるに留まってしまった活動があるので紹介します。

高校時代、大学では経済物理学の研究をしたいと考えており、経済物理学に精通する教授が在籍する東京工業大学(2024年以降は東京科学大学)もしくは東京大学への進学を目指していました。合格に向け受験日当日まで勉強し続けることはできましたが、学力が足りず志望校に入学することはできませんでした。結果として、現在通っている早稲田大学に入学することとなりました。まさに、最後までやりきることはできたものの最後まで成し遂げることはできなかったのです。

志望校に合格できなかった原因は勉強方法(計画)にあったと考えています。

いつまでにどこまで終わらせるかなどの目標を立てずに漠然と勉強に取り組んでいました。塾の先生に勧められるままに授業を取り、それに取り組んでいたのです。もっと自分に適した勉強方法を自分で模索するべきでした。計画をしっかり立てていなかったために、中途半端になり成し遂げることができなかったのです。

大学に入ってからはこの失敗を糧にし、初めに自分に必要な力を分析し、力を補えるように期限を設けて勉強するよう心がけています。自分にあった勉強方法も考え効率が上がるように工夫しました。そのため、当然ながら授業の単位を落とすことはなく、勉強以外の時間で、自分のやりたいことにも時間を使うことができています。

やりきった経験を活かすことはできますが、それでも成し遂げられなかったという事実は大きく残ります。ただやりきるだけでなく、成し遂げることが大切なのです。

最後まで成し遂げるために

最後まで成し遂げるために必要なのは、「何としても最後まで成し遂げる」という気概だと考えています。先ほどの私の例で言うと、受験勉強に嫌気がさし「大学は沢山あるんだから、第1志望校に入れなくても充実した人生を送ることはできるんじゃないか」と考えてしまうことがありました。人生に思い悩み、考えをまとめるために1人で長時間散歩するようなこともありました。そのような気持ちが集中力と勉強時間をそぎ、今の結果を招いてしまったのかもしれません。

この経験を踏まえ、今では心を揺らげることなく目標に向かって突き進むようにしています。最後まで成し遂げるまでは、一度決めた目標に疑念を抱くことなく突き進むことが何よりの近道なのかもしれません。

社会人になってからは今までよりも、より結果が求められるようになるでしょう。学校教育においては、過程を褒めることで生徒が努力するよう指導していますが、社会は学校教育とは目的が異なります。最後までやりきることに満足することなく、最後まで成し遂げることができるよう今後の活動に取り組んでいきたいと思います。結果を残し続ける人財になるために、最後まで成し遂げることを強く意識していきます。

この記事の著者/編集者

長谷川拓志   

東京都出身。高校時代はハンドボール部に所属していました。大学に入ってからはバドミントンサークルに所属しています。趣味はスノボや山登りなど、自然に触れながら体を動かすことです。毎回の研修で得たものを実践し、価値ある記事を作っていきます。

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