人は何に従う?リーダーシップパワー理論を具体例とともに解説

今月の研修:リーダーシップパワー理論

上手くいった時に褒めてくれるリーダーと、上手くいかない時に罰を与えるリーダー。

あなたなら、どちらについていきたいと思うでしょうか。

あるいは、共感力のあるリーダーについていきたいと思う方もいるかもしれませんね。

では、「どんなリーダーについていきたいか」という自分の思いはどこからくるのでしょうか?

今回の記事では、相手視点での「欲求と影響力の関係」を紹介します。

リーダーとして影響力を適切に用いるための参考にしてみてください。

影響力は相手の中に生じる

影響力とはなんでしょうか?

weblio辞書によれば、影響力とは、「他に働きかけて考えや動きを変えさせる力」だといいます。
影響力という言葉を使うとき、たとえばあるインフルエンサーを指して「影響力がある人物だ」という言い方をしますよね。

では、影響力はどこに生じるものでしょうか。

私はこの研修を受けるまで、影響力は影響力を持つ人物(=影響を与える人)にあるのだと思っていました。
しかし、この研修を受けて「影響力とは影響を与えられる人の心の中に生じるものだ」ということがわかりました。
当たり前ですが、影響力は1人の世界では生じさせることができません。
相手がいて初めて成立するものですよね。

自分の行動が相手の欲求に適うからこそ、相手の行動するモチベーションを起こし、相手の行動を変えるということです。
たとえば判断力が高いリーダーは、その部下に対しては影響力がありますが、幼稚園児にはそうとは言い切れないでしょう。

人は、自分の欲求に応じて他人から影響を受ける

人はその成熟度に応じて、どういった力に影響を受けやすいのかが異なります。

以下の表がその分類です。

この表は、成熟度が高い順に上から並んでいます。専門性が高い人についていきたいと考える人は、より成熟していると考えることができます。

具体的にどういった状態なのか、私の過去を例にとって考えてみます。
私はバレエを3歳から小学校卒業まで習っていました。

まず懲罰を与える力について。バレエを始めたての頃はバレエ教室に行きたくなく、「行かないと怒られるから」という理由で通っていました。これは母親や先生からの懲罰を与える力に対して影響されていたと言えるでしょう。

次に報酬を与える力について。小学校に上がると稽古場で褒められることも増え、それが嬉しくて積極的に自主練に取り組み、その先生に褒めてもらおうとしました。これは、先生の報酬を与える力に影響されていたと言えます。

そして、人脈力について。私は当時小学生で、先生と仲良く話せる中高生のお姉さんたちに強い憧れを持っていました。まさしくその人脈力に憧れていた例と言えます。

さらに、社会的地位について。私の通うバレエの発表会は三幕に分かれており、メインは三幕目の演目でした。その演目に主役として出演するお姉さんからのアドバイスはほとんど妄信的に取り入れていたように思います。お姉さんのバレエや動きを見て真似をしたかったというよりは、そのお姉さんが主役だからという理由でアドバイスを取り入れていました。これは、社会的地位に影響されていた例と言えます。

このように、自分がどういった力に影響を受けやすいかを考えることで、自分の成熟度をはかることができるでしょう。
またそれだけでなく、自分自身の欲求を理解することで、無意識的に取っていた相手への態度に気づくことができます。さらに、相手がどのような欲求を持っているか知ることができれば、自分の望む教育方針を押し付けることも避けられるでしょう。

リーダーシップパワー理論を考えることで、自分の無意識の行動を振り返ることができますね。
また、自分が相手に影響力を及ぼそうと考えるときは、相手の欲求を見ることで影響力を高めることができます。
ぜひコミュニケーションの時に、リーダーシップパワー理論を実践してみてください。

これから研修を受ける方々へ

この研修で自分を改めて振り返ってみた時、無意識に自分の欲求に従って行動してしまっていると感じる部分もありました。

たとえば、私自身は褒められることが嬉しいため、他の人に対してもしてしまっていた、などです。
褒めるのが悪いというわけではありません。

しかし、褒めることでは影響力を及ぼすことができなかったということを認知できていないと、いつまでも影響力が持てず「ただ褒めてくれる人」で終わってしまうのです。 今後は上手く影響力を持つために、自分と相手の欲求を観察しつつコミュニケーションを取ろうと思います。

研修で学んだこと

  • 人は依存関係が生じたときに、自分の欲求に応じて他人から影響を受ける
  • 影響力を与えようとする側は、自分の欲求に応じて行動してしまう傾向がある
  • 「信頼残高」には預け入れ(プラス)と引き出し(マイナス)がある

この記事の著者/編集者

向井七海 早稲田大学 文学部  

小学生の頃からずっと世界平和を目指しています。平和を考える中で哲学に惹かれ、高校時代ドイツに留学。そこでシリア難民に出会ったことをきっかけに、大学では中東・イスラーム研究コースに所属。多文化共生や日本語教育を学びながら、大小問わず「平和をつくりだす」ことを目指して活動しています。

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