緊急時には部下をコントロールすべき

今月の研修:災害時・緊急時の対応

以前、部下に信頼されるには、部下に相談するべきという記事を書きました。(部下から信頼されるリーダーになりたい

この記事のポイントは、部下に相談することで、都合の悪いことを隠す上司でないことや、身勝手に行動をする上司でないことを示すことができ、信頼につながるということでした。

普段の活動では、このようにメンバーと対等にコミュニケーションをとり、多様な意見を認め、チームでより良い成果を上げられるように導くことが、リーダーとして必要な能力になるでしょう。

しかし、緊急時にリーダーに求められる能力は、上記に示したものとは全く異なります。安全を第一に考え、メンバーをコントロールする力が必要になるのです。

このことを実感できたのが、今回の研修で行った避難訓練のロールプレイでした。この記事では、そのロールプレイの様子と、そこから学んだことを紹介します。

研修で行った避難訓練

研修では、地震を想定して避難訓練を行いました。リーダーに従い避難するメンバー役(中学生、高校生、大学生など様々な状況を想定し演じる)と、メンバーを避難させるリーダー役を交代でどちらも体験しました。それぞれを体験したときのエピソードを紹介します。

EP1.メンバー役で中学生を演じたとき

塾の授業中を想定したロールプレイです。私はメンバー役で中学生を演じました。

その際、あえてソワソワしたような動きで、周りのメンバーに話しかけるようにしました。リーダー(先生役)には、優しく「話さないでくださーい、静かにしてねー」と言われましたが、その対応では緊張感に欠けており、ソワソワした感情は収まらないと感じたことを覚えています。

EP2.リーダー役を演じたとき

私がリーダー役を演じた時は、サブリーダーの配役もありました。大学生メンバーでプロジェクト活動中という設定です。

周囲の安全を確認しに行くとき、リーダーである私は、メンバーに対して、「そのまま黙って机の下で待機」と指示を出し、サブリーダーに対しては、特に追加で指示を出すことはなく、その場を離れました。

私が場を離れている時に、サブリーダーは、メンバーに対し「安全の確認をするから返答するように、安全が確認できたら机から出てくるように」と指示を出していたようです。リーダーである私は、「黙って待機」という指示を出していたので、両者で矛盾が生じており、メンバーは動きに困っている様子だったことが印象に残っています。

災害時にはメンバーをコントロールすべき

EP1.では、ソワソワしている中学生に対して、リーダーの指示が通らずにいました。EP2.では、サブリーダーに指示を出せておらず、結果メンバーが動きに困っていました。

この2つのエピソードで共通にできていなかったことがあります。
メンバーをコントロールできていなかったのです。

これが災害時でなかったら、リーダーは、ソワソワしている中学生に対して、ソワソワしている理由を尋ね、自分でそれを解決できるように導くでしょう。大学生メンバーには、自身でどう動くべきか考えさせるでしょう。

災害時は違います。リーダーの指示に確実に従わせる、コントロール力が必要になるのです。

メンバーをコントロールするには

では、災害時に必要なコントロール力とは、どういうものなのでしょうか?以下に列挙してみました。

  • 有無をいわさない毅然とした態度
  • その場にいる全員に指示を通す声量
  • 不安を見せない
  • 明確な指示を出す
  • 全員に、「リーダーの指示を聞いていれば大丈夫」と思わせる

先ほど述べたように、これは普段のリーダーに必要な力とは異なります。しかし確実に必要になる力でしょう。

これを身につけるには、トレーニングしかありません。この研修で行ったように、具体的なシチュエーションを考え、ロールプレイを行うことが効果的です。みなさんも、避難訓練を行う際は、恥ずかしがらずに、面倒くさがらずに、真剣に取り組みましょう!

これから研修を受ける方々へ

指示を受ける側のみでしか避難訓練に参加したことがないという方がほとんどだと思いますが、この研修では指示する側も体験します。

リーダーの立場で活動している方には特に受けてほしい研修です。緊急事態で発揮すべきリーダーシップは、普段必要とされるリーダーシップとは異なります。

ぜひリーダーとして、緊急事態においても、自信をもってメンバーを導けるトレーニングをしましょう。

研修で学んだこと

  • 地震の対策は、他の災害の対策より、優先順位が高い
  • 緊急時はリーダーとしては、メンバーをコントロールする必要がある
  • わかることと動けることは違う
  • 不安があってもリーダーとしては相手に悟らせない事が大切
  • 想定外の状況でも最善を尽くす必要性

この記事の著者/編集者

上野美叡   

歯科クリニック開業を目指す歯科大学生。
予防歯科の考え方を浸透させ、健康に長生きできる社会づくりをしたい。
学生のうちにできる準備はしたいと考えA&PROに参加。
歯科学生プロジェクトのリーダーを務める。

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