成長できないあの人を阻害する正体とは?

今月の研修:コーチング理論(基礎1)

あなたがリーダーを務めるチームで、あるメンバーがミスを続ける、主体的に動かない、納期に仕事を間に合わせられない……といった状態にあるとします。

そのメンバーがなかなか成長できないのはなぜでしょうか?
あなたならそのメンバーに対してどのようにアプローチしますか?

阻害要因を突き止めよ

今回の研修では、コーチング理論について学びました。シチュエーションを設定し、コーチングを実践的に練習する中で気付いた最も大切なことは、相手の成長を阻害する要因を特定するための判断材料集めが、行き当たりばったりではいけないということです。

無計画に判断材料を集めようとすると、コーチングが上手く進む時もあれば、行き詰まってしまう時もあるでしょう。

判断材料を網羅的に集められるように、予めフォーマットを用意しておくのがおすすめです。

そこでまずは、社会人が仕事でミスをしてしまう具体的な原因を見てみましょう。

  • 残業の疲れ
  • 睡眠不足
  • 体調不良
  • 家庭内の問題
  • 親族の介護
  • 職場の人間関係
  • 目標の達成に対する動機
  • 業績不振への不安
  • ITリテラシーの欠如
  • ギャンブル

これらを抽象化し、応用することで、コーチングの相手が誰であっても妥当な判断材料集めができるのではないでしょうか。私は次のようにフォーマット化しました。

家庭内の問題は精神的問題とも時間的問題とも取れる複雑な問題であり、フォーマット上ではこれ以上の細分化を行いませんでした。第4領域の誘惑についてはこちらをご覧ください。

コーチングを始める前に、このようなフォーマットを意識し、阻害要因があると想定される領域を広く考えておくことがよいでしょう。

コーチングを行う回数が増えれば増えるほど、経験によってこのフォーマットはより盤石なものになります。しかし、最も大切なことは自分がいま、フォーマット上のどの領域で阻害要因を探しているかについて意識的であることです。

この意識がなければ、いくら経験が豊富であっても行き当たりばったりのコーチングになってしまうことに変わりはありません。

かつて私のチームにおいて、ミスが続いてしまうメンバーがいました。その原因を聞いてみると、就活が忙しく、A&PROの研修での約束を大切にできていないとのことでした。

しかし原因は本当に「就活が忙しい」ことだったのでしょうか。それは時間的問題、つまりスケジュール管理能力の問題だったのか。精神的問題、つまり例えば就活の結果が芳しくないといった結果に対する不安が問題だったのかーー。はたまた、真の原因だったのは就活ではなく……。

もしあの時このフォーマットがあれば、成長阻害の原因にメスを入れることができたかもしれません。今後はこのような後悔がないよう、フォーマットを活用していきます。

相手のモチベーションが不足している場合

A&PROがコーチングにおいて最も大切にしていることは

  • 目的・目標とモチベーションを結びつける
  • 目標に向かって主体的に取り組むよう導く

の2つです。相手がモチベーションを失っている(かつその原因が上記フォーマットのどれにも当てはまらない)場合、目的、つまり最終的なゴールを見失っている可能性があります。

目的を再確認し、その道のりを適切に歩むためのマイルストーンとして目標を設定するのがよいでしょう。この目標は相手に主体的に設定してもらうべきであり、あくまでコーチはその手助けをするというスタンスが理想です。他人から決められたノルマ型ではなく、自発的に定めたコミットメント型の目標であればこそ、モチベーションを維持できるはずです。

これから研修を受ける方々へ

本研修ではマグレガーのXY理論、マズローの欲求5段階などに基づき、論理的にコーチングについて考えます。しかし、A&PROは机上の空論では意味がないと考えていますから、コーチングについて議論を深めるに留まらず、シチュエーションを設定して実践的にコーチングを行います。時間が限られているという緊張感ある中で解決策を共に見つけたり、モチベーションを引き出したりする経験は、必ずや仕事上でのコミュニケーションに活きることでしょう。

ぜひあなたもチャレンジしてみてください。

研修で学んだこと

  • マグレガーのXY理論
  • マズローの欲求5段階
  • コーチングの領域

この記事の著者/編集者

藤原穫 東京大学大学院薬学系研究科  リーダーズカレッジ リーダー 

秋田県出身。高校時代は強豪校でバドミントンをしていました。大学に入ってからは民族舞踊に励み、修士1年になった現在は薬物動態の研究をしています。趣味は旅行。死ぬまでにすべての温泉地を回りたいと思っています。これまで複数の組織で培ってきたリーダーシップに磨きをかけるべく、A&PROでの研修に励んでいます。

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