限りある時間で、顧客満足を提供するために

今月のテーマ:サービス理論(基礎2)

「全ての顧客に丁寧に対応したいけど時間が足りない......」
「これ以上顧客の人数が増えたら対応できない」

そういった悩みを抱えていませんか?

そのようなときには、顧客により適したサービスを提供するために「One to Oneマーケティング」を用いてみてはいかがでしょうか。

この記事では、One to Oneマーケティングの中の「カスタマイゼーション」という考え方を紹介していきます。

カスタマイゼーションの意味や使い方、世の中の事例を知り、ご自身のサービス品質向上にお役立てください。

One to Oneマーケティングとは

One to Oneマーケティングとは、一人一人に対して展開されるマーケティングのことです。重視するのは市場シェアではなく、顧客一人一人への顧客内シェア。つまり「ある一人の顧客」にどれだけ価値を感じてもらうかがポイントとなります。

「ある一人の顧客」に価値を感じてもらうには、顧客一人一人のニーズを差別化した上で、その顧客のニーズにぴったり合うものを提供する必要がありますよね。

その「ある一人の顧客」のためにサービスや商品を適切な形で提供することを「カスタマイゼーション」といいます。

カスタマイゼーションとは、先述の通り、顧客ごとにサービスや商品を適応させていくことです。お金や時間などの有限な資源を活用して、顧客満足に繋げる方法です。

カスタマイゼーションでは、商品をいくつかのパーツに分解し、それらを顧客に合わせて組み合わせていきます。そのために必要なことは、商品にどんなパーツがあるのかを理解しておくことです。無形サービスの場合は特に、パーツが暗黙知になっていることがあるので注意が必要です。

One to Oneマーケティングへの理解を深めるために、ここまで説明したことを世の中のサービスで考えてみましょう。

たとえば、カフェのモーニング。大抵モーニングはセットメニューが4つほど存在しています。顧客の中には、毎日トーストと玉子とコーヒーが食べたいという人もいれば、フルーツを追加したり、トーストにトッピングをしたりしたいと考える顧客もいることでしょう。

そういったニーズに合わせ、商品を組み合わせて提供することが、カスタマイゼーションの一例です。

他にも、携帯電話の多種多様なサービスが挙げられます。よく通話をする人から、普段はあまり携帯を使わない人、通学中に映画を見たい人など、そのニーズによってプランが分かれています。

プランが分かれていることで、その顧客に満足してもらうことができ、長く使ってくれる可能性も高くなります。

このように、One to Oneマーケティングは、「その顧客」にとって最適なサービスを提供するために存在しています。

カスタマイゼーションの考えを頭に入れ、「その顧客」により満足してもらうサービスづくりを目指していきましょう。

私の活動

私は、社会課題をビジネスで解決するためのコミュニティを運営しています。

その中で、コミュニティメンバーに対して"誠実に"関わりたいと思っており、自分が考える誠実な方法では時間が足りないという悩みがありました。

価値を与える上で、相手に寄り添うことは必要ですが、自分が価値を与えることのできる人数には、力量の関係で限界があります。

だからこそ、目的やターゲット像に応じて顧客を識別し、それぞれにあった価値を提供することにより、時間に追われることなく顧客に向き合うことができると感じました。

具体的には、コミュニティメンバーの中に、私たち運営側が設計した「メンバーのゴール像」とは違う方向に興味が湧いてきたという方がいました。以前の私は、その方のやりたいことを丁寧に聞き、完全に応えられるコンテンツを作っていくべきだと考えていました。

もちろん、全てのコミュニティメンバーのためにできることを考え続けることは大切だと思います。しかし時間は有限です。上記の方法では、全てのコミュニティメンバーに同じ品質のサービスを提供するのは困難だと悩んでいました。

そこに、カスタマイゼーションの視点を取り入れてみると、「こちらの提供できるコンテンツを明示し、こちらが提供できるコンテンツを最大限組み合わせてサポートする」という形を取れるのではないかと思いました。

またその際、そもそもコンテンツがどういったパーツにより構成されているのかをさらに具体的に形式知化しなければならないと感じました。

限りある時間で顧客満足を提供するために、まずは自分たちのサービスや商品を分析するところから実践していきます!

これから研修を受ける方々へ

商品を世の中に普及させるためのマスマーケティングと、顧客により多く、長く商品を使ってもらうためのOne to Oneマーケティング。それらに付随した知識を、言葉として知っているだけでは、机上の空論で終わってしまいます。

この研修で、知識を自分たちの活動にどう活かすか、考えてみませんか?ともに活動できることを心待ちにしています。

研修で学んだこと

  • One to Oneマーケティングについて
  • 顧客識別:顧客を、企業側の重要度に合わせて差別化する
  • カスタマイゼーション:顧客を識別し、顧客に提供する段階で顧客一人一人のニーズに合うようにパーツを組み合わせて商品化
  • 学習関係:顧客がそのニーズを企業に知らせ、企業も顧客のニーズを聞き出し、顧客満足の向上に努める関係

この記事の著者/編集者

向井七海 早稲田大学 文学部  

小学生の頃からずっと世界平和を目指しています。平和を考える中で哲学に惹かれ、高校時代ドイツに留学。そこでシリア難民に出会ったことをきっかけに、大学では中東・イスラーム研究コースに所属。多文化共生や日本語教育を学びながら、大小問わず「平和をつくりだす」ことを目指して活動しています。

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