自分は頑張っているはずなのに「なぜか」メンバーが動かない

今月の研修:社会人が持つべき習慣(私的成功)

リーダーが抱く悩みとは?

良いチームを作りたい。そう思って「頑張って」動いている。しかし、なかなかその思いが伝わらない。自分が言わなくても、メンバーのみんながもっと主体的に動いてくれたらいいのに。もっとチームで力を合わせて前に進みたい。

皆さんは、そんなことを思ったことはありませんか?

それは、あなたの「頑張り方」が少しずれているからかもしれません。

自分はリーダーだし、自分の責任範囲でどうにかしなくてはならないから、足りない部分は自分が頑張って「巻き取ろう」。

こう感じて頑張っている場合は、危険信号の可能性があります。

具体例を挙げてみましょう。

  • 任せていた仕事があったが、間に合わなさそうだったため自分がその仕事を肩代わりした。
  • 自分も大変だけれどきちんと仕事が終わらせられるかわからなかったため、メンバーに頼む前に自分が終わらせた。
  • メンバーがなかなか動けていなさそうだったため、自分が逐一全てを指示してやってもらった。

メンバーの主体性を引き出せないリーダーは、このように「自分が巻き取って頑張る」ことによる影響を理解していない可能性があります。
正しく状況を分析した上で理想のチームにつながるやり方を実践することで、現状から第一歩前に踏み出せるはずです。
そのメカニズムを一緒に考えてみましょう。

自分が頑張ってもメンバーが主体的になれないメカニズム

「自分が巻き取って頑張る」ことによる影響とは一体何でしょうか?

それはずばり、メンバーがリーダーやチームに「依存」してしまうことです。依存とは「他責にする」状態であり、「自分がやらなくても大丈夫」だと思っている状態です。

チームを前に進めるために、メンバーができていない部分をリーダーが責任を持ってやりきる。それはリーダーに欠かせないスタンスです。しかし、ずっと自分が「巻き取る」という頑張り方をしていたら、どんなに努力していてもメンバーが主体的に動くことはありません。

リーダーとしての責任を持って頑張っていることが、逆にメンバーの「依存」を招いているのです。私も、この事実を知ったときは唖然としました。
なんとなく、今の状態がよくないことはわかっていた。けれど、頑張れば頑張るほどどんどんメンバーは安心感の海に浸かってしまうことに気がついていませんでした。

頑張り方を変革させる

「依存」状態を抜けて目指すべき個人のあり方は「自立」できる状態にすることです。それは、自分で主体的に行動を起こし、正しくやりきることができる状態です。そして、その個人が「自立」状態にならないとチームで力を合わせることはできません。

それではどうしたらその「依存」状態から「自立」状態になれるのでしょうか?

これは、皆さん自身の状況によって打つべき施策は変わってくると思います。しかし、一貫して言えることは、リーダーの頑張り方は「巻き取る」のではなく「メンバーにきちんと向き合いきる」ことだということです。
ここでは、私が今現在取り組んでいる方法をご紹介します。

メンバーに期待を伝える

メンバーを「自立」させるためには、「メンバーに期待を伝える」必要があります。これは、役割についてもチームで追っている目標に対しても同様のことが言えます。
自分がやらなくてもいいと思うからこそ、自分で行動しようという気持ちになれないのです。

メンバーの強み、弱みはなんですか?と聞かれて明確に答えられますか?その強みを伝えられていますか? 

メンバー自身が自分の責任を自覚しモチベーションを抱くためには、「自分がやる意味」を見出してもらう必要があります。
相手にやって欲しいこと、相手をしっかり見た上でなぜ相手にやって欲しいのかを明確にして、自分が相手を必要としていることを伝えましょう。

道筋をすり合わせる

そして、メンバーを「依存」から「自立」に持っていくためには、その仕事が「どこまでできたら良いのか」を明確に伝えすり合わせていく必要があります。

メンバー自身も、ただ仕事を任せられるだけではどこまで求められているのかがわからず動けなくなってしまいます。期限と理想の状態をきちんと対話しすり合わせることができれば、ラインが明確になり目指すべき先に向かうことができます。

私の実体験で説明しましょう。
私はチームでイベントを開催することになっていましたが、イベント担当していたメンバーと、当日開催するまでに必要なタスクの期限を明確に決めていませんでした。(例えば、いつまでに参加者に声をかけるのか、いつまでに当日の準備をするのか、いつまでに登壇者に連絡をとるのか、など)
そのため、直前になって自分がなんとなく間に合わなさそうと思ったタイミングでリマインドをしなくてはならなくなってしまいました。そのリマインドは、メンバーが主体的に動く期限が設定されれば、担当者もそれに間に合わせるために計画立てて動くことができます。

コントロールできない不安から抜け出す

自分が巻き取ってしまうことでメンバーを「依存」させるような動き方をしてしまう要因は、正しくメンバーとコミュニケーション取れていないということに加え、「自分がやるのが一番早く安心できるから」です。

私は、良いチームにしたい、成功させたいという思いが強かったからこそ、自分がコントロールできないという状態に恐怖を感じていました。

しかし、期待を伝えることでメンバーの仕事と自分の仕事を明確にし、道筋を一緒にすり合わせることで、自分が関わらないことへの不安が減ってくるのではないでしょうか。
うまくいかないかもしれない不安を乗り越えて、自分が全てコントロールしようとするのではなく、メンバーを信じてみる。
このスタンスがとても大事になってくるのだと思います。

依存から脱却したチームに

「自分が巻き取ることで頑張る」とは違うアプローチで動いてみることで、メンバーが主体的に動けるようになり、真に支え合いより全体で高みを目指すことができるようになります。
メンバーが「自立」して初めて、リーダーだけが引っ張るのではなく、チームで力を合わせて前に進む施策を打つことができるのです。

どんなに頑張ってもメンバーが主体的になってくれないのはメンバーが「依存」しているからだと気づき、なぜ「依存」してしまうのかを理解し、「依存」を払拭するという目的を持って行動を起こす。

そして、今までの「ただガムシャラに頑張る」状態から抜け出しましょう。

最後に

この記事を通して、以下の3つのことを学んできました。

  • チームで力を合わせるためには、まず全員のメンバーが「自立」しなくてはならない。
  • 「自分が頑張る」方向性で動きすぎるとメンバーは「依存」状態になる。
  • メンバーを「自立」させる方法は、「メンバーに期待を伝える」「道筋をすり合わせる」「コントロールできない不安から抜け出す」

どうにかして良いチームにしたい。その思いを持てているあなたなら、あとは課題を明確に理解して目的に準ずる「頑張り方」を変えるだけです。

今ここからできることに一つ一つ取り組んでいきましょう。

これから研修を受ける方々へ

今回の研修では『7つの習慣』(著:スティーブン・R・コヴィー)を基に、A&PROでの「社会人が持つべき習慣」が取り扱われました。
そしてその中の、「依存から自立・自律へ、そして相互協力・相乗効果へ」という観点を挙げ、その前提となる考え方について学び、それらをプロジェクト内でどう活用できるかを考えました。

今回、相互協力や相乗効果の部分に触れなかったのは、私自身の課題感が、相互協力になる以前の「依存」から「自立」に向かっていないことだったからです。

この研修では、自分が悩んでいることをどのような習慣・考え方で解決していけるかを仕組みから構造化して考えることができました。
ただ習慣を知識としてインプットするだけでなく、常に自分の現状と照らし合わせて自分のどこが足りないのか、具体的にどう行動に落とし込むのかを常に思考し実践して欲しいです。

研修で学んだこと

本記事では触れなかった研修全体での重要な気づきについてこちらで紹介します。

  • 知的創造…目的を定めそこに向かうための計画を立てること
  • 物的創造…その計画を効率よく着実に進めること
  • インサイドアウト…状況を変えるためにはまず自分から変えていく。個人から動くことでチーム(人間関係・マネジメント)→組織が変わっていく。

この記事の著者/編集者

河本のぞみ  早稲田大学 文化構想学部 

キャリア支援団体においてチームリーダーを務める。自分に足りないところに向き合いながら憧れの存在に近づくために日々試行錯誤している。 部活:バスケットボール部キャプテン(中学時代は公式戦で一度も勝てなかったほどの弱小校。) サークル:バスケサークル幹事長(学外の大会で優勝経験があり) 家族構成:起業している母と修行している父。プロアメフト選手の兄。

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