"サポーター"としてのチーム作り

クレド2.互いに尊敬し合えるチームであれ

尊敬し合えるチームでなければ、最高のサービスは提供できない。プロ同士、互いに馴れ合いを排除する勇気を持って「尊敬される努力」と「尊敬する努力」をし続け、長所を生かし合えるチームを作ります。

学生最後の挑戦

私は互いに尊敬し合えるチームを素晴らしいチームだと思います。

なぜ個人ではなくチームとして活動するのかを考えたときに、お互いがお互いを尊重し、シナジーを働かせて高め合えるチームはチームとしての一つの理想形だと思うからです。

しかし、今まで所属していた組織を振り返るとただ仲が良いチームで終わってしまうことも少なくなかったです。

学生としてそれ自体は悪いとは思いませんが、学生から社会人になるにつれてどうしても顧客がいたり、成果を出したりしないといけないという点で、仲がいいだけではいいチームとは言えないと思います。

学生最後の3ヶ月間ということで互いに尊敬し合えるチームを作る挑戦をしたいと思います。

この記事では私の抱負を執筆すると同時に、読者の方々にはどのようなメンバー像がリーダーとして頼れる存在になるのかイメージしながら読んでいただけると幸いです。

矢印は尊敬の向き。今までの組織(左)と尊敬し合える組織(右)

組織全体の課題を身の回りのチームから変えていく

私は100人以上のキャリア支援NPO法人で主に後輩の就活支援をしています。

私は組織の課題として"メンバー間で温度差がある"と感じています。

例えば、就活生(顧客)への温度差であれば、毎月面談を組むメンバーがいる一方で、面談を最低限でしか行わなかったり、数値を追うあまり無理に案件を申し込ませたりするメンバーがいたりということが起こっていました。

組織への温度差であれば、課題を見つけて仕事を自ら持ってくるメンバーがいる一方で、必要最低限のタスクもできないメンバーがいたり、既にスケジューリングされているはずの会議にも毎回遅れてくるメンバーがいたりしました。

組織として3ヶ月ごとに10人規模のチームが編成されます。このような状況は規模が縮小したチームの中でも見られ、チームリーダーが率先してこれらの課題に取り組んでいます。私は新チームのリーダーから本質を追求してくれるという理由でサポーターに任命され、チームをよりよくするために議論を重ねながらチームの施策やミーティングの設計をリーダーと一緒に考えています。

サポーターとしてできること

尊敬し合えるチームを作るにはチームリーダーだけでは実現できないと考えています。

チームリーダーだけが頑張るチームでは、10人全員を巻き込むことができない上、尊敬がリーダーだけに向いてしまうからです。更にチームリーダーだけが頑張っているとチームリーダーが潰れてしまうことも考えられます。

そこでサポーターとしてできることは二つあると考えます。

  • 成し遂げたい事に向かって率先して行動する
  • ときには厳しいコミュニケーションもとる

成し遂げたい事に向かって率先して行動する

尊敬し合えるチームを作るには、チームとして成し遂げたいことは何か考え、本質的にその行動が取れているのかを追求する文化が必要だと思います。

本質を追求する文化がないと本質から逸れてうっかり悪い方向に進んでしまうことがあるからです。

上記の案件を無理に申し込ませてしまっているという例では、数値が目的となってしまい、本来追うべき顧客の価値最大化という目的を忘れてしまっています。

リーダーが本質を追求してもメンバーに浸透していないとチームとして本質を追求できた事にはなりません。メンバーレイヤーである私が率先して本質を追求することに「メンバーでも頑張っている」と示す事になり、大きな意味があるのです。

ときには厳しいコミュニケーションもとる

チームとして高い成果を残すには、チーム全体で当たり前の基準を高めることが必要です。基準が低いメンバーが他の基準が高いメンバーを盛り下げてしまったり、チームの進みを鈍化させたりすることがあります。

そのため、チームを支えるサポーターとして、当たり前の基準が低いメンバーへどのようにアプローチするかは、絶対に見過ごしてはいけません。

そのようなメンバーに対しては、同じチームだからこそ、厳しいコミュニケーションをとることも大切です。

ここでいう厳しいコミュニケーションとは、言葉遣いが過激だったり、口調が強かったりするコミュニケーションではなく、耳の痛い話もしっかりするコミュニケーションです。

例えば、ミーティングに遅れたメンバーには「遅れてしまったことはしょうがない」「二度と遅れるな」と子供扱いしたり激しく接したりするのではなく、プロ意識を持って「遅れてしまったことを後輩に見られたら後輩はがっかりしてしまう」「社会人はきちんと時間を守るはずだ」と心に刺さる言葉も優しさでかけてあげられるようになりたいです。

メンバーの当たり前の基準を底上げするためにまずはメンバーに寄り添っていきたいですし、指摘し合うことで自分の当たり前の基準も高まっていくようなシナジーを働かせるがことができたらいいなと思います。

一生の仲になれるようなチームにしたい

キャリア支援団体で最後のチーム編成ということもあって、このチームを一生の仲になれるようなチームにしたいです。

そのためには活動においては楽しむところは楽しみ、真面目なところは真面目に取り組み、いいところは褒め合い、悪いところは腹を割って指摘し合う、というようなチームにします。

果たしてこれが達成できているのか、学生最後の挑戦としてチーム活動が終了する3ヶ月後にまたこの記事を見返したいと思います。

この記事の著者/編集者

中都智仁 早稲田大学 教育学部数学科 

早稲田大学在籍。サークルとバイトだけの大学生生活を送っていたが、コロナ禍になり自分のキャリアを見つめ直し、ビジネススクールに入校。
『もっと早くからキャリアを考えればよかった』という後悔からキャリア支援団体のen-courageで早稲田生のキャリア支援をしている。1、2年生向けのイベントを企画する部署のリーダーを務めたり、メンバー採用の最終フェーズの担当者を務めたりしていた。
メンバーの成長を促進する一流のリーダーになるべく、リーダーズカレッジに参画。

するとコメントすることができます。

新着コメント

最新記事・ニュース

more

「メラビアンの法則」や「真実の瞬間」と向合い、各メンバー自身がブランド形成の重要要素であることを自覚していきます。 「目配り」「気配り」「心配り」の各段階を理解し、「マナー」「サービス」「ホスピタリティ」「おもてなし」の違いについて研究。 「マニュアル」「サービス」を理解・実践するのは当然。 「ホスピタリティ」「おもてなし」を顧客・メンバーに提供したいリーダーのための研修です。

島元 和輝 荒 諒理 川瀬 響 3Picks

行き過ぎた完璧主義は仕事を停滞させるだけでなく、自分自身を苦しませてしまいます。本記事ではプロジェクトマネジメントを題材に、自分の良さをかき消さず、最大限発揮する仕事への取り組み方を考えます。完璧主義で悩んだことのある皆さんに是非ご覧になって欲しい記事です。

左貫菜々子 藤井裕己 谷 風花 大庭彩 4Picks

プロジェクトマネジメントを機能させる土台となるのが『理念のマネジメント』 プロのリーダーは、「権威のマネジメント」を避け、「理念のマネジメント」を構築し、維持し続ける。 「好き・嫌い」や「多数決」ではなく、説得力ある提案を互いに尊重する文化を構築したいリーダーのための研修です。

荒 諒理 木藤 大和 島元 和輝 川瀬 響 4Picks

復習回数を闇雲に増やしたり、ノートいっぱいに何度も書かせる記憶法は、社会に出てから通用しない。 多忙なリーダーは、重要事項を一発で覚える。 たとえそれができなくても、復習回数を最小限にし、効果的・効率的に記憶することが大切。

「やばい、キャパオーバーしていて仕事を回しきれていない・・・。」成果を生み出すためにリーダーを務め、多くの責任を引き受けたのはいいものの、こうした悩みを抱く方は少なくないと思います。本記事は、リーダーの方の中でも、「仕事を回しきれていない。」と実感している方、経験した方、キャパオーバー対策したい方に届けていくことを想定して進めていきます。キャパオーバーは解決できます!

そもそもプロジェクトとは何か。それを知ることによって、あなたが現在取り組んでいる活動をもっと豊かにすることができるはずです。プロジェクトの基本を学び、そのプロセスについて考えてみましょう。

大庭彩 上野美叡 2Picks

タスクには明確に優先順位が存在し、正しい優先順位でタスクに向き合うことが締め切りへの余裕につながります。緊急度と重要度のマトリックスを用いて改めてタスクへの優先順位をつけることを意識したいです。

大庭彩 1Picks

皆さんがリーダーを務める組織にはMVVやスローガンと言ったメンバー全員が認識している「共通目標」はありますか? そして、今その「共通目標」を何も見ずに口ずさむことができますか? もし、一度決めたことがある共通目標が形骸化してあまり浸透していない場合は私と同じ苦悩を経験するかもしれません。

大庭彩 1Picks