自分なら何ができるか考え、周囲を丁寧に巻き込んでいく

今月の研修:社会人の持つべき習慣(基礎1)

あなたは、組織の状況を変えたいとき、まずは自分から変わるということを実践できていますか?

リーダーはその立場から、ともすれば自分の考えをメンバーに押し付けてしまうこともできる存在です。しかし、そのようにしてしまうと、メンバーの納得が得られないこともあり、組織として高いパフォーマンスを発揮することは難しいでしょう。

組織全体の力で効果的に目標を達成するには、メンバーを丁寧に巻き込んでいくことが重要な考え方になります。

自分が一番コントロール可能な変数

インサイド・アウトとは、組織の中で内側から徐々に周囲を巻き込む形で変化をもたらす考え方です。

具体的には、まずは自分が変わり、自分の周囲の人、部署の人、そして組織全体と輪を広げていきます。状況を変えたい際、「変えられない環境があるから無理」とはせず、自分自身が変わることによりできることを提案します。ただし、周囲の思いに関係なく取り組みを推し進めてはいけません。

リーダーがインサイド・アウトの形で動くことで、周囲がノルマではなくコミットメントで行動するため、組織も高いパフォーマンスで行動することができます。自分が変わる、その姿を見せることを通し、周囲を徐々に説得して輪を広げていけば、メンバーにも理屈以上に思いの部分で納得してもらえるでしょう。また、そもそも組織を変革したいと考えた際、最も効果的に変えられる部分は組織全体でもなければチームでもなく、まずは自分自身です。

一方で、たとえ理屈では合っているとしても、上から無理やり「これをやるぞ」と変化を推し進めると、それぞれの思いに対して折り合いを付けるのが難しいこともあり、反感を買ったり、納得してもらえなかったりすることもあるでしょう。

冒頭で紹介したように、リーダーはその権利を乱用すると、一見周囲に変化を押し付ける立場にいるかもしれません。また、自分がリーダーでなくとも組織や環境に文句を言うだけで自分が変わろうとしなければ、同様に主体性でない姿勢となり、状況を変えることは難しいのではないでしょうか。

まずは自分が変わり、周囲を巻き込んでいく

はじめての取り組みでも周囲を巻き込む

私は今年の11月まで、英語サークルにて代表を務めていました。主な活動は英語でのディスカッションであり、毎年11月に、他大学の学生を招待して100名程度の規模のディスカッションイベントを主催します。しかし、去年と今年についてはこのイベントはオンラインでの開催を余儀なくされました。

その中で、活動を充実させたいと考え、イベントの開会と閉会に上映する劇中に曲と踊りのシーンを入れるという、初めての取り組みを形にすることができました。このような取り組みを行おうと考えたのには2つほど理由があります。

1.サークル内での一体感を生み出す

去年から今年にかけて、オンラインでサークル活動を行う必要のあった時期も多く、サークル内で縦横の関係を築くのが難しいという状況がありました。今年の中旬から普段の活動は対面に戻ったのですが、年に1回のメインイベントはオンラインのままでした。中長期的に考えてサークルの存続や結束に必要であろう一体感を生むためには、メンバーが何か一つのことに、できれば対面で取り組む機会を作りたいと考えました。

2.参加者の没入感

ミュージカルを挿入することで、視聴者にとってもオンラインながらより没入感を感じてもらえると考えました。しかし、そのような取り組みはサークルにおいて初めてであり、私が提案できたのは、中高の部活で英語のミュージカル劇を経験していたからでした。詳細を考えて周囲の賛同を得るのはサークルの中では自分にしかできないことだと感じていました。

最初は具体的にイメージを持ってもらうことが難しく、何度か質問に対して説明したり、追加で考える必要のあることは持ち帰って考えたりしました。そのようなコミュニケーションを通して、最初は私や周辺のメンバーのみが興味をもっていた状態だったのが、段々劇に関わるメンバーも賛同してくれました。

実際に本番にはミュージカルの入った劇を上映し、他大学のゲストからも様々な称賛のコメントをいただけました。しかし、それ以上に、イベントの反省会の場で「来年はより体制を整え、みんなでミュージカルをやりたい」と言ってくれたことが私にとっては大きな結果でした。最初は自分だけが持っていたアイデアが、イベントの終わりにはサークルメンバーの多くが賛同して来年も続けたい取り組みになったのです。

メインイベントはオンラインだから関係を築くのは難しい、活動の幅が狭いなどと環境に文句を言うのではなく、その中でも自分の持ち合わせていることで何ができるか考え、周囲に丁寧に説明することで、インサイド・アウトの形で活動を充実させることができました。

サークルについては年内をもって引退となりますが、今後どのような組織に所属しても、自分ができることを考え続け、自分からできることを周囲に丁寧に説明し、巻き込んでいきます

これから研修を受ける方々へ

今回の研修では、「7つの習慣」というスティーブン・R・コヴィー氏の本からそれぞれの考え方を抽出して学んでいきました。それぞれの習慣はリーダーとしてだけでなく、人間として実践したい重要な習慣です。そうした学びを周囲と共有し、実際にどう活用できるか深めていきたい方には、A&PROの研修をおすすめします。

研修で学んだこと

  • パラダイムシフト。ものの見方を変えることで変革をする。
  • 強いチームを作るには依存を抜け出し、メンバーが自立・自律することが必要。リーダーはそれ以上の相互協力や相乗効果を生むことが求められる。
  • インサイド・アウト。内側から周囲を巻き込み、自分から変わっていく。
  • 自身の意志で行動し、良い影響をもたらす主体性。
  • 第1領域、第4領域を減らして豊かな生活を送る。

この記事の著者/編集者

田村稔行 早稲田大学 基幹理工学部 情報通信学科  

高校時代から英語の部活、サークルでの活動を続けており、現在は理工学部生向け英語サークルの代表をしています。
更に、大学1、2年生がキャリアついて考える機会を提供すべく、キャリア支援NPO法人「エンカレッジ」で活動中。他のリーダーは4年生が務める中、唯一3年生として、記事執筆やSNSでの発信を行うセクションのリーダーを務めています。

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