ミーティングにおける理解度を上げるためには

今月の研修:記憶のメカニズム

リーダーや発表者の立場なら、誰だって1回の発表やミーティングでできる限り自分が伝えた情報を浸透させたいと思うでしょう。

そこで、今回の記事では記憶のメカニズムを踏まえて、どのように実践すれば相手に理解されやすいアウトプットができるか、その方法について執筆します!

始めの理解度が今後の鍵を握る

 エビングハウスの忘却曲線はご存知でしょうか?

引用元:株式会社ハートクエイク 研修担当者が知っておきたい「エビングハウスの忘却曲線」(https://heart-quake.com/article.php?p=9963、6月21日閲覧)

上のグラフは、再び完全に記憶するまでの節約率と時間の関係を表しています。つまり、1時間後の復習の時は節約率が33%であるため、完全に元の通り記憶するまでに1回目の66%の労力が必要ということになります。

しかし、この場合は聞き手がはじめに完全に情報を理解した時の話です。はじめの理解度がそもそも十分でないと、あとで思い出す労力に加え、理解しきれていなかった情報を取り入れることが必要になります。これでは、話し手側も聞き手側も時間と労力のロスに繋がってしまいます。

ということはやはり1回目の情報伝達の際に、できる限り完璧に近づけることが肝心になります。

キーワードは「主体性」と「復習」

前述した内容を踏まえて、情報を定着させるにはどのような手段を取れば良いのか説明します。

初回の理解度を100%にするには主体性を持つことが重要になります。なぜなら、主体性を持って聞いた情報は、扁桃体という脳の部分により、その記憶の形成と貯蔵を促進されるからです。

また、これを繰り返して復習しないと忘却曲線のように、どんどん定着が薄れていってしまいます。

つまり、主体性復習により、定着しやすくなります。

ミーティングに落とし込もう!

 私はキャリア支援NPOの学生団体において、長期インターン紹介事業の立ち上げを目指すチームのリーダーを務めています。そのチームのミーティングの中で、メンバーにわかりやすく、記憶に残りやすいように伝えるために、実践していること・したいことがあるのでその内容と効果について書きたいと思います。

実践していること

ミーティングでの理解度を上げるためには、限られた時間の中で、主体性復習に結びつけることが必要になります。

以下に、この2つに結びつけられるよう私が実践している施策を記載します。

  • ミーティング終了時に内容を確認
  • スケジュール計画を自分で立ててもらう

はじめに、聞き手と自分の理解がずれていないか確認するために確認を取っています。短い時間の中で、ここで復習する機会を取り入れることで、理解度の向上と定着を図っています。

次に、(これは特殊な場合ですが)業務を振った際に自分で計画を立てるようお願いしています。こうすることで、主体性を持って業務に取り組むことが可能になります。加えて、メンバーが作業として、繰り返し復習しながら計画を立てることをが期待できます。また、付加価値としてリーダーがこの段階でメンバーの理解が不十分な箇所を認識することができると考えています。

これから実践したいこと

上記に記載されている取り組みを行うだけでも、ミーティングの理解度は飛躍的に向上しました。しかし、それはミーティング終了時の時点での話です。前述した通り、ミーティングの後で理解度を確認するときに、メンバーが自分が伝えたことをもう一度質問するケースが多々あります。

これはつまり、ミーティングの質の向上をする余地はまだあるということです。これを目指すために、さらに以下のことを実践したいと思います。

  1. 情報の目的・意義・理由の導入
  2. 相手に振り返ることを事前告知
  3. PREP法(point,reason,example,pointの順番で話す手法)を用いて振り返りを発表してもらう

はじめに、相手に情報が「必要だ」と感じてもらうために、また、聞く準備期間を持たせて主体性を持って聞いてもらうことを目的としています。

次に、聞き手に少し緊張感を持たせ、主体性を持ってミーティングに臨んでもらうことを狙いとしています。

最後にPREP法を用いて振り返りを発表していただくことで、二つ効果があると考えます。まずは振り返りを発表するという点で、主体性が生まれます。また、PREP法で話すことで考えながら話す際に、要点・理由・具体例が当人の中で整理するために、自然とメンバーの頭の中で復習が行われることを狙いとしています。

最後に

今回の記事では記憶のメカニズムを理解した上で、ミーティングの理解度をどのように上げるかについて記述しました。今考えていることよりももっと実践できることがあると思うので、引き続き記憶のメカニズムを理解し、意識しながら活動していきたいと思います。

これから研修を受ける方々へ

どのように記憶が形成されていくか、その仕組みから学ぶ機会は希少で、参加する価値がある研修です。自分が理解することはもちろん、この仕組みをチームで共有することでより生産性が高まると思います。ご興味がある方には参加を強くお薦めしたい研修です。

研修で学んだこと

  • エビングハウスの忘却曲線
  • 記憶のメカニズム
  • 感覚記憶・短期記憶・長期記憶
  • エピソード記憶・意味記憶・手続き記憶

この記事の著者/編集者

小川勇 早稲田大学 政治経済学部  

サークルの後輩や同期のキャリアの関心度が低いことを課題に感じ、それを変えるべくキャリア支援NPO法人『エンカレッジ』に加入。現在は1・2年生に向けてオンラインイベントを通してキャリア支援を行なっている。加えて、長期インターンの分野で学生と企業のマッチング事業の立ち上げのリーダーとしても活動している。

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