リーダーは列の先頭に立つか、後ろに立つか。

今月の研修:理念とクレド

いま、あなたは山の頂上まで登りきることを目指すチームのリーダーであるとしましょう。
どのような山を目指しますか?
頂上からの眺めが絶景である山、その地域で高さが一番の山など様々でしょう。
そして、その登頂成功をどのように目指しますか?
最短ルートの道を選んだり、遠回りになっても安全な道を選んだり、さらには訓練のために険しい道を選んだり、これも様々でしょう。
さらに、その方針はあなたが決めますか?
メンバーで話し合って決めますか?
今回はそんな、チームの方針とリーダーの立ち位置に関わる研修でした。

リーダーとクレドの関係

今回の研修では、理念とクレドについて学びました。理念とは、チームが目指す目的地に相当し、達成するべきミッションです。クレドとは、その目的地へどのように向かうかを示すコンパスに相当し、理念を達成していくためには具体的にどう実践すれば良いかを示したものです。もし理念がなかったら、チームとして何を目指しているかわからず、目的意識なしに漠然と活動していくことになるでしょう。仮に理念があってもクレドがなければ、メンバーが思い思いに活動し、統率がとれません。理念とクレドがあれば、メンバーはそれに従って、自律的に、かつ後手にならずに行動できるのです。

では理念とクレドは誰が決めるのでしょう。そう、リーダーなのです。リーダーとして大切なことは、クレドを自身で決め、主体的に実行していくことで、現場にクレドを浸透させることです。メンバーにはリーダーの姿勢が反映されるため、もし、リーダーが責任を持たずにクレドをメンバーに話し合いで決定させてしまえば、結局メンバーも皆、無責任となってしまうのです。そうではなく、リーダーが責任を持って決め、行動で示してこそ、それを見たメンバーも実際にどう行動に移していくかを理解でき、責任をもって具体的に実践していけるのです。

山の頂上まで登りきる計画の話に戻りましょう。例えば、あなたは絶景を見られる山に登ることを理念とし、そのためのクレドとして、遠回りしてでも安全な道を進むことを定めたとしましょう。絶景を見る前に死んでしまっては元も子もないからです。しかしあるメンバーが「今後、もっと素晴らしい絶景を見に行くんだ。安全な道を選んでいては、険しい山と対峙したときに登りきれない。」とあなたを批判したとします。ここでもう1つ大切なことがあります。それは、リーダーであるあなたはこのような批判を恐れてはならないということです。あなたが責任を持って考え抜いたクレドに対してなら、その批判はメンバーも自ら考え、本気で改善しようと思った結果として起こったものと考えられます。批判が起きた場合に、チームとしてどちらのクレドを採るか話し合うと良いでしょう。批判を恐れて初めから話し合いをしていてはリーダーのあなたもメンバーも皆、無責任のままです。

これまで私自身がリーダーとなる場面では、元々はまず自分が行動してメンバーを動かしていこうという「列の先頭に立つ」スタイルが主でしたが、時々人の批判を恐れ、なるべく多くのメンバーの意見を取り入れられるようにと迎合する「列の後ろに立つ」スタイルにもなってしまいがちでした。どちらがよいリーダー像なのかと考え、答えは出ぬままでしたが、今回の研修で理念とクレドを学んだことで、「列の先頭に立つ」という姿勢に自信を持てました。リーダーとして責任を持って列の先頭に立てば、マネージャーにあたる人が自ら考え、列を後ろから支える役割を買って出てくれるはずです。

まとめますと、リーダーは列の先頭に立ち、批判を恐れず、クレドを決め、それを自ら実行していくことで現場に浸透させることが大切なのです。

これから研修を受ける方々へ

本研修では理念とクレドの意義について学び、さらにクレドを深掘りして、日常の仕事で具体的に何ができるかを考えます。きれいごとや抽象的なことでは実効性を伴わず、意味がありません。いつか必ずやリーダーとして活躍するであろう読者のあなた、自分が理念とクレドを定めるときの基盤になることは間違いありません。ぜひ参加してみてください!

研修で学んだこと

  • 理念は目的地、クレドはその目的地へ向かうためのコンパス。
  • クレドによって、メンバーは自律的に、後手にならずに行動できる。
  • リーダーがクレドを決め、現場に浸透させる。
  • クレドは簡潔で、具体的である必要がある。
  • クレドは他社との差別化・優位性の要となる。

この記事の著者/編集者

藤原穫 東京大学大学院薬学系研究科  リーダーズカレッジ リーダー 

秋田県出身。高校時代は強豪校でバドミントンをしていました。大学に入ってからは民族舞踊に励み、修士2年になった現在は薬物動態の研究をしています。趣味は旅行。死ぬまでにすべての温泉地を回りたいと思っています。これまで複数の組織で培ってきたリーダーシップに磨きをかけるべく、A&PROでの研修に励んでいます。

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