「この先輩、本当に褒めてる?」誤解させないための伝え方。

今月の研修:マナー研修

「藤原さんは褒めているのか、怒っているのか、わからないときがあります。」

今回の研修でメンバーに言われて最も驚いた指摘です。これまでそのような指摘を受けたことは一度もありませんでしたから。

しかし、言われてみれば、フォーマルな場面ではフォーマルすぎるがあまり、感情が伝わっていないことがあったかもしれないと自覚しました。

一方で、実はこのような人は私以外にもある程度いるのでは、とも思い、今回の記事ではその根本原因について考えます。

メラビアンの法則

メラビアンの法則、または7-38-55ルールという言葉をご存知でしょうか。

気持ちや感情を伝えるコミュニケーションにおいて、その受け止め方は視覚情報(Visual、見た目や仕草など)55%、聴覚情報(Vocal、声の質、話す速度など)38%、言語情報(Verbal、言葉や内容そのもの)7%の割合で決定されることをいうものです。

これは言語情報が重要でないということではなく、視覚、聴覚、言語の情報に矛盾があったとき、視覚、聴覚、言語の情報の順に優先的に解釈されるということを指します。

つまり、伝えたいことを言葉にしても、言葉と矛盾するような視覚、聴覚情報を与えてしまえば、誤解されかねないのです。

例えば、褒め言葉を棒読みで伝えても相手は褒められている気はしないでしょうし、笑顔で注意してもその注意は相手に刺さらないでしょう。

聴覚情報の重要性

コロナ禍である昨今、オンラインが主流になりつつあるとはいえ、対面(オフライン)でのコミュニケーションも少なくありません。マスクを着用している状況では、視覚として得られる表情の情報はほぼ目元のそれだけです。

したがって、聴覚の情報も、視覚と同じかそれ以上に重要になると考えられます。

冒頭で触れた、私の発言に感情が乗っていないという指摘の原因はここにある、すなわち聴覚の情報と感情がリンクしていなかったためだと考えました。

A&PROのメンバーに対して、その成果が良かった時の褒め言葉を淡々と述べていた気がします。これでは、相手も本当に褒められている気がしなかったはずです。

感情を表に出しやすい環境作り

私がコーチとして担当しているメンバーは、かつて感情を表に出すのが得意ではないと述べていました。

そこで、今回の研修で受けた指摘を含めて考えてみると、私がもっと、視覚、聴覚、言葉を使って感情を開示していくことで、感情を表に出しやすい環境を作ることができ、メンバーの彼もより感情を出せるのではと気付きました。

リーダーズカレッジのリーダーとして、気持ちをお互いに理解できるような環境にしていきます。

これから研修を受ける方々へ

今回の記事の内容は一見マナーとは関係ありませんが、第一印象の決定要因という項目から派生した内容です。A&PROの研修は内容にこだわることなく、研修を受ける人ごとにカスタマイズされます。そのため、自身の具体的事項に関連づけて研修内容を考えることができます。実践を大切にする人はぜひA&PROに訪れてみてください!

研修で学んだこと

  • 挨拶の基本
  • 身だしなみの基本
  • 真実の瞬間
  • 顧客対応の種類と構造

この記事の著者/編集者

藤原穫   

秋田県出身。高校時代は強豪校でバドミントンをしていました。大学に入ってからは民族舞踊に励み、修士2年になった現在は薬物動態の研究をしています。趣味は旅行。死ぬまでにすべての温泉地を回りたいと思っています。これまで複数の組織で培ってきたリーダーシップに磨きをかけるべく、A&PROでの研修に励んでいます。

するとコメントすることができます。

新着コメント

最新記事・ニュース

more

プロジェクトマネジメントを機能させる土台となるのが『理念のマネジメント』 プロのリーダーは、「権威のマネジメント」を避け、「理念のマネジメント」を構築し、維持し続ける。 「好き・嫌い」や「多数決」ではなく、説得力ある提案を互いに尊重する文化を構築したいリーダーのための研修です。

荒 諒理 木藤 大和 島元 和輝 川瀬 響 4Picks

復習回数を闇雲に増やしたり、ノートいっぱいに何度も書かせる記憶法は、社会に出てから通用しない。 多忙なリーダーは、重要事項を一発で覚える。 たとえそれができなくても、復習回数を最小限にし、効果的・効率的に記憶することが大切。

「やばい、キャパオーバーしていて仕事を回しきれていない・・・。」成果を生み出すためにリーダーを務め、多くの責任を引き受けたのはいいものの、こうした悩みを抱く方は少なくないと思います。本記事は、リーダーの方の中でも、「仕事を回しきれていない。」と実感している方、経験した方、キャパオーバー対策したい方に届けていくことを想定して進めていきます。キャパオーバーは解決できます!

そもそもプロジェクトとは何か。それを知ることによって、あなたが現在取り組んでいる活動をもっと豊かにすることができるはずです。プロジェクトの基本を学び、そのプロセスについて考えてみましょう。

大庭彩 上野美叡 2Picks

タスクには明確に優先順位が存在し、正しい優先順位でタスクに向き合うことが締め切りへの余裕につながります。緊急度と重要度のマトリックスを用いて改めてタスクへの優先順位をつけることを意識したいです。

大庭彩 1Picks

皆さんがリーダーを務める組織にはMVVやスローガンと言ったメンバー全員が認識している「共通目標」はありますか? そして、今その「共通目標」を何も見ずに口ずさむことができますか? もし、一度決めたことがある共通目標が形骸化してあまり浸透していない場合は私と同じ苦悩を経験するかもしれません。

大庭彩 1Picks

たとえ意見が対立しても、プロのコンサルタントやコーチは相手を導くことができる。 基礎1~3を通じて、科学的なメカニズムから築き上げた実践型コーチングについて、ロールプレイを中心に活用方法をトレーニングしていきます。 現場の活動と有機的に結びつける知恵と、今後のプロジェクトに活かす行動力。 これらを大切にするリーダーのための研修です。

たとえ意見が対立しても、プロのコンサルタントやコーチは相手を導くことができる。 基礎1と基礎2を通じて、科学的なメカニズムから築き上げた実践型コーチングについて、ロールプレイを中心に活用方法をトレーニングしていきます。 現場の活動と有機的に結びつける知恵と、今後のプロジェクトに活かす行動力。 これらを大切にするリーダーのための研修です。

「自分と仕事をしたいか」と思われているかどうかは他者の言動を大きく変化させます。相手方の時間を頂いているという認識があなたの評価を変えるでしょう。適切な準備を行うことで周囲と豊かな関係性を築きたい方に必見の記事です。

大庭彩 香山 渉 谷口 宗郁 3Picks

たとえ意見が対立しても、プロのコンサルタントやコーチは相手を導くことができる。 基礎1と基礎2を通じて、科学的なメカニズムから築き上げた実践型コーチングについて、ロールプレイを中心に活用方法をトレーニングしていきます。 現場の活動と有機的に結びつける知恵と、今後のプロジェクトに活かす行動力。 これらを大切にするリーダーのための研修です。