今ある関係に感謝をし続け、今後も続く豊かな関係を

私たちが社会で生きていけるのは、周りの人・物事のおかげです。相手から感謝される人は自分自身が周りに感謝している人。すべてに感謝し、豊かな人間関係を構築し、社会貢献していきます。

クレド1.周囲の人、物事全てに感謝

はじめに

恋人、親友、家族、上司、部下...

あなたは「あなたにとって大事な人に感謝をし続けられていますか?」

親密度が高いから...
信頼しているから...
自分のことをわかってくれると思っているから...

そんな期待や甘えから感謝を伝えないままでいたり、つい雑なコミュニケーションを取ってしまう不器用な方もいるのではないのでしょうか。

本記事では周囲の方に感謝を伝えることの重要性を考えます。また、感謝を伝えることは大切だと自覚しながらも出来ていない私のような不器用な方に是非読んで頂きたいです。

日常の行動の積み重ねが豊かな人間関係を創る

大切な人との関係性は、出会って直ぐに形成されたものでしょうか。
大半の方はそうではないと答えるでしょう。

同じ時間を過ごし、様々な感情を共有し、共に壁を乗り越えてこそ出来た、揺るぎない関係性は人生の財産だと思います。この揺るぎない関係性を構築することは非常に時間がかかりますが、壊れるのは一瞬です。

本章では私が人間関係を一瞬にして失った経験から、人間関係の脆さをお伝えします。その上で私達が大切にしたい関係性を守り続けるために、感謝を周囲に伝えることがどうして重要であるかお伝えします。

信頼関係を一瞬にして失った過去

私には、自分がずっと続くと思っていた信頼関係を一瞬で失った経験があります。

経験は中学の校外学習の時のことです。前提として、当時の私はいわゆる真面目な学級委員長でした。学級委員長には他薦されたという背景もありクラスメイトと信頼関係を構築できていました。また、私のクラスに問題が生じれば、担任の先生以外の先生も、私に相談してくださることが多く、学年でも高い信頼があった生徒だと思います。

そんな私は周囲との信頼関係をある校外学習の出来事で、一瞬にして失ってしまいました。

詳細は省略しますが、簡単にお伝えすると「校外学習にゲーム等の不適切なものを持ってきた友人の誘いを断れず、一旦預かっていた際に先生に見つかった」ことが原因です。

先生の視点には、私が不適切なものを持ってきた張本人であると映ったこともあり、学級委員長としてクラスの見本であるべき存在ではないか、と多くのご指導を頂きました。自身の行動が未熟だと大いに反省しましたが、それ以上に周囲の私に対する見方が変わったことを印象に覚えています。頼れる学級委員長という立ち位置は一瞬でなくなり、1年間以上積み上げてきた努力が水の泡になったように感じました。

信頼関係は一生積み重ねていくもの、一瞬で壊れる脆いもの

中学生時代の経験から私は

 信頼関係は一生積み重ねていくもの、一瞬で壊れる脆いもの

上記のような価値観を抱くようになりました。

ずっと続くと思っていた関係性が一瞬で壊れた経験から、人間関係の脆さを知りました。人間関係は私のような一瞬で崩壊するパターンもあれば、すれ違いや不満の蓄積によって徐々に関係性にひびが入って壊れるパターンがあると思います。大切な人に対して、つい雑なコミュニケーションを取ったり、感謝を伝え忘れたりしてしまうことは関係性が崩れるきっかけとなる行為に当たると思います。大切な関係性であり続けるために「関係性を失う行為をしない」・「今出来ることをする」という思いから、私はいつもこの価値観に立ち返ります。

そして読者の皆さんにも是非考えてもらいたいです。今ある信頼関係は皆さんの努力で築き上げられたものであること、そしてその関係性は永遠ではなく、直ぐに壊れてしまう脆いものであることを。また、壊れるきっかけを作らないために今から出来ることは何かを

豊かな人間関係を構築するために、自分の行動を振り返る

皆さんは豊かな人間関係を築けているでしょうか。
皆さんが大切にしたい関係性にひびは入っていないでしょうか。
本章で自分と周囲の関係性をまずは確認してみましょう。

人間関係において「自分が信頼されているか・自分が感謝される存在であるか」は相手に対する行動の積み重ねで決まります。相手との関係性は、自分がその人に対して行ったことや伝えたことで基本的に構成されていきます。その人に対して誠実な行動・発言をしているならば、あなた自身が自信を持って良い関係性を築けていると言えるはずです。

補足ですが、自分が思うその人との関係性と相手が感じている関係性に齟齬を生まないために適宜お互いの行動や発言などにフィードバックしあうことももちろん大事です。ただ、ここでお伝えしたいことは豊かな人間関係を構築できているかは本来自分の行動・発言を省みれば、自身で判断することが出来るということです。

信頼関係は一生積み重ねていくものである

先程、人間関係は相手に対する行動の積み重ねで決まるとお伝えしました。この考え方を用いると、人間関係における信頼度は向上する可能性もある一方で、当然ながら減少する可能性もあります

親密度が高いから...
信頼しているから...
自分のことをわかってくれると思っているから...

そんな期待や甘えから感謝を伝えないままでいたり、つい雑なコミュニケーションを取ってしまう不器用な方は信頼度を減少させている可能性が高いと考えられます。

一度信頼関係を構築できたからと油断せずに、常に誠実な行動・発言を積み重ね、豊かな関係性を目指し続けることが大事でしょう。

人間関係の長さや親密度に関係なく、感謝の気持ちを伝える

周囲の方の行動や発言が関係性を構築するのならば、「誰が」ではなく、「何をしたか」が重要です。故に人間関係の長さや親密度に関係なく、その人の行動や発言を公正に評価し、ふさわしい形で感謝の気持ちを伝える必要があります。

もちろん、人間関係の長さや親密度によって感謝の内容や伝え方は異なると思います。例えば、ある仕事を100回以上やり遂げた人と最近初めてやり遂げた人がいたとしましょう。前者には継続への尊敬の念を込めて感謝の気持ちを表現する、後者には初めてやり遂げたことへの感謝の気持ちを今後の期待を込めながら表現するなど、感謝の内容や伝え方は異なるでしょう。

しかしながら、仕事及び行動が感謝するにふさわしいものである以上、まだ1回しか仕事をしていないから感謝を伝えないということは筋違いです。もちろん何回も行っているから、感謝を伝えないということも筋違いです。回数や関係値は感謝の内容には関係しますが、感謝するべきであるかという論点に関係ないからです。

故に、以下の考え方は非常に大切だと考えています。

人間関係の長さや親密度に関係なく、感謝の気持ちを伝える

関係値が深くても、浅くても、まずは仕事をやり遂げたという事実に対して感謝の気持ちを示す。仕事をやり遂げたという事実を公正に評価するということです。その後、相手に合わせて更に感謝の気持ちや期待を伝えることが良いでしょう。その人の行動や発言に対して感謝を示すからこそ、「Aさんがやってくれたから」ではなく、「〇〇をしてくれた」からAさんにありがとうと伝えることが大切ですまた、1回の仕事に対しても感謝の気持ちを持つことは受け手にとっては以下のような効果があるのではないでしょうか。

・初めて仕事をやり遂げたメンバー 
⇒経験や能力に関係なく自分の行動をみてくれていると感じ、モチベーションが向上する。
・何度もその仕事をやり遂げているベテランメンバー
⇒当たり前にやり遂げると周囲に思われていることで感謝されることも少なかったが、常に自分の行動を目にかけてくれていると安心感を抱く。

私は関係性の長いベテランメンバーに対して、安心感と高い期待を持てる日々の高いパフォーマンスを当たり前と捉え、更に求めてしまう傾向にあると気付きました。そして、感謝の気持ちを伝えきれていないと感じました。日々、その人との関係性を当たり前だと思わず、誠実な行動に感謝の気持ちを忘れずに過ごしていきたいと思います。

最後に

読者の皆さんの人間関係を豊かにする3つの考え方

私は現在、エンカレッジ早稲田支部の支部長、長期インターンの企画担当、A&PROでのリーダーズカレッジの一員、憲法学ゼミのゼミ長として活動しています。多くの活動を楽しく並行できているのは私が見えない範囲でも奮闘してくれている仲間や細かい事務系の仕事もミスなく行って下さる社員の方など、多くの支えがあるからです。身近な家族や恋人はもちろんですが、私の信頼する仲間を支えてくれる仲間の周りの人にも気を遣い、感謝の気持ちを大事にしたいです。

一方で、心ではそう思っていても、つい照れてしまって感謝の気持ちを伝えられなかったり、信頼しているからこそ日頃のコミュニケーションが雑になってしまったりすることはあると思います。

そんな時こそ本記事でお伝えした3つの考え方を是非大切にしてもらいたいです。

信頼関係は一生積み重ねていくもの、一瞬で壊れる脆いもの
・常に誠実な行動・発言を積み重ね、豊かな関係性を目指し続けることが大事

人間関係の長さや親密度に関係なく、感謝の気持ちを伝える

皆さんが周囲の方に感謝の気持ちを持ち、伝え続けることで豊かな人間関係を形成できることを心から祈っております。最後まで読んで頂きありがとうございました。

この記事の著者/編集者

須賀渉大   

早稲田大学政治経済学部政治学科卒。大学3年時までは海外インターンシップ事業の運営、国内外ボランティア、教育系の長期インターンなど様々な活動に尽力。大学4年時には日本最大のキャリア支援団体の早稲田支部長として100人を超える仲間と、事業・組織共に持続的な成長を遂げる団体の基盤創りに挑戦。ボランティアで深刻な社会課題を目の当たりにした経験から「日本を課題解決先進国にしたい」と考えている。社会人では金融とデジタルの分野で専門性を磨き、将来は社会的価値と企業的価値を両立した事業、組織創りに携わり、社会問題の解決及び日本の変革への貢献を志す。

するとコメントすることができます。

新着コメント

  • 藤井裕己

    2022年08月24日

    「誰が」ではなく「何をしたか」に着目し、感謝を伝える。須賀さんが周囲の人々に誠実に向き合っているからこその考え方だと感じました。
    こちらの記事を読んで、周囲に対して感謝を適切な形で伝えているか、私自身の行動を改めて振り返ってみたいと思いました。ありがとうございました。

  • 須賀渉大

    2022年08月16日

    香山、羽田へ

    コメントありがとうございます。
    支部を代表するリーダーとして、周囲の見本になる姿勢を支部に見せてくれている2人に感謝しております。その姿勢や考え方は私自身も学びになることが多く、本当に心強い存在です。互いの強みを生かし合い、これからも一緒に頑張りましょう。改めていつもありがとうございます。

  • 羽田 優作

    早稲田大学 2022年08月16日

    長期的な関係を築く上では誰がしたかではなく「何をしたか」にフォーカスすることの重要性を学びました。学生団体など、日常生活において「誰がしたか」が注目されがちですが本質を見抜くことの重要性を学びました。

    そして、支部長としていつも支部を支えてくれてありがとう。一緒に仕事をしている身としても非常に信頼もでき、これからもずっと応援したい人です。これからも頑張っていきましょう。

  • 香山 渉

    2022年08月15日

    損得勘定ではなく、周囲の人が時間を使ってくれたことに、最大級の感謝を持って伝える。エンカレッジでの須賀さんは、支部長としてリーダー陣やメンバーに向けて多くの時間を使ってくれているのだと思います。こちらの記事の執筆も併せて、いつもありがとうございます。

  • 山口雄大

    2023年03月17日

    「信頼は一生積み重ねていくもの」という言葉から気づきを得ました。一度信頼関係を構築できたから、相手が自分のことを理解してくれているからという油断が自分にはあるなと気づきました。積み上げた信頼は何かのきっかけで一瞬にして無くなってしまう脆いものであり、常に誠実な行動を心がけ信頼を積み上げ続ける意識が大切であることを学ぶことができました。ありがとうございました。

最新記事・ニュース

more

タスクには明確に優先順位が存在し、正しい優先順位でタスクに向き合うことが締め切りへの余裕につながります。緊急度と重要度のマトリックスを用いて改めてタスクへの優先順位をつけることを意識したいです。

大庭彩 1Picks

皆さんがリーダーを務める組織にはMVVやスローガンと言ったメンバー全員が認識している「共通目標」はありますか? そして、今その「共通目標」を何も見ずに口ずさむことができますか? もし、一度決めたことがある共通目標が形骸化してあまり浸透していない場合は私と同じ苦悩を経験するかもしれません。

大庭彩 1Picks

たとえ意見が対立しても、プロのコンサルタントやコーチは相手を導くことができる。 基礎1~3を通じて、科学的なメカニズムから築き上げた実践型コーチングについて、ロールプレイを中心に活用方法をトレーニングしていきます。 現場の活動と有機的に結びつける知恵と、今後のプロジェクトに活かす行動力。 これらを大切にするリーダーのための研修です。

たとえ意見が対立しても、プロのコンサルタントやコーチは相手を導くことができる。 基礎1と基礎2を通じて、科学的なメカニズムから築き上げた実践型コーチングについて、ロールプレイを中心に活用方法をトレーニングしていきます。 現場の活動と有機的に結びつける知恵と、今後のプロジェクトに活かす行動力。 これらを大切にするリーダーのための研修です。

「自分と仕事をしたいか」と思われているかどうかは他者の言動を大きく変化させます。相手方の時間を頂いているという認識があなたの評価を変えるでしょう。適切な準備を行うことで周囲と豊かな関係性を築きたい方に必見の記事です。

大庭彩 香山 渉 谷口 宗郁 3Picks

たとえ意見が対立しても、プロのコンサルタントやコーチは相手を導くことができる。 基礎1と基礎2を通じて、科学的なメカニズムから築き上げた実践型コーチングについて、ロールプレイを中心に活用方法をトレーニングしていきます。 現場の活動と有機的に結びつける知恵と、今後のプロジェクトに活かす行動力。 これらを大切にするリーダーのための研修です。

「周りの声を意識して思っていることを伝えられず、自分だけが辛い思いをしている...。」「それもあって、周りに対して愚痴が溜まっている...。」この悪循環を引き起こすコミュニケーションを、A&PROではPassive(受身的)なコミュニケーションと捉えます。そして悪循環を解決させるには、「Passive(受身的)」を「Assertive(自己主張的)」へ変容させていくことが重要です。

矢後慶樹 前田佳祐 大庭彩 3Picks