「おせっかい」は感動のサービスを生む

クレド10.顧客に感動を〜高水準のサービスを追求し続ける〜

感謝だけでなく、感動を与えてこそ、顧客に真の満足が生まれます。顕在ニーズに迎合せず、常に潜在ニーズにアプローチし続けます。顧客にファンになってもらう為に、まずは自分たちが組織のファンになるよう責任ある行動をしていきます。(責任・権限・義務の活用、頂いた金額の3倍の価値を提供する)

「おせっかい」と言われたら、多くの方は悪い印象を抱くのではないでしょうか?

本来、「おせっかい」とは必要以上に他人の世話を焼くことを指します。しかし、本記事では、顧客の感動につながるサービスを違う意味の「おせっかい」という観点から掘り下げてみたいと思います。

他者に寄り添ったサービスを届けたい、世話好きな方に是非読んでいただきたい内容です。

顧客を感動させる「おせっかい」とは

本記事では、「おせっかい」を顕在・潜在ニーズを満たすだけでなく相手の未来にまで心を配ることだと考えます。

下図は、9月のビジネス基礎研修で学んだお客様応対の種類をまとめたものです。(研修内容について詳しく知りたい方は、こちらの記事『「人は見た目が100%」お客様対応で考えると?』をご覧ください。)

サービスはお客様に届けるもの。そこで、下図をお客様対応からサービス全体にまで拡げて考えてみます。

サービスの深度には4段階があり、右に行くほど深くなります。

飲食店でお酒を提供する場合を例に考えてみると、下記のようになるでしょう。

  • 「サービス」
    →全てのお客様に同じ濃度・温度のお酒を提供
  • 「ホスピタリティ」
    →寒そうなお客様には熱燗を提供
  • 「おもてなし」
    →お客様の健康を心配し、度数の低いお酒or肝臓に良い食品を勧める

顧客が感動を覚えるのは「おもてなし」の領域。「サービス」は顕在ニーズ、「ホスピタリティ」は潜在ニーズを満たしますが、どちらも感動にはつながりません。

では、感動を呼ぶサービスとそれ以外の違いは、どこにあるのでしょうか?

感動を呼ぶ「おもてなし」とその一つ前の段階である「ホスピタリティ」を比較すると、潜在ニーズを満たした上で「その人がいない場にも心を配る」という点に違いが見られます。

顧客が自覚している顕在ニーズ、自覚はないが求めている潜在ニーズを満たすだけでなく、顧客がサービスを受けている時間以外にも心を配る。いわば顧客が今、自覚的・無自覚的に求めている以上の価値を提供することが、本記事における「おせっかい」なのです。

私が体験した感動のサービス

ここでは、私が感動した2つのサービスを紹介します。

エンカレッジ

私は大学2年生から長期インターン生として、学生のキャリア支援を行うNPO法人エンカレッジに所属しています。

エンカレッジは全国113の大学に支部があり、内定者による面談サービス等を通じて、就活対策にとどまらず学生のキャリア全体を支援するNPOです。

私自身も大学3年生からサービスを利用するようになり、サービスの受け手と担い手両方の側面からエンカレッジに関わっています。

面談サービスを受ける中で気づいたのは、面談担当者の方々が私の未来に目を向けて下さっていることでした。具体的には、面接でのテクニックなど目先の就活対策に囚われず、私の目標を実現するためにはどのようにキャリアを築いていくべきなのかなどのアドバイスをいただきました。

ボランティアである面談担当者の方々が、サービス利用者が自分達のサービスを離れた後の時間にまで視野を広げていることに、驚きと共に感動を覚えました。

A&PRO

また、A&PROのリーダーズカレッジも、顧客の未来にまで目を向けたサービスと言えるでしょう。

リーダーズカレッジでは研修を受けて記事を作成し、担当コーチの藤原さんと責任者である森口さんの確認を経て掲載に至ります。また、4ヶ月ごとに面談の機会があり、日々の取り組みを振り返る時間がとられています、

毎回の研修や面談でいただくFBは、局所的な記事の修正にとどまりません。例えば、記事が将来のセルフブランドに与える影響についてご指摘をいただくことがあります。また、面談では研修時の私の取り組みを踏まえ、社会人としてどうあるべきかという観点からFBをいただくことも多々あります。

リーダーズカレッジを巣立った後の活躍を考えてサービスを提供する。このようなA&PROのサービスは、顧客に感動を届けるものだと感じています。

与えられるだけでなく、実践者へ

上記の通り、私が感動したサービスは、顧客の未来に目を向けたものでした。

ただし、私は感動的なサービスの価値をただ享受するのではなく、自分自身も提供する側になりたいと考えています。そこで、まだ道半ばではありますが、私が実践してきたことを紹介します。

私はこれまで、主に2つの場所でサービスに携わってきました。

1つ目は、エンカレッジです。私は主に法人営業として、長期インターン紹介ホームページの開設に取り組んできました。具体的には、学生がキャリアの解像度を上げる場として長期インターンを紹介するため、求人の掲載依頼を行っていました。

長期インターンでは、より社会人に近い立場でビジネスに携わることができます。そのため、長期インターンの求人獲得は、今後のキャリアについて考える場を学生に提供することにつながります。

直接サービスを届ける立場ではありませんでしたが、顧客の未来に目を向けて取り組んだ経験です。

2つ目は、塾講師のアルバイトです。私は生徒指導に取り組む中で、短期的な成績向上に囚われるのではなく、長期的な学びも届けるように意識しています。

例えば、ある問題の解き方を教える際には、その解き方に至るまでの考え方を伝えるようにしています。そうすることで、目の前の問題だけでなく、他の問題にも応用しやすくなります。また、論理的に思考する力も養うことができ、勉強の枠を超えて通用する価値を届けることにつながるのです。

アルバイトとして勤務する限り、生徒の学生期間全てに伴走することはできません。私の担当を離れた後も生徒が成長し続けるよう、生徒の未来を視野に入れて指導し続けたいと思います。

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