周囲の環境は当たり前だと思っていませんか?
2021.12.17
何かをしてもらったお礼として感謝の言葉を告げることは日頃から行っていることです。しかし、何かをしてもらわなくても人に感謝できることを今回の記事ではご紹介します。
クレド1:周囲の人・物事すべてに感謝
私たちが社会で生きていけるのは、周りの人・物事のおかげです。相手から感謝される人は自分自身が周りに感謝している人。すべてに感謝し、豊かな人間関係を構築し、社会貢献していきます。
2つの感謝
感謝というのは2種類あると考えています。
- 誰もが知っていて、しないと損する感謝
- ほとんどの人が気づけていない、すると得する感謝
誰もが知っていて、しないと損する感謝というのは日常生活における『マナー』と言っても過言ではないことです。人に何かをしてもらった時「ありがとう」と感謝の言葉を伝えることもこの一つです。
その一方で、ほとんどの人が気づけていない、すると得する感謝があります。それは自分にとっては当たり前な周囲の環境に対しての感謝です。
「当たり前」に感謝する
自分にとっては当たり前な周囲の環境に対して感謝する、というのはどういったことでしょうか?一つ目の感謝との違いを分かりやすくイメージするために、何人かの部下を持つ、組織のマネージャーを想像してみてください。
臨時で頼んでいた業務を部下が終わらせた時「ありがとう」と感謝を伝えるのは、一つ目の感謝です。ただ、部下の立場になってお礼を言われたとしても、この人についていきたい、一緒に仕事をしたいという上司への尊敬や信頼には繋がりませんよね。
一方で、同じ状況でマネージャーがこう付け加えたらどうでしょうか。
「いつも自分についてきてくれてありがとう。これからも頼りにしているよ。」
前者の「ありがとう」一言に比べて、部下の気持ちになったら上司へ尊敬や信頼できると思いませんか?
それでは、この二つの感謝の違いは何でしょうか?
それは、感謝の対象です。
誰もが知っていて、しないと損する感謝はその人がした事に対しての感謝ですが、ほとんどの人が気づけていない、すると得する感謝はその人そのものに対する感謝です。
後者の感謝をされる立場になってみると、リーダーはいつも自分を見てくれている、ちゃんと考えてくれていると感じ、信頼感や心理的な安全性にも繋がります。
さらに、私自身がこの後者の感謝を実践し、実践されている上で感じる最も大きなメリットは、自分の身近な人にはいつでも、どこでも、誰にでも出来ることです。
感謝の種類 | 感謝の対象 | タイミング |
誰もが知っていて、しないと損する感謝 | 相手がした事 | 何かをしてもらった時 |
ほとんどの人が気づけていない、すると得する感謝 | 相手自身 | いつでも |
自分の体験に基づいて
私自身、組織のリーダーを務める上で感謝というものは意識をしています。リーダーであるかどうかは問わず人として、誰かにしてもらったことに対しては、欠かさず感謝の言葉は伝えます。これはどちらかと言えば、一つ目に紹介した誰もが知っていて、しないと損する感謝です。
ただ、一つ問題があるとすると、良くも悪くも相手次第になってしまうことです。感謝・賞賛の言葉が仕事が出来る人ややってくれる人に偏り、あまり積極的に動けないメンバーに対してかける言葉がなくなる節がありました。
しかし、今回のクレドに基づいて考えれば、どのメンバーにも感謝できることはあります。それは自分の組織に残ってくれていることです。
私の所属しているNPO法人は、無給でありメンバーは全員大学四年生以上です。大学最後の一年という貴重な時間をこの活動にかけてくれている事自体が素晴らしい事のはずです。入社後に向けて準備をしたり、就職活動で出来なかった友達との遊びをしたりと選択肢は様々に存在する中でメンバーたちが自分の組織にいてくれていることは、多くの選択の上に成り立つ偶然だと考えています。
メンバーたちがこの組織に所属してくれているその偶然性を認識し、その偶然を作ってくれているメンバーには感謝の言葉を伝えていきます。
最後に
今回のクレドは、特別なスキル・スタンスを示す内容ではありません。しかし、この言葉が1つ目のクレドであるということは、まず第一に考え、忘れてはいけないことなのだと感じます。
誰も意識しない当たり前こそ、それを認識し、感謝できる人が本当に人に尊敬され、感謝される人材になれるのではないでしょうか。
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新着コメント
2022年01月23日
感謝を2つに分類する考え方に納得しました。
私は周囲の環境への感謝が十分に出来ていなかったように思います。接している誰に対しても感謝は出来るものですね。
何かしてもらうと嬉しいですが、何よりもまず一緒にいてくれること事態がありがたい。
今日も一緒にいてくれてありがとう、気軽にそのようなことを言える人間になりたいと感じました。