目的を達成するために第二領域を充実させよう
2022.01.20
社会人の持つべき習慣(後半)
はじめに
前回の記事『第二領域に目を向けることでパラダイムシフトにつながる』では、第一領域から第二領域に目を向けることでパラダイムシフトにつながることについて書きました。
そこで、今回の記事では「なぜ大切なのか」「どのように充実させるのか」の2つの観点から第二領域について改めて考えてみたいと思います。
第二領域とは
第二領域とは、緊急ではないが重要な仕事のことです。例えば、問題を事前に防ぐ準備・計画、健康管理のための運動、スキルアップのための勉強などが第二領域にあたります。
なぜ第二領域が大切なのか
私は、第二領域が大切である理由は以下の2点にあると考えています。
- 目的に沿って一貫した行動をとりやすくなる
- 不確定事項を減らすことができる
1. 目的に沿って一貫した行動をとりやすくなる
第二領域は緊急性が高くないため、長期的な視点を持つことにつながります。長期的な視点に立つことで目先のタスクにとらわれにくくなり、目的達成に向けて一貫性のある行動をとりやすくなります。
逆に短期的な視点にとらわれてしまうと、目先のタスクに振り回されて目的から逸れた行動を取ってしまう可能性があります。
また、第二領域はモチベーションの維持にもつながります。なぜなら、長期的な視点を持つことで目的を意識しやすくなるからです。モチベーションを維持することができると、目的を達成するために行動し続けることができます。
例えば、私は普段1週間ごとに短期的なスケジュールを立ててエンカレッジの活動に取り組んでいます。しかし、学業やアルバイトに取り組みながらも期限を守ることを意識するあまり、タスクをこなすだけになってしまったことがありました。
当時の私はそのタスクに取り組む意義を見失ったまま活動しており、活動を通して成長するという本来の目的から逸れている状態だったと思います。
その後メンバーとの面談をきっかけとして、毎月の活動とそれによってどう成長するかについての長期的な計画を立てた結果、活動を自分の成長につなげる意識を持って意欲的に活動することができました。
2. 不確定事項を減らすことができる
第二領域を充実させることで、不確定事項を減らすことができます。すなわち、目的を達成する上でのリスクを減らすことができるのです。
緊急性が高くない第二領域はスケジューリングが可能です。また、第二領域を増やすことでスケジューリングが可能な領域をさらに増やすことができ、目的達成に向けて計画的に取り組むことができます。
例えば、私が英語の授業で発表を行った際に、パワーポイントの音声が流れないというトラブルが生じたことがありました。
これは、パワーポイントが正常に作動するかどうかの確認を行っていれば防ぐことのできたミスでした。
事前にリハーサル(=第二領域)の時間を設けることで、動作トラブルという不確定事項を減らすことが出来るのです。
どのようにして第二領域を充実させるのか
では、具体的にどのような方法で第二領域を充実させることができるのでしょうか?以下に2つの方法を紹介します。
- あらかじめ第二領域を計画しておく
- モチベーションを維持する
1. あらかじめ第二領域を計画しておく
計画段階で第二領域に割く時間を確保しておくことで、第二領域を充実させることができます。言い方を変えれば、第二領域によって第二領域をさらに充実させるのです。
第二領域は不確定事項を減らすことのできる領域です。従って、第二領域によって時間を確保することで、より確実に第二領域を充実させることができます。
例えば、A&PROでは年間計画を作成した上で活動しており、毎月末に振り返りを実施することになっています。
あらかじめ振り返りのタイミングを決めておくことで、日々の活動に忙殺され気づいたら当初の目的から離れてしまっていたというような状況に陥ることを防いでいるのです。
計画には見直しがつきものだとあらかじめ想定し途中段階で見直しの機会を設けることで、目的達成に向けて一貫した行動をすることができます。
2.モチベーションを維持する
モチベーションを維持することで、第二領域に取り組みやすくなります。
モチベーションを維持するためには、「意義を明確にする」そして「効果を実感する」という二つの段階があります。
意義を明確にする
まず、第二領域の意義を明確にすると、主体的に第二領域を充実させることができるようになります。
なんとなく良いことだと思って取り組むよりも、具体的にどのような意義があって自分に必要なのかを理解した上で取り組む方がモチベーションにつながるのです。
効果を実感する
次に、効果を実感するとさらなるモチベーションにつながります。効果を実感するには、効果を見える化することが有効です。効果が目に見える形で現れると自分の行動に対して自信を持つことができ、モチベーションにつながります。
例えば、私は高校時代にスポーツをする上で体が柔らかい方がいいと聞き、毎日ストレッチをするという目標を立てましたが、1週間ほどで挫折してしまいました。すぐには目に見える効果がなかったことから、モチベーションを保つことができなかったのです。
ここでの問題点は、意義が明確になっていなかったことと、効果を見える化できていないことでした。そこで、次のような改善策が考えられます。
まず、意義を明確にするために、ストレッチをすることの意義を言語化します。すると、「ストレッチによって可動域が広がると、可能な動きが増え怪我防止にも役立つ」というように意義を言語化でき、モチベーションを維持できたのではないかと思います。
次に、効果を見える化するために目標を具体的かつ成果を測定できるものに置き換えます。例えば、「毎日3種類のストレッチを1ヶ月継続する」という目標にすれば、開脚の角度を測るなどの方法によって効果を数値で把握すことができ、意義を実感することができます。
まとめ
- 1.計画段階で見直しという第二領域を設定しておく
- 2-1.意義を言語化することでモチベーションを維持しやすくなる
- 2-2.具体的かつ効果が測定できるような目標設定によって効果を実感しやすくなる
最後に
今回の記事では、第二領域について、「なぜ第二領域が大切なのか」と「どのようにして第二領域を充実させるのか」という観点から深掘りしました。今後は第二領域を充実させ、日々のタスクに忙殺されるのではなく目的を達成するべく活動していきたいと思います。
これから研修を受ける方へ
前回と今回の研修を通して、社会で活躍するために必要な習慣について学ぶことができました。身につけた習慣は簡単には抜けず、その人の行動に大きく作用します。自身の行動を振り返り今後の活躍に向けて準備したいと思う方は是非受けて欲しいと思います。
研修で学んだこと
- 第一領域ではなく第二領域をスケジューリングすべき
- 第三領域を減らすためにも、第三領域よりも第二領域を重視すべき
- 第二領域は長期的な視点に立つことを促し、モチベーションにつながる
- Lose-LoseやLoose-Winの人にはメリットを伝えてWin-Winに
- Win-WinにできなければNo-Deal
- 相乗効果を発揮するには資源を増やすことが有効
- トレードオフではなく両立可能と考えることで相乗効果を生む第3案を考えることができる
- 計画の見直し自体を計画する
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