ブランディングは現場から醸成される

9月研修:マナー・ホスピタリティ・おもてなし

皆さんはブランディングとはどのように認識していますか?ブランディングは広報に直結するイメージがありますが、実は社外への発信以上に社内への施策が重要なのです。
今回の記事では組織のブランディングに携わる人や人材育成に携わる方々に向け、ブランドが形成されるプロセスと理想的なブランドイメージ確立のために必要なアクションを紹介いたします。

ブランディング=現場の社員イメージ

ブランドとは

ブランドとは何でしょうか?
マーケティングにおける意味合いでは『製品やサービスまたはそれを提供する企業を区別するための名称や記号、デザイン、メッセージなど。またはその組み合わせのこと』と記されています。今回の記事ではわかりやすく、『ユーザーからみた企業のイメージ・印象』と定義してみましょう。

当たり前のことですがユーザーが企業への印象を持つのは接点を持ったタイミングです。このタイミングというのは多様にあります。具体的には、実際に社員と話す、CMなどの広報、知り合いからの口コミ等が挙げられますが、今回の記事では現場の社員にフォーカスしていきます。

現場社員の重要性

早速ですが、一つイメージしてみて下さい。
例えば『顧客第一』を掲げている企業の顧客と接点を持つ立場の人、例えば営業のようなフロントの人間が自分の仕事が忙しいからといって顧客への対応を後回しにしたらどうでしょうか?おそらくその会社は顧客を大事にしない人を採用しているんだなという印象を持たれてしまうでしょう。
もちろん、現場の社員からすれば顧客の1/100かもしれませんが、顧客からすればその会社で出会った人の1/1という認識を忘れてはいけません。

ここで重要なのは、顧客からすると最初に出会う人が会社の顔であり、そこで企業に対するイメージが確立すると言っても過言ではありません。もちろん広報やPRで企業の淡いイメージを持つことはありますが、それが確立するのは直接接点を持ったときでしょう。そう考えれば、広報に注力する前に現場の社員全体で企業のブランドを体現する方が重要と考えるべきではないでしょうか?

ここからは人材育成という観点から、組織ブランディングを考えていきます。

ブランディングのための人材育成

早速ですが、ブランディングに繋がる人材育成を考える上で組織に必要な3要素を紹介します。
前提として、上に立つ人間と現場で乖離があるのは現実的ではないので、全社的に必要なこととなります。

  1. 組織の目指す方向
  2. 組織に必要な人材像
  3. 必要な人材を採り、育てる仕組み作り

それではこの3つに関して実際の組織でどう活用できるかを述べていきます。

組織の目指す方向

まず大前提として組織が何を目指すのかは具体的にイメージできているでしょうか?これは企業のMVVにおける『Mission』と『Vision』に該当します。この2つが明確でなければそもそも組織の目標達成のためにどんな人材が企業に必要かわかりません。

ここが不明瞭のまま闇雲に人を集めている状態であれば、早急に企業の目指す理想を設定する必要があるでしょう。

組織に必要な人材像

企業のMissionとVisionを踏まえ、重要なのは『Value』の部分です。会社によってはクレド行動指針とも言いますが、つまり組織のVisionを実現するために必要な社員像や振る舞いを示しているのがこの内容です。この部分がおろそかになるということは社員の間での共通認識が取れていないことを意味しており、ユーザーが企業に対して持つ印象が出会った社員によってバラバラになってしまいます。そうなればブランド構築は難しくなるでしょう。

必要な人材を採り、育てる仕組み作り

理想となる人材像が確定したらそれに合う人材を採用し育てるパートです。このパートで必要なのは、組織のValueを体現できるポテンシャルのある人材を採用し、理想的な人材になるための育成プログラムを構築することです。
どれだけ必要な人材像が明確になっても人事に組み込まれていなければ意味がありません。組織のブランディングと採用、育成は一貫したものと考えましょう。

キャリア支援をする組織、というブランディング

コンセプトはあるのにブランドが構築されない

私の所属しているエンカレッジというキャリア支援団体は、活動目的として就活生の納得したキャリア選択をサポートすることを掲げています。これは他の就活支援団体と違い、就活ではなくキャリアという観点でサービスを行うことを独自性として持っています。しかし、実際のユーザーである就活生からすればいち就活支援団体に過ぎず、ブランドが確立されていないというのが現状です。

それではどうしてコンセプトに独自性があるのにブランドが確立されないのでしょうか。それはやはり、ユーザーである就活生に接する我々メンターがエンカレッジのコンセプトを実現していないからでしょう。具体的に言えば、就活支援の域を超えていないという問題があります。

就活支援からキャリア支援団体としてのブランドを確立するために

それではどのようなアプローチを取れば、キャリア支援団体としてのブランディング、わかりやすく言えば、キャリアを支援する目的を持った人たちが集まる組織として、外部から認知されていくでしょうか。

今我々の組織に必要な要素は先述した組織に必要な要素の3番目である、理想的な人材像を具体化した後、それに基づく採用・育成を行っていくことだと考えています。

採用に関しては、実際に理想的な行動を体現できているメンターの要素や行動を分析し、採用要件に組み込むことです。この時、具体的なアクション・思考までに落とし込むことが重要です。例えば、誠実な対応が出来る人だであれば、連絡を1日以上放置しない、など採用段階でも見極めることは可能でしょう。

育成に関しては、必要なスキル・スタンスに基づく育成プログラムを計画し、基準を設けることです。育成はやることが重要なのではなく、理想の状態になることが重要です。メンター育成で言えば、エンターの将来を左右する人としての責任や就活市場に対する知見は持っているか、それを満たしてた人のみが実際に就活生に対して接していくような仕組みも必要になってくるでしょう。

これから研修を受ける方々へ

今回の研修は研修や育成と組織ブランディングの関連性を学んだ研修でした。ブランディングは採用・育成と結びついて行っていくものです。自分たちが掲げる理想に関して賛同するメンバーを集め、世間からも同じように期待される組織を作りたいと考える方にはお勧めの内容です。

研修で学んだこと

  • 分離礼・同時礼
  • お辞儀の角度
  • 身だしなみのチェック
  • 人の印象は6秒で決まる
  • マナー・サービス・ホスピタリティ・おもてなし
  • ブランディング形成

この記事の著者/編集者

信宗碧 早稲田大学 文学部 美術史コース  リーダーズカレッジ リーダー 

就職活動を通して就職後のキャリアを楽しみにしている学生が少ないことに課題感を覚え、大学生に向けたキャリア支援を行うNPO法人『エンカレッジ』に加入。
納得したキャリア選択のためには視野を広げることや自分の中のバイアスに向き合うことが重要だと考え、学生に考えるきっかけを提供できる企業案件の担当するセクションのリーダーを務める。

現在10人規模のメンバーのマネジメントと支部のブランドイメージ構築に向け、活動しています。

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