Win-Winな関係を作るため、科学的・実践的にコミュニケーションを設計していく

研修を通じて気付けたこと、今後に役立てられること

①コミュニケーションの設計

相手に行動変容・意識変容を促す上では、核心に触れつつも衝突しない形でコミュニケーションを設計することが重要と学んだ。話題が持つ機能を知った上で効果的に配置し、本質や互いの共通点にフォーカスすることで円滑にまとめる、という流れの一部始終を複数の場面で観察できたことは興味深かった。また、相手の目的・目標・モチベーションを結びつけ、相手に最終決定を任せることで主体的に動くように導く過程も見ることができ学びとなった。最後に自らロールプレイングする機会があり、今後使うイメージができた。

②構造的に考える

シンプルに考えることの高度さを痛感した。課題に直面した時、焦る場面でこそ構造化して正しい戦略を導くことに集中すべきと自戒した。また、ある場面での学びを他の場面に応用する上でも、構造的に捉える力が役立つと思う。

③責任、権限、義務をセットで設計・収集する

仕事(責任)を引き受ける際は、責任を全うするために必要な権限を調べ、権限の行使に伴って発生する義務を把握する必要がある。責任・権限・義務をセットで設計し、自ら義務を提示して権限を集めることで、責任を果たすことができる(特に義務をきちんとこなす人には権限が集まる)というお話は、学生のうちから実感することは少ないが、特に社会に出てから裁量を求めていく場合には決して見逃してはならないポイントなのだろうと思った。

研修参加前後での心境の変化、研修講師やA&PROメンバーへのメッセージ

コミュニケーションを科学的・実践的に設計するという点は新たな気づきだった。会話でいかに自分が何も考えていないかを思い知り、自分と相手にとってwin-winな関係を築くための配慮を心がけようと思った。この意味で自分の行動変容になったとともに、周囲の人たちがどのように配慮しながらコミュニケーションを組み立てているかにも気付けるようになった。
~謝辞~
森口さん、貴重なお時間を割いてこのような濃い研修をしてくださり、誠にありがとうございました。また、準備・メンターをしてくださった運営の皆様と、当日お世話になった他の参加者に感謝申し上げます。

これからリーダーシップゼミを受ける人へのメッセージ

先生の幅広いビジネス経験を元に作り込まれた研修です。学び取る姿勢があれば、自分の不足や問題意識にはまるヒントをもらい大きく成長できる場だと思います。科学的にコミュニケーションやコーチングを分析して作られているため説得力があるとともに、実践を前提に作られていることから応用の幅が利くため、コミュニケーションやリーダーシップに関心がある方に広くお勧めできます。内容そのものだけでなく、森口さんの説明の仕方や学生の質問に対する瞬時で的確なフィードバックも勉強になります。他の生徒も非常に優秀でリーダー経験豊富な学生が多いため、優れた同世代とのグループワークは刺激となり、自分の強みと弱みを明確にする機会になります。

推薦してくれた方へのメッセージ

藤原穫さん
この度はこのような貴重な機会を紹介していただき、誠にありがとうございました。コミュニケーションを考える上での新たな切り口を得ることができ、今後ドクタージャーナルのプロジェクトに活かしていきたいと感じました。引き続き、よろしくお願いいたします。

研修を通じて学んだこと

  • 共通点に話題を向けると衝突しない
  • 本質とずれる余計なジャッジをしない
  • 解釈を変えてノルマをコミットメントに転換する
  • 話題にしているネガティブポイントに近い(裏返しの)ポジティブポイントにアプローチするコミュニケーションデザイン
  • コミュニケーションマップで話題の機能を使い分ける
  • 目的・目標・モチベーションを結びつける / 目標に向かって主体的に取り組むように導く
  • 責任、権限、義務をセットで設計・収集して引き受ける
  • 成果を引き出す内向きの目標/ 外向きの必達目標
  • 条件に気づく(周りを見渡し、使えるものをうまく使う)
  • 構造的に考える
  • 天秤にかけない
  • PREP法
  • ぎりぎりを攻めない

この記事の著者/編集者

中条桜   

脳神経科学と情報技術の融合から医療への貢献を目指す東大生。
神経系の研究と並行して、ハッカソン(LINE企業賞)、開発プログラム(決勝進出)、商工会議所長期インターン(webサイト制作)等を通して技術力を磨いてきた。学内国際体験活動(London/NY)の主導を機に海外を志向し、9月から1年間アメリカでコンピューターサイエンスを学ぶ予定。

A&PROが運営するドクタージャーナルオンラインにて医療ライターを務めたご縁で、ビジネス研修を受けさせていただいた。ライターとしては脳神経系疾患やがん治療等をテーマに4連載12記事を掲載した。
記事:https://doctor-journal.com/user/185/

するとコメントすることができます。

新着コメント

  • 須賀渉大

    2022年12月30日

    3日間お疲れ様でした。研修で得た学びに対して、なぜ大切か、どのように有効活用できるか、を考え続けられている様子が印象的でした。

    ”Win-Winな関係を作るため、科学的・実践的にコミュニケーションを設計していく”

    コミュニケーションのゴールは相手を動かすことだと思います。相手の行動変容を促す上でコミュニケーションの戦略的な設計や共通点へのフォーカスがとても重要であることを再認識できました。ありがとうございます。また、研修などでお会いし、学び合えるととても嬉しいです。引き続き宜しくお願い致します。

  • 香山 渉

    2023年01月07日

    中条さんの記事から、責任権限義務の適切な設計の重要性を再認識しました。当たり前のことを当たり前にこなす人財に、責任権限義務が自然と集まっていき、責任を果たすことが楽しくなっていくと思っています。

    これまで何度か研修でお見かけし、多くのことを吸収しようとする姿勢を見て自身も感化されてきました。引き続きよろしくお願いします!

最新記事・ニュース

more

そもそもプロジェクトとは何か。それを知ることによって、あなたが現在取り組んでいる活動をもっと豊かにすることができるはずです。プロジェクトの基本を学び、そのプロセスについて考えてみましょう。

大庭彩 上野美叡 2Picks

タスクには明確に優先順位が存在し、正しい優先順位でタスクに向き合うことが締め切りへの余裕につながります。緊急度と重要度のマトリックスを用いて改めてタスクへの優先順位をつけることを意識したいです。

大庭彩 1Picks

皆さんがリーダーを務める組織にはMVVやスローガンと言ったメンバー全員が認識している「共通目標」はありますか? そして、今その「共通目標」を何も見ずに口ずさむことができますか? もし、一度決めたことがある共通目標が形骸化してあまり浸透していない場合は私と同じ苦悩を経験するかもしれません。

大庭彩 1Picks

たとえ意見が対立しても、プロのコンサルタントやコーチは相手を導くことができる。 基礎1~3を通じて、科学的なメカニズムから築き上げた実践型コーチングについて、ロールプレイを中心に活用方法をトレーニングしていきます。 現場の活動と有機的に結びつける知恵と、今後のプロジェクトに活かす行動力。 これらを大切にするリーダーのための研修です。

たとえ意見が対立しても、プロのコンサルタントやコーチは相手を導くことができる。 基礎1と基礎2を通じて、科学的なメカニズムから築き上げた実践型コーチングについて、ロールプレイを中心に活用方法をトレーニングしていきます。 現場の活動と有機的に結びつける知恵と、今後のプロジェクトに活かす行動力。 これらを大切にするリーダーのための研修です。

「自分と仕事をしたいか」と思われているかどうかは他者の言動を大きく変化させます。相手方の時間を頂いているという認識があなたの評価を変えるでしょう。適切な準備を行うことで周囲と豊かな関係性を築きたい方に必見の記事です。

大庭彩 香山 渉 谷口 宗郁 3Picks

たとえ意見が対立しても、プロのコンサルタントやコーチは相手を導くことができる。 基礎1と基礎2を通じて、科学的なメカニズムから築き上げた実践型コーチングについて、ロールプレイを中心に活用方法をトレーニングしていきます。 現場の活動と有機的に結びつける知恵と、今後のプロジェクトに活かす行動力。 これらを大切にするリーダーのための研修です。

「周りの声を意識して思っていることを伝えられず、自分だけが辛い思いをしている...。」「それもあって、周りに対して愚痴が溜まっている...。」この悪循環を引き起こすコミュニケーションを、A&PROではPassive(受身的)なコミュニケーションと捉えます。そして悪循環を解決させるには、「Passive(受身的)」を「Assertive(自己主張的)」へ変容させていくことが重要です。

矢後慶樹 前田佳祐 大庭彩 3Picks