なぜマナーを守らないといけないの?
2022.10.24
今月の研修:マナー研修
「なぜマナーを守らないといけないの?」
みなさんなら、どう答えますか?
学校の授業で、アルバイト先で、就職先で、どこかでマナーについて学ぶ機会があった方は多いでしょう。「こんな細かくやる意味ある?」「でも、マナーにうるさい人がいるから、やらないといけないのかな」など、疑問を感じた方もいるかもしれません。
この記事では、私のアルバイト先での失敗談から、マナーを守る必要性を考えたいと思います。みなさんがマナーを見直すきっかけになると嬉しいです。
アルバイト先での失敗談
私のアルバイト先は歯科医院です。歯科助手の仕事をしています。
歯科助手の仕事のひとつに、待合室から診療室への患者さんの案内があります。そのときの私の対応で、長く通っている患者さんに「すごく忙しそうで、みんな冷たい感じがした」と言われてしまったという失敗を紹介したいと思います。
実際そのときは、急患が多く医院全体が忙しくしていました。私自身インカムで先生に呼ばれて焦っていたのもあって、「長く通っている患者さんだから、特に問題ないだろう」と思い、普段よりかなり簡単な対応をしてしまいました。ただ早口に「こちらです」とだけ言って案内し、患者さんが診療台に座ったのを確認したら、すぐそこから離れてしまったのです。
普段は、「歯医者が怖いかもしれない」「居心地悪くないかな」など、患者さんの様子に目を配り、にこやかにゆっくりと丁寧に話すことを心掛けていたり、ブランケットを用意したり、背もたれの角度を確認したりしています。その時は全くこれができていませんでした。患者さんを見た記憶がないと言っても過言ではありません。
「すごく忙しそうで、みんな冷たい感じがした」という患者さんの言葉は、診察が始まる前に先生に伝えられた言葉です。“みんな”と言われていますが、その時点までで対応したスタッフは私だけです。私の対応で、“みんな”が冷たいと言われてしまったのです。
スタッフ一人がマナーを守れないことで、サービス全体が嫌われる状況になっていたのです。スタッフ一人一人が徹底してお客様対応をすることが重要だとわかります。
今、できること
「どんな状況でもマナーを守れなくてはいけない」
そう皆さん考えるようになったのではないでしょうか?
私の失敗談のように、イレギュラーな状況になると、学んだはずのマナーを守れないということは、しばしばあるでしょう。みなさんも経験がありませんか?
しかし、先ほどの例でもあるように、マナーを守れないことは、顧客を不安にさせ、サービス全体が嫌われることに繋がります。
お客様対応は、「いざというとき、やろうと思えばできる」というものではありません。日々のトレーニングが必要となるのです。
顧客に対してできるようになりたい対応を、一緒に活動するメンバーに対して日々行うことが、お客様対応のトレーニングとなります。
メンバーが気持ちよく活動できる体制に整っているか目を配る、求められていることに的確に応えられるように気を配る、実はもっとできることがあるのでは?と心を配る、一つ一つ日々意識して取り組みたいです。
(目配り・気配り・心配りによる、お客様対応の分類については、以前書いた記事「身につけるべき対応のレベルは?~歯科医院の対応を考える~」で詳しく説明しています。お客様対応のトレーニングの助けになると思うので、ぜひご覧ください。)
これから研修を受ける方々へ
この研修では、机上の空論でマナー研修を行うことはしません。自分が顧客として実際に受けた対応、自分が顧客に対して実際に行った対応を、グループワークで共有して、具体的にできることを考えます。
お客様対応に自信がない方は、この研修で何が足りていないのかが明確にわかり、効率よくトレーニングをできるようになるでしょう。元々自信のある方は、実際に自分がやっていた対応を分類することで、その再現性が高くなり、他のメンバーに共有しやすくなると思います。
ぜひ、自分のお客様対応を見直すきっかけに、ヒントに、この研修を活かしてほしいです。
研修で学んだこと
- 第一印象は6秒で決まる
→身だしなみを整える必要性
→先入観、偏見をもたずに相手を見ること - 真実の瞬間(15秒でサービス全体を評価される)
→顧客に向き合うことが大切
→忙しいときこそ目配り・気配り・心配りを意識して取り組む
→不安は嫌いにつながる - マナー・サービス・ホスピタリティ・おもてなし/目配り・気配り・心配り
→応対のレベルを把握して、評価制度を設けることができる
→基礎ができていないと応用できない
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新着コメント
2022年11月10日
「マナーを守れないことが顧客を不安にさせる」という言葉から、顧客応対の基礎であるマナー大切にすることの重要性を改めて考えさせられました。
マナーを疎かになってしまいそうな瞬間こそ、「マナーを守ることが顧客にとってどんな意味を持っているのか」を想像し続けることを私も大切にしようと思います。