サービス業とはどんな仕事?種類の一覧や品質向上の秘密を徹底解説!
2021.03.15
今月の研修:サービス理論(基礎1)
サービス業は、現代における主要業種の一つ。ですが、その種類や仕事内容は多岐にわたっており、実態はよく分からないという方も少なくないのではないでしょうか。
そこで、これからサービス業界に就職、または転職を考えている方向けに、サービス業の特徴を分かりやすくご説明します。働くうえで重要な将来性や、実際に仕事をする時に意識すべきこともまとめているので、ぜひ就職・転職活動の参考にしてみてください。
サービス業とは
サービス業とは、お客様が持つさまざまなニーズを満たすことを主とする業種です。「綺麗になりたい」、「資格を取りたい」、「体の不調を治したい」など、お客様が持つニーズは多種多様なので、ニーズの数だけサービス業に属する仕事があると言えるでしょう。また、提供しているものの多くは無形サービス(無形商材)であるという特徴があります。
なお、接客業と混同されることも多いですが、接客業はサービス業の一つです。サービス業を定義づけるなら、接客業を含めた「形のないサービスを提供する業種」すべてを意味します。
サービス業の種類一覧
業種 | 例 |
情報通信業 | テレビ放送局、インターネット会社、リサーチ会社 |
運輸業、郵便業 | 鉄道会社、倉庫会社、郵便局 |
金融業、保険業 | 銀行、消費者金融、保険代理店 |
不動産業、物品賃貸業 | 不動産会社、コインパーキング、レンタカー店 |
学術研究、専門・技術サービス業 | 研究所、法律事務所、コンサルタント会社 |
宿泊業、飲食サービス業 | ホテル、旅館、レストラン |
生活関連サービス業、娯楽業 | 美容室、公衆浴場、映画館 |
教育、学習支援業 | 学校、図書館、英会話教室 |
医療、福祉 | 病院、保健所、保育園 |
その他 | 派遣会社、警備会社、大使館 |
サービス業で提供する無形サービスの特徴
無形サービスとは、図書館のレファレンスや医師の診察など、形を持たないサービスのことです。無形サービスには「無形性」、「非分離性」、「変動性(多様性)」、「即時性(消滅性)」という4つの特徴があります。ここでは各特徴に応じたポイントをご紹介。サービス業に進むのなら、ぜひ押さえてきたい重要ポイントです。希望する就職先で活かせることが見つかるかもしれません。
①無形性
特徴:目に見えず触れることもできない。
ポイント:サービス内容に価値を感じてもらうため、過去の事例や口コミなどを提示して、お客様にサービスを利用するイメージを具体的に抱かせることが大切。
例:医師による診察・診断は目に見えない。安心して来院してもらうために、実績や患者さんからの口コミをホームページに掲載する。
②非分離性
特徴:サービスを生産・提供することとお客様のニーズを満たすこと(消費)が同時に起こる。
ポイント: お客様の様子を見ながら、その人に最も合ったサービスに変えられることが最大のメリット。その場で臨機応変に対応し、唯一無二のサービスを提供できる。
例:医師が診察・診断する時は、患者さんの様子を見ながら質問や話す内容を変える。年齢や生活習慣に応じて、自宅でのセルフケア方法や過ごし方を伝えることもある。
③変動性(多様性)
特徴:提供者(生産者)・時間・場所によって、サービス内容が左右される。
ポイント:提供者が誰であっても一定の水準以上の品質を保ったサービス提供を心がけなければならない。サービスの品質向上と均一化が重要。
例:どの医師が診たとしても同じ診断を下す必要がある。同時に、どの医師の診察内容も患者さんに安心感・満足感を与えるものでなければならない(カルテ記入にばかり夢中にならず、患者さんと目を合わせて話すなど)。
④即時性(消滅性)
特徴:在庫が持てない。提供できるサービス量に限界がある。
ポイント:需要・供給の管理が必須。なるべくピーク時と非ピーク時の需要量に差が生じないようにする。ピーク時に備えて業務効率化を図ることも必要。
例:午前中は患者さんの来院が多い。15時~16時に来ると待ち時間が少ない旨を院内や予約ページに掲示する。待ち時間に問診票に記入してもらうことで、診察時間を短縮する。
サービス業の将来性
サービス業とは人々のニーズの数だけある業種であり、その種類は年々増加しています。一方で、サービス業の中でも人間による柔軟な思考や対応、繊細な作業を必要としない仕事は、近年のIT化によって人の手を離れていくでしょう。
たとえば、セルフレジやネット通販の台頭によってレジ係という仕事はなくなる可能性が高いです。また、高機能かつ扱いやすいネイルプリンターができたことで、ネイリストという職業も危うい立場にあります。このように、機械やAIに取って代わられるサービス業が増えていくことは間違いありません。
では、サービス業に将来性がないのかというと違います。IT技術の発達によってさらに進展が見込める業種もあるからです。医療分野における電子カルテや5Gを活用した遠隔医療などが良い例でしょう。
また、サービス業の本質は「おもてなしの心」にあります。たとえば先ほど挙げたネイリスト。施術中の会話でお客様を和ませたり、爪のお悩みやデザインに関する相談を受けたりすることまで含めてサービス提供しています。これらは人間にしかできないサービスです。
人間関係が希薄化している時代だからこそ、人による温かいサービスが求められるのではないでしょうか。このような観点からも、サービス業は将来性の高い業種だと思われます。
サービス業は、直接お客様と関わりたい方や自分の力を試したい方などに向いている仕事です。さまざまな場面でやりがいを感じられるでしょう。これからサービス業界に携わる方は、ぜひその力を遺憾なく発揮してもらえたらと思います。
これから研修を受ける方々へ
サービス業は、お客様が求めているものを見極め、そのニーズを満たす仕事です。形のないものだからこそ、お客様にぴったり合ったものを提供できます。そのためには、お客様の顕在ニーズ・潜在ニーズを察知する観察眼や相応のマナーが必要不可欠です。また、自分たちのサービスがどうあるべきか、課題に対してどう対応すべきかといったことも考えなければなりません。
A&PROでは、これらをすべて網羅した研修を受けることができます。これからサービス業界に飛び込もうと考えているあなたのスキルアップに役立つこと間違いなしです。現在、無料体験研修を実施中なので、興味のある方は一度お問い合わせください。無料体験をご希望の方はこちらの「1DAY体験」を一読いただけるとスムーズです。A&PROは成長意欲のあるすべての方を歓迎します。
研修で学んだこと
- 無形サービスの定義と特徴
- 無形サービス提供時における課題と工夫
- 提供者と消費者は無形サービスを介して相互学習関係にある
- 生産後の品質管理ができない無形サービスは、事前準備や確認の徹底が必要
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