弱さと誠実に向き合うことがリーダーへの第一歩である

研修を通じて気付けたこと、今後に役立てられること

失敗を受け入れる心の広さが、成長の第一歩

今回の研修では、ミスをするとその都度、その原因を自分で考えて発表する必要がありました。そのため、原因が自分の内面の弱さや幼さにある場合でも、言葉にしてチームの前で発表する必要がありました。実際のところ、幼稚な自分を認め、自分には欠けた点があると公言するのは、恥ずかしく、心苦しいものです。

しかし、思い切って前向きに自分の至らなさを認めることで、チームの間に強い信頼が生まれました。その結果、チームメイトも率先して失敗を受け入れ、前向きに向き合うようになり、2日間という短い期間にも関わらず、一丸となって成長することができました。ここで私が学んだのは、失敗を受け入れる心の広さが、自他ともに成長する秘訣なのだということです。そしてチームを背負うリーダーであればこそ、失敗と真剣に、前向きに向き合うべきだと学びました。この心の広さを固く抱き、誠実な社会人として、成長していきます。

情報をシンプルに伝えることが、賢いコミュニケーション

日常生活や創作活動、研究などでは、詳細で複雑なコミュニケーションも価値のある行為です。しかし、相手の時間が限られた状態、とりわけビジネスにおいては、相手の時間を奪わず、なおかつ必要な要素を伝えることが、思いやりのある賢いコミュニケーションだと学びました。

具体的には、前提条件を簡潔に伝える構造化や、認識をすり合わせるための概念化により、会話はシンプルにすることができます。そして何より、こうした工夫によって、話し相手は会話に参加しやすくなります。まずは、相手が心地よくコミュニケーションできるよう促すこと。その思いやりが、シンプルなコミュニケーションの本懐なのだと学びました。
相手にとって快適で、有意義なコミュニケーションには何が必要なのか。これから社会人として、その都度「シンプル」を意識して、賢い会話の技術を磨いていきます。

傾聴とは相手の言葉に対し判断を交えて聞くことではなく、一つ一つ言葉を追って聞くことである

今回の研修に参加した目的のひとつは、自分の聞く力を磨くことでした。この傾聴の姿勢を、実践を通して学んだことで、自分の聞く力が改善したと思います。私は誰かの話を聞くとき、無意識的に判断を交えるときがあります。相槌として、よかったね、悪かったね、と発することが、そのあらわれです。

しかし、本当に良い聞く姿勢とは、判断を交えず、まず相手の言葉をキャッチすることに本質があります。ひとつひとつ「あなたはそう思うのだね」、「なるほど」と、相手の言葉をひとつの考えとして受け取ること。それにより、相手は自分の考えを整理することができ、最終的に、自らの判断で問題をとらえなおすことができます。

また、そもそも相手の状況を詳しく知らない自分が判断を下すことは、不誠実に当たり、大変危険な行為です。本や講義で知ってはいた姿勢でしたが、実践を通して学びなおしたことで、自分の力としてより改善させることができました。古典にもある通り、良いリーダーは、人の話をよく「聴く」人です。社会人として活躍を目指すなら、まず聴く力・聞く力を磨いていこう。そう強く思いました。

積極的に約束をし、果たすことで、信頼が得られる

自分はこれまでの大学生活を通して、信頼を得るために、積極的に約束をして果たす姿勢を欠いていました。与えられた期限を受動的に守ることでしか、信頼を得ることはできないとばかり考えていました。しかし、自ら積極的に約束をし、それを守ることで、信頼を自ら獲得することができると、今回の研修を通して学びました。

例えば、あなたの話を必ず聞くという約束は、いつでもできる小さな約束です。実際にそれを守ることで、有言実行の人だと、印象付けることができます。その小さな取り組みの積み重ねが、堅実な信頼を作るのだと気づくことができました。これからは、小さな約束を堅実に守ることを通して、大きな信頼をゆくゆくは得られる人間に一歩ずつ近づいていく所存です。

研修参加前後での心境の変化、研修講師やA&PROメンバーへのメッセージ

本研修では、講師の方、チームメイトが真剣に向き合ってプログラムを進めるため、自分もいつにも増して真剣に取り組む必要がありました。研修前は、2日間とあって、表面的な技術の習得しかできないと考えていましたが、本質的な気づき、マインドセットが得られたと、今になって思います。

自分が最も印象的だったのは、「弱さと向き合う」ワークでの気づきと、傾聴のワークでの気づきです。まず、弱さと向き合うワークについてです。自分の弱みである「その場しのぎの回答をしてしまう」こと、「自分の失敗への指摘に対し、無意識に耳を閉ざす」ことについて、どうこれから行動するのか。これについて発表を求められた際、自分がなぜそれを自覚したのか、過去のつらい体験をもとに話す必要がありました。戸惑いつつも、それについて隠さず真剣に話したところ、講師の森口さんが、「自分の弱みについて、隠さず正直に話し、向き合おうとする姿勢は、成長するリーダーの秘訣だ」と励ましてくださりました。

この時初めて、自分の強みが「誠実に失敗と向き合える」点にあるのだと気づきました。これまでお世話になってきた方々からいただいた、「君の強みは心の底にある素直さにある」という言葉が、ようやく形になった瞬間でした。この気づきは、真剣に向き合う講師の方々と、チームメイトの協力あってのものだったと思います。

次に、傾聴のワークでの出来事です。傾聴のワークでは、講師の実演をもとに塾講師と生徒の役を決めて、相手と信頼関係を築くワークを行いました。かねてより聞く力を磨きたいと思っていた自分にとって、このワークはよい機会でした。相槌、共感、相手への信頼など、学んだことを発揮したつもりでしたが、自分の傾聴は、いつの間にか交渉になってしまい、生徒役を委縮させてしまいました。

ここから、聞く力の磨き上げは小手先だけのスキルではうまくいかないこと、まず判断を挟まない「聴く」姿勢が重要なのだということを学びました。本や講演からの学習はもちろん、鍛錬と地道な実践によってこそ、よく聞くリーダーは生まれる。そのことに気付くことができました。

この意味で、たった2日間の研修でしたが、本質的な学びが得られたと強く思います。ご協力いただいたチームメイト、講師、サポートスタッフの方々には、心の底よりお礼を申し上げます。

これからリーダーシップゼミを受ける人へのメッセージ

このリーダーシップゼミは、ふたつの意味で役に立つと考えています。まずひとつ目は、参加前の状態よりも、参加後の状態が評価される点です。本ゼミでは、知識として知っていることや、すでにできることは、それほど重視されません。それよりも、メンバーと真剣に向き合うこと、ひとつひとつのワークに愚直に向き合うこと、そして自分の弱さと冷静に向き合うことが、高く評価されます。その意味で、今から学ぼうとする人、自分の欠点と少しでも向き合いたいと思う人にとって、良いチャンスだと思います。今、自分のコミュニケーションスキルや、マナーなどに対し、自信がない人こそ、受講をお勧めします。

ふたつ目に、「説得力のある意見を取り入れる」ゼミである点です。本講義では、講師の方を含めて筋が通った意見により価値を置きます。そのため、失敗やミスをしても、きちんと説明できれば、その姿勢は評価されます。また、講師の方がミスをした場合も、その都度、講師自らでミスを認めて訂正し、よりよいゼミになるよう働きかける決まりがあります。そのため、納得感をもって学ぶことができます。さらに、講師の方は、教える内容に対し「絶対に正しい」とは決して言いません。「程度や状況により、変わることもある」、あらかじめその幅を説明したうえで、限界を明示して教えてくださるため、安心をもって、丁寧に学ぶことができます。

推薦してくれた方へのメッセージ

本ゼミの参加にあたって、推薦をいただきました原駿介様には、この場を借りて厚く御礼申し上げます。原様には、お忙しい中にもかかわらず、自分の学びたいという意欲をくみ取ってくださり、よい機会をご紹介いただきました。

このリーダーシップ研修は、これから公的なフィールドで活躍したいと考える自分にとって、堅実なリーダーシップを磨く良い機会になりました。ここで得た気付きをもとに、聞く力をもった良いリーダー、社会人としてお世話になった人々、地域、社会に少しずつ還元していくつもりです。これからも何卒よろしくお願いいたします。

研修を通じて学んだこと

  • リーダーの仕事の多くは、コミュニケーションである
  • 作業とコミュニケーションとの関連を見出すことで
  • 作業は仕事に生まれ変わる
  • リーダーは、説得力のある意見を常に採用する
  • 失敗を受け入れる心の広さが、成長の第一歩
  • 共感は、相手のポジティブな気持ちに寄り添う姿勢
  • 責任とは、「対応できる状態にある」こと
  • 権限の獲得に必要なのは、自分が果たせる義務の説明
  • 積極的に約束をし、果たすことで、信頼が得られる
  • 自分との約束を守ることで、自信が生まれる
  • 誠実さとは、「本来あるべき状態」を
  • 実現しようとする姿勢
  • 小さな課題にも愚直に取り組む姿勢で
  • 組織を「リード」できる
  • 目標達成の効率化を図るのがマネージャー
  • 目標そのものの構造を把握し、設定するのがリーダー
  • 情報をシンプルに伝えることが、賢いコミュニケーション
  • 限られた時間で結果を出すのが、社会人の基本である
  • 傾聴とは、相手の言葉に対し判断を交えて聞くことではなく、一つ一つ言葉を追って聞くことである
  • 外部から与えられるノルマは、目標達成のためのプロセスとして考えることで、主体的に取り組める
  • 質の高いコミュニケーションにより、短い時間でも信頼と成長を実現することは可能である

この記事の著者/編集者

谷口 宗郁 早稲田大学  

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新着コメント

  • 星野歩華

    早稲田大学 文化構想学部 2022年02月04日

    誠実に自分の失敗と向き合うことは、誰もが簡単にできることではないと思います。そこを強みとして持てていることは、谷口さんにとって大きな武器だと感じました。その強みを活かして、成長し続けていってほしいです。そして、周りのメンバーにも弱さと向き合う機会を提供することで、成長を促せるリーダーになることを期待しています。

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早稲田大学商学部の4年生。 "新たな価値観を知りたい"という思いのもと、幼少期から多くの挑戦を重ねてきた。 大学時代は様々な方法で将来の進路に悩む中高生のサポートに力を入れてきた。大学四年時は自らができる価値提供先を増やしたいと考え、キャリア支援団体にて就活生の自立支援をおこなっている。団体においては人事部署のリーダーを務め、組織力の向上を目指している。

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今回の研修で弱みを初めて言葉にし、弱みが単に触れたくないものから、本気で克服したいものへと変わっていきました。自分の弱さと向き合うことはその瞬間は苦しいですが、本気で自己変革をしたいと思う原動力になります。今後は自身の弱さから目を背けず、向き合って準備をやりきり、自分にも相手にも約束を積極的にして守り続けられる人になりたいと強く思っています。

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世の中の商材は有形商材と無形商材に大別されます。それぞれの長所を理解し、活かすことで生産性の高いサービスを作り上げましょう。

研修前の自分は正直、リーダーの経験はこれまでたくさんやってきたし、ノウハウなんてどうせ知っているものだろうと思っていました。しかし、この研修をしてみて自分のリーダー力はまだまだだなと心の底から思うことができました。

研修講師の森口様は、私を学生扱いして甘やかすことなく、社会人としてできているところは褒め、できていないところはしっかりできるように宣言させてくださった。2日間で学生としての甘えについて顧みて向き合うことができた。学生だから」という理由で社会人に甘やかされてきたり、時間が有り余っていることが当然であると感じたりしている人がほとんどだと思う。そのような人にこそ研修を受けてほしい。

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